モーリシャス基本情報

まずはモーリシャスの正式な国名や首都、場所などといった基本情報からチェックします。
国名
正式な国名は、「モーリシャス共和国」といいます。
首都
首都は、ポートルイスです。
場所
モーリシャスは、南半球インド洋にある島国です。近くにはマダガスカルがあります。

日本との時差
日本とモーリシャスとの時差は5時間で、日本のほうが5時間進んでいます。日本が午前5時だとすると、モーリシャスは午前0時となります。
面積

モーリシャスはモーリシャス島がその国土のほとんどを占めており、面積は2,040平方キロメートルです。これは東京都と同じくらいの面積となります。
エリア
モーリシャスは、おおまかに9つの行政区に分けられています。

1)ブラックリバー
モーリシャスの西側に位置するエリアです。モーリシャス最大の国立公園「ブラックリバー渓谷国立公園」があることで知られています。
2)フラック
モーリシャスの東部海岸に位置する地域です。モーリシャスでもっとも有名なビーチであるイル・オ・セルフがあります。
3)グラン・ポール
南東部に位置し、モーリシャスで最も古い歴史を持つエリア。海戦の舞台にもなった地域で、植民地時代の遺跡が残っています。
4)モカ
モーリシャス中央部に位置する地域で、島内で最も高い山があることでも知られています。
5)パンパルムース
モーリシャス北部に位置し、有名な植物園「サー・シウサガル・ラングーラム植物園」があるエリアです。
6)プレーン・ウィルヘルム
モーリシャスの中央に位置するエリアです。
7)ポートルイス
首都である地域で、政治・経済の中心地です。カウダン・ウォーターフロント、中央市場、モーリシャス博物館といった観光スポットがあります。
8)リヴィエール・デュ・ランパール(Rivière du Rempart District)
北東部に位置し、ビーチリゾートが多いエリアです。
9)サバンナ
モーリシャス南部に位置し、自然豊かで観光スポットが点在するエリアです。
メインランドのモーリシャス島のほか、モーリシャスは、イギリスに対してチャゴス諸島の返還を要求しています。
人口
モーリシャスの人口は126.1万人(2023年、世銀)です。これは長崎県の人口(約125万人)よりもやや多い数となります。
言語・公用語
モーリシャスの公用語は英語です。そのほかフランス語、クレオール語なども使われています。

通貨
モーリシャスの通貨単位はモーリシャス・ルピーです。日本円にすると、1モーリシャス・ルピーは3.07円です(2024年9月15日現在)。
宗教
モーリシャスの人々が信仰する宗教は、ヒンズー教、キリスト教、イスラム教、仏教などです。

歴史概略
モーリシャスの国の概略史は次のとおりです。
1598年 オランダ領となる。
1715年 フランス領となり、首都をポートルイスに建設する。
1814年 イギリス領となる。
1968年3月 イギリスから独立し、「モーリシャス共和国」となる。
天気・気候
モーリシャスは雨季と乾季に分かれており、雨季は蒸し暑く、乾季は湿度が低いです。年間を通じて暖かいのが特徴で、17度未満になることはほとんどありません。
モーリシャスの首都・ポートルイスと日本の首都・東京をくらべると、ポートルイスは気温が30℃前後と年間で一定しており、12〜2月の降水量が多い傾向にあります。
モーリシャスの治安・住みやすさ

モーリシャスの治安や住みやすさを解説していきましょう。
治安は安定している
モーリシャスの治安は、周辺諸国とくらべると安定しています。ただし空き巣、車上狙い、スリ、ひったくりといった一般犯罪が発生しているため、旅行する際には注意が必要です。
住みやすさは良好
モーリシャスは地理的にはアフリカに属していながら、政情も安定して治安も良好です。また公用語が英語であるため、生活しやすいといえるでしょう。
モーリシャスの見どころ・観光
モーリシャスにはたくさんの見どころや観光スポットがあります。代表的なものを紹介していきましょう。
イル・オ・セルフ

「イル・オ・セルフ」は、モーリシャスの東海岸にある小島です。モーリシャスでもっとも美しいビーチを持つといわれる島ですが、このイル・オ・セルフと、その隣に浮かぶイル・ド・レストの間に、干潮時だけビーチが出現するのも見どころです。白い砂浜と透き通る青い海を満喫できるスポットです。
シャマレル7色の大地

「シャマレル7色の大地」は、砂が七色に見える砂丘です。溶岩由来の砂に含まれる鉄とマグネシウムが酸化し、時間帯や光の当たり具合によって赤、茶色、黄色、青、緑、紫などの色に見えるのだそう。この砂丘の近くには、80メートル以上の落差が圧巻のシャマレルの滝もあります。

海のなかの滝
モーリシャスには、上空から見ると海の底に滝が流れているように見える観光スポットがあります。これは「海のなかの滝」や「海中の滝」と呼ばれているもので、島を囲っているサンゴ礁と砂の流れや、深さの違う海底に光が反射することで滝のように見えるのだそうです。ヘリコプターをチャーターしないと見ることができない、不思議な絶景です。
ル・モーン

「ル・モーン」はモーリシャスの南西端にある半島であり、ここにそびえ立つ玄武岩の山の名前です。ル・モーンには、美しい海と山があります。またアフリカの奴隷の歴史を象徴する場所で「自由を求めた奴隷たちの戦いのシンボル」として2008年に世界遺産に登録されています。
モーリシャスの特徴・有名なもの
観光スポット以外の、モーリシャスで特徴的なものや有名なものを紹介していきましょう。
国名の由来
16世紀にオランダが植民を開始した際、当時のオランダの英雄ナッサウ家のマウリッツ皇太子の名にちなんで、ラテン語で「マウリティウス島」とつけられました。その後、英語表記で「モーリシャス」となったといわれています。
国旗の意味

モーリシャスの国旗には、4つの色が使われています。それぞれの色に意味があり、赤は独立のために流された血と犠牲、青はインド洋、黄は太陽と未来、緑は国土とサトウキビなどの農業を表しています。また4本のストライプと4つの色は、インド人、アフリカ系黒人、ヨーロッパ系白人、中国人の主要住民を表しているといわれています。
絶滅鳥ドードー
ドードーは、モーリシャスに生息していた固有種です。16世紀に発見され、17世紀末には絶滅したと考えられています。大航海時代に入植したポルトガル人の食糧となり、入植者が持ち込んだ豚やねずみに雛や卵が捕食されたことで、わずか100年あまりで絶滅しまいました。

空気がきれいな国
モーリシャスは2023年時点で安全な大気汚染レベルの基準を満たす国のひとつとされ、空気がきれいなことで知られています。この基準を満たしているのはモーリシャスをはじめ、わずかしかないとされています。
不思議な自然がたくさんある「モーリシャス」

モーリシャスは、美しい自然と歴史的な魅力が共存する魅力的な島国です。干潮時だけ現れるビーチや七色に輝く砂地、「海のなかの滝」と呼ばれる幻想的な光景など、自然の神秘を感じさせるスポットがたくさんあります。また観光地としての魅力だけでなく、世界でも数少ないきれいな空気を持つ国としても知られています。
インド洋に浮かぶ島国の自然や文化に思いをはせて、世界史との関係などにも目を向けてみましょう。
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文・構成/HugKum編集部