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名産地では産業廃棄物もたくさん出る
北海道にはホタテの養殖で有名な地域があります。地場の名産品としてホタテがたくさん食べられる地域もありますし、食材としても全国・海外で流通しています。
ホタテは同じ形の貝殻が2枚合わせられた形をしていて、中に貝柱と呼ばれる食用にする部分があります。ホタテを貝殻ごと輸送する場合もありますが、食べられない部分を除いた状態、つまり貝柱のみを取り出してさまざまな地域に運ばれる場合も多くあります。そうすると貝柱の横にある黒い部分など食用にしない部分や貝殻はすべて廃棄に回されます。
20年前にはすでに問題になっていました
筆者は大学で水産学を専攻していたのですが、在学中(20年以上前)の講義では年間億単位の費用がホタテ貝殻の処分に使われていると習いました。例えばこれが牡蠣の産地なら牡蠣の殻が、卵をたくさん加工しているのならば卵殻が処分の対象になります。
名産品があるということはそれだけ産業廃棄物が出る可能性が高いことに気付き、同時に処分方法を考えねばならないことを知りました。
天然の廃棄物の再利用が見直されている
2年ほど前から天然素材由来の廃棄物をプラスチックに混ぜ込んで作られた商品が増えています。お子さんが普段の学校生活や勉強に使うものだけに絞っても、鉛筆キャップや補助軸、筆記具の軸などがさまざまなメーカーからどんどん生まれています。理由の一つにはSDGsへの関心が高まっていることが挙げられそうです。
MONO naturalはホタテを配合した消しゴム
MONO naturalは国産のホタテ貝殻のパウダーが配合されている消しゴムです。
消しゴムなので、一番気になるのは今まで含まれていなかったパウダーが混ざることでの消え方の差ではないでしょうか?
どのくらい消えるのか比較
MONO消しゴム、MONO naturalでそれぞれ上下に10往復した結果はこちらです。
文字はどちらも同じようにきれいに消えています。メーカーの測定値では消字率(鉛筆で書いたものを消す能力の割合)は95%以上を実現しています。これは従来のMONO消しゴムと同等です。
次に気になるのは消し心地
従来のMONO消しゴムは消す時に少し粘り気を感じ、消しゴムが紙にくっつくような感覚がありました。一方、MONO naturalはサラサラとスムーズに消すことができました。
消しカスの出方も違いました。MONO消しゴムは消しカスが比較的まとまっていたのに対し、MONO naturalは消しカスが比較的バラバラになっていました。
また、感じたこととしては、MONO naturalはノートの表面を余計な抵抗を感じず、スムーズに動いて消してくれました。これはノートやプリントが折れたり破けたりするのを防いでくれそうです。
表面の色はほんのり生成色
ホタテ貝殻により消しゴム自体の色が生成色になっています。ホタテ貝殻の色もそのまま活かされているのも素敵ですね。
毎日使う消しゴムだからこそ、環境に優しいものをセレクトして
バイオマスマークはバイオマスの度合いが最低10%含まれているものが認定されます。MONO naturalはホタテ貝殻などのバイオマス原料を消しゴム本体の質量中10%以上配合しているため、バイオマスマークの認定を受けています。
同じサイズのMONO消しゴムと比較すると、値段が小さいサイズで本体価格が20円高い99円(税込)、大きなサイズで本体価格が30円高い165円です。
お値段が少し高くなりますが、環境に優しいこちらの商品、使い心地や消し心地をぜひ体験してみてください。
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文・構成/ふじいなおみ