「リスのエビフライ」「片足で立つ鳥居」激レア図鑑からの学びが深すぎる・・・ 衝撃画像が問う、その正体と背景とは

「片足で立つ鳥居」「転げ落ちそうなほどの坂道」などなど、いつも見ているものとはどこかが違う「激レア」風景の背景には何が?
今回は、「激レア」を集めた図鑑『キッズペディア 身近で発見!「激レア」図鑑』からこれらにまつわるクイズを出題! 日常に紛れた「激レア」の正体や、その背景を考えてみましょう。

これなんだ?① 宇宙からのメッセージ?!

合成・加工はいっさいなし!

夜空に浮かぶ数々の光の柱たち。目の当たりにしたら「宇宙からのメッセージ?!」「神々の降臨?!」と驚いてしまいそう。この神秘的な光景は、いったいどうして生じるのでしょうか?

答えは・・・

この光の柱たちは、沿岸の漁船などの明かりが夜空に反射して現れている、漁火光柱(いさりびこうちゅう)という現象なのだそう!

上空に細かい氷の粒子があり、かつ風が弱いなど、いくつかの気象条件が重なると観測できる珍しい現象といわれていますが、詳しい仕組みはまだ解明されていません。

冬の日本海側の地域で観測される傾向にあるので、立ち寄った際にはぜひ注意深く観察してみてくださいね。

これなんだ?② 飾りじゃないなら何のため?

小鳥のほか、カワセミや貝、リス、カエルのパターンも

公園や緑道などの入り口で、こんな車止めを見たことはありませんか?  一般的な物とは違って、小鳥などの可愛らしいオブジェがついています。

実はこのオブジェ、単なる飾りではありません。では、何のためのオブジェだと思いますか?

答えは・・・

答えは、子どもが座って転倒するのを防ぐため

車止めは、子どもが座ったり鉄棒のようにして遊んだりすると危険です。そういった危険な場面を想定して、広島のメーカーが「ピコリーノ」と呼ばれる小鳥のオブジェ付きの車止めを開発しました。

通常は小鳥ですが、リスやカエルのパターンも「激レア版」として存在します。さらに、カワセミと貝はそれぞれ日本に1か所ずつにしか設置されていない「超激レアもの」! カワセミは熊本県八代市、貝は東京都品川区の大森貝塚の近くだけで見ることができますよ。

どうして?③ 片足で立つ鳥居・・・なぜこんな姿に

一本柱になっても力強く佇み続ける鳥居

長崎県長崎市の山王神社には、片足で立つ「一本柱鳥居」と呼ばれる鳥居があります。もともとは両足で立っていましたが、なぜこのような姿になったのでしょうか?

答えは・・・

「一本柱鳥居」のこの姿は、1945年8 月9日に長崎に原子爆弾が投下された際の被害の面影です

長崎では原爆の投下によって、当時の長崎市の人口およそ24万人のうちおよそ7万4千人が死亡し、建物は約36%が全焼・全半壊する被害を受けました。「一本柱鳥居」は一本で立ち続けることで、当時の想像を絶する惨状の記憶を、時代を超えて伝えているのです。

噴火の凄まじさを伝える鳥居も

「レア鳥居」としては、鹿児島県鹿児島市にも「黒神埋没鳥居」と呼ばれる地中に埋もれた鳥居があります。これは1914年の桜島の大噴火で、たくさんの石や火山灰が降り積もった際の名残。噴火が起こった当時の様子を伝える貴重な遺産として、そのままの状態で残されているのです。

何でこうなった?④ やばすぎる急勾配の道!

身の毛もよだつほどの急勾配! 転がり落ちてしまいそうにも思える大迫力のこの橋は、島根県松江市と鳥取県境港市を結ぶ江島大橋という橋です。どうしてこんな急勾配になったのでしょうか?

答えは・・・

江島大橋の実際の角度は3〜4度程度。アクセルをベタ踏みしないといけないほどの急勾配に見えるため「ベタ踏み坂」と呼ばれることもありますが、実際にはベタ踏みをしなくても登ることができます。斜面が長く、橋の高さが約45mもあるため、このような急勾配に見えるのだそう。

北側からの江島大橋  Own work, CC 表示-継承 4.0, Wikimedia Commons

そうは言っても、江島大橋は日本で最も勾配のきつい橋と言われます。このあたりは大型船の往来が頻繁にあるため、橋の下を船舶が安全に通過できるようにこのような高さ約45メートルの橋が建てられました。

これはいったい・・・?⑤「リスのエビフライ」って何だ?

どこからどう見てもエビフライ

まるでエビフライのような不思議な物体。「リスのエビフライ」と呼ばれるものですが、これは一体何なのでしょうか?

答えは・・・

この物体、実はリスが松ぼっくりを食べた形跡。リスは松ぼっくりの外側のうろこ状の部分をバラバラにして、その奥にある「タネ」を食べます。そのため、エビフライにも似たこのような物体ができあがるのです。

夏から秋にかけてよく見つかるので、リスが生息する場所に行った際にはぜひ探してみてくださいね。

「レア」なものには理由がある!『激レア図鑑』から学べること

ここまで、日常に潜むさまざまな「激レア」たちの正体や、それらが生まれた理由などをクイズ形式でご紹介してきました。

慣れ親しんだものとはどこか異なる特徴を持つ「激レア」には、必ずと言っていいほど、納得できる深い理由があることが分かりましたね。国内にはこんな「激レア」たちが数えきれないほど潜んでいるのです。

著者:おかべたかし [小学館]定価:2310円(税込)

そんな「激レア」たちのことをもっと知りたい、という子におすすめしたいのが「激レア」たちを図鑑にした『キッズペディア 身近で発見!「激レア」図鑑』

「たまごを割ったら黄身がふたつ…?!」「ナスなのに、紫じゃなくて白い…?!」などなど、大人も知らないような「激レア」たちの秘密に、380点以上もの写真とともに迫ります。

『キッズペディア 身近で発見!「激レア」図鑑』より

マンガパートやイラストも充実しているので、わかりやすくて楽しい!  さらに、単に「激レア」を知ることができるだけでなく、見つけるためのヒントも伝授してくれるので、調べ学習や自由研究にもしっかりと役立ちます。ご家族での旅行やお出かけの前に、親子で読んでおきたい一冊です。

※記事内で紹介した江島大橋は、出典書誌の初版(p.35)では「江尻大橋」と記載されていますが、「江島大橋」が正しい名称です。

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文/羽吹理美 漫画とイラスト/新井淳也 構成/HugKum、キッズペディア編集部
©Shogakukan  2024 Printed in Japan

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