小学館の学習雑誌『小学一年生』では、購入者の保護者を対象に「子どもには、文系・理系のどちらに進んでほしいですか?」という意識調査を実施しました。
それぞれの理由を順に紹介していきましょう。
■子どもの好きなことを大事にしたい「文系」派
「本を読んだり、漢字を書いたりするのが、得意だから」「話を作ったり、劇などで表現することが好きだから」に代表されるとおり、文系派からは、好きなこと、興味のあることに進んでほしいという声が多く見られました。
加えて、「言葉は大事。基本です」「日本人に生まれてきたのだから、日本語の美しい表現や意味を知ってほしい」という、日本人だからこそ育める感性を大切にしてほしいという意見も挙がっています。
そんななか、「女の子は文系のほうが、就職先がたくさんありそう」という意見や、文系を選択しつつも、「就職に有利かどうかという視点から考えると別問題」というお子さんの将来を見据え、現実的な考えを示す人もいました。
■「理系」派は、仕事の選択肢の幅を重視?
「理系」派からは、「仕事の可能性が広がりそう」「専門知識が必要な職業に就けそう」「仕事に就くとき有利」といった意見が目立ちました。どうやら理系派のママにとって理系は、将来就く仕事の選択肢が多い印象があるようです。なかには、「文系はつぶしがきかない」という厳しい意見もありました。
このほか、「数字が好きだから」「計算や図形など算数に興味があるので」「理系の遊びを好んでしている」など、文系派と同様、お子さんの関心ごとを伸ばしたいと考える意見が挙がっています。
■考え方が二分した「どちらでもない」派
6割に迫るママが選択した「どちらでもない」派の意見は、大きく二つに分かれました。まずは、「現段階では選べない」「子どもの興味、特性をみてから」「まだどちらが得意か分からない」など、今後の成長を見守るなかで判断が付くと考える意見。
もう一つは、「どちらに進もうと、将来の夢を見つけ、叶えるために頑張ってほしい。親が決めることではないと思う」「どちらでも自分の好きなことを見つけて、幸せな人生を歩んでほしい。そのためなら全力でサポートする」をはじめとする、お子さんの意思を尊重するという意見でした。
今回も、様々な意見が飛び交う結果になりました。あなたの考えに近い意見はありましたか?
お子さんの将来を考えたうえでの意見、お子さんを一人の対等な人間として尊重したうえでの意見、そのどちらからも、お子さんを大切に思うママの気持ちがひしひしと伝わってきました。
「健康であってほしい」「他人にやさしく、考えられる大人になってほしい」「文系・理系の枠にとらわれず伸びてほしい」(いずれも、「どちらでもない」派)という意見は、すべてのママに共通する、子どもへの思いであり、願いであるのではないでしょうか。
(ライター/香川 妙美)
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