引き算が得意になる教え方のコツ!10のかたまりや繰り下がりを理解して苦手を解消

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足し算ができるようになったお子さんの次の課題は「引き算」。この記事では、引き算をお子さんに教える方法をお伝えします。10のかたまり、さくらんぼ計算、二桁・三桁の引き算など、教え方のコツを解説。また、引き算が得意になり、早く解けるようになるポイントもレクチャー。さらに、引き算が好きになる問題集・ドリル、おもちゃ・アイテムも紹介します。読めば引き算がわかるようになるポイントが満載です。

引き算が得意になるには?

引き算が得意になるコツをレクチャーします。おうちでできることなので、ぜひやってみてくださいね。

数を分解・合成する

10のかたまりを作り、数を2つに分けられるようにしておくと、引き算がしやすくなります。表などをつくって、瞬時に言えるくらいにしておくといいでしょう。

自信をつける

二桁以上の難しい引き算が解けたり、苦手だった引き算の計算に正解できたりすると、解けたという達成感とともに自信がつきます。成功体験をたくさん積むことで、どんどん引き算が得意になります。

身近にあるもので計算するクセをつける

たとえば買い物に行ったときに、おつりはいくらになるか計算したり、日常にある数字を引き算したりするようなクセをつけると、なんども練習することで、得意になります。

まずは、引き算の意味を理解してもらう

まず最初に「引き算」の意味を教え、子どもに理解してもらいましょう。引き算がわかっていない子どもは、「引く」ということが理解できていません。よって、

「引く」というのは、「減る」ことだよ。

と教えてあげてください。「減る」という言葉は、「なくなる」と言い換えてもよいでしょう。言葉を言い換えるだけですが、子どもには理解しやすくなります。

目に見える物を使って教えると、視覚的に理解できる

数字で計算させると混乱する場合は、目に見える物を使って教えるとよいでしょう。ものを使うことによって、視覚的に数字を理解させることができます。使うものは、おはじきや飴玉などがおすすめです。混乱を避けるため、なるべく同じ形、同じ色のものを使うようにしましょう。
また、引き算に対応した教材やおもちゃを使うのもおすすめです。玉そろばんや引き算ポスターなどなら、楽しく学べます。

10のかたまりの教え方

引き算は、10のかたまりを覚えることもポイントです。10のかたまりとは、10を2つの数に分けることです。その教え方を紹介します。

まずは物を使って10のかたまりを覚えよう

数字だけだと、10という概念がわかりづらいので、まずはものを使って10のかたまりを認識しましょう。
おすすめの方法は、10個入りの卵パックを活用することです。卵パックと10個の同じもの(おはじきやボタンなど)を用意します。パックの凹み1つにつき、おはじきを1つ入れるようにします。たとえば、3つおはじきを入れると、入れていないおはじきは7つになります。パックに入れる数を変えて、何度も繰り返しているうちに、10のかたまりを覚えます。

10のかたまりの9通りを覚える

10のかたまりには、
1と9、2と8、3と7、4と6、5と5、6と4、7と3、8と2、9と1
の9通りあります。これを覚えることで、くり下がりの引き算が簡単にできるようになります。口頭で言えるくらい、練習するといいですね。

繰り下がりの計算には『さくらんぼ計算』

さくらんぼ計算は、数字を2つに分けて計算しやすくする方法です。これができるようになると、繰り下がりの計算が楽にできます。

引き算と足し算を組み合わせた方法

さくらんぼ計算では、答えを導き出すために以下の手順を行います。
たとえば、15 -9 という計算式があるとします。

1 「15」を、「10」と「5」に分けます(十の位と一の位に分けます)。
2 1で分けた「10」から「9」を引き算し(10-9)、「1」という答えを出します。
3 2で出した答え「1」と、1で分けた「5」を足し算し(1+5)、「6」という答えを出します。

ポイントは、1のときに、15-9の計算式の、「15」の下に、柄がついた丸を2つ書き、その丸のなかに、それぞれ「10」と「5」を書き入れることです。
そして、2のときに、丸に書き入れた「10」と引く数字「9」を赤鉛筆などで丸をつけ、10-9=
と書き、答えを求めます。
そのあと、
1+5=
と書き、解答を導き出しましょう。このようにすると、計算がしやすくなります。

引き算を2回する方法

こちらは、引く数を分解して計算する方法です。さくらんぼ計算で以下の手順を行います。
たとえば、15 – 9 という計算式があるとします。

1 「9」を2つの数字に分けます。1つは前にある数の一の位「5」にし、残りの「4」と分けます。
2 1で分けた「5」を「15」から引き算し(15-5)、「10」という答えを出します。
3 2で出した答え「10」から、1で分けた「4」を引き算し(10-4)、「6」という答えを出します。

ポイントは、1の数字の分解のときに、15-9の計算式の、「9」の下に、柄がついた丸を2つ書きます。そして丸のひとつに、前にある数の一の位を書き入れることです。こうすることで、前にある数がキリのいい数字になり、計算がしやすくなります。
そして、2のときに、計算式の前にある数「15」と、丸に書き入れた「5」を赤鉛筆などで丸をつけ、
15-5=
と書き、答えを求めます。
そのあと、
10-4=
と書き、解答を導き出しましょう。

二桁の引き算の教え方

二桁引く二桁の引き算は、繰り下がりがあると少し混乱します。二桁の引き算の教え方を解説します。

引き算1

繰り下がりがない二桁の引き算の場合

38-12 のような計算式なら、
十の位同士の引き算(3-1)と、一の位同士の引き算(8-2)を計算し、答えを導き出します。
答えは26となります。

繰り下がりがある二桁の引き算の場合

42-17 のような計算式は、繰り下がりが発生します。この場合,
さくらんぼ計算を応用しましょう。

1 後ろの数「17」を、「10」と「7」に分けます(十の位と一の位に分けます)。
2 1で分けた「10」を、前の数字「42」から引き算し(42-10)、「32」という答えを出します。
3 2で出した答え「32」と、1で分けた「7」を引き算し(32-7)、「25」という答えを出します。

ポイントは、キリのいい数に分解して、引きやすい数にし、二桁から一桁の引き算にすることです。また、筆算にすることで、解きやすくなります。筆算は後述しますので参考にしてみてください。

三桁の引き算の教え方

三桁同士の引き算も二桁の引き算と考え方は同じです。数字が大きくなると難しく感じますが、基本を守って計算をしていけば解けますよ。

繰り下がりがない場合

358-234のような計算式では、
百の位同士の引き算(3-2)、十の位同士の引き算(5-3)と、一の位同士の引き算(8-4)を計算し、答えを導き出します。
答えは124となります。

繰り下がりがある場合

やっかいなのは繰り下がりがある場合です。
326-139の計算式で考えてみましょう。

1 前の数「326」を、「300」と「26」に分けます(百の位とそのほかに分けます)。
2 1で分けた「300」から「139」を引き算し(300-139)、「161」という答えを出します。
3 2で出した答え「161」と、1で分けた「26」を足し算し(161+26)、「187」という答えを出します。

ポイントは、キリのいい数に分解して、引き算を行うことです。ただし、三桁の計算の場合は、筆算したほうが楽に、かつ正確に解けます。

筆算の教え方

桁数の多い引き算は筆算のほうが解きやすいでしょう。筆算のコツは、位同士を縦に整列させて書くことです。また、答えも整列させて書きましょう。

62-27という計算式があったとします。

1 それぞれの位の数字を縦に見ます。上の数よりも、下の数のほうが大きい場合は、繰り下がりが発生し、隣の位から10借りてきましょう。このとき、「6」に斜線を書き、その上に「5」と書いておきます。これは、10借りたしるしです。一の位の引き算(12-7)をし、その答えを答えの欄の一の位に書きます。

2 十の位の計算をします。さきほど斜線したあとに書いた「5」から「2」を引きます(5-2)。答えを答えの欄の十の位に書きます。

引き算が早く解けるようになるには?

引き算が早く解けるようになるコツを3つご紹介します。注意してほしいのは、早く解けることよりも、正確に解けることを重視した上で行ってください。

数を分解・合成する

引き算が得意な子になるところでもご紹介したコツですが、引き算が早い子は、数の分解・合成が素早くできています。10のかたまりや数の分解をさっと言えるように練習しましょう。

解きやすいやり方を見つけておく

引き算には、さまざまな解き方があります。やりやすい解き方は、個人個人で異なります。自分が早く、正確に解ける方法を身につけておきましょう。

ドリルや問題集で練習あるのみ!

毎日ドリルや問題集で引き算を解きましょう。このとき、1ページ、どのくらいの速さでできるかタイムウォッチで計るのがおすすめです。目標タイムを決めたり、タイムを縮めるようにすると、早く計算できるようになります。

引き算が得意になる問題集・ドリル

引き算ができるようになる、得意になる問題集・ドリルをピックアップしました。毎日の引き算練習に使ってみてはいかがでしょうか。

はじめてのくりさがり(小学館)

引き算1
「はじめてのくりさがり」(小学館)

繰り下がりについまずいているのであれば、このドリルがおすすめ。「百ます計算」でお馴染みの陰山先生考案の計算ドリルです。中身はオールカラーのかわいい絵がいっぱい。パズルやおもしろ話もあって、計算ドリルというよりもゲームブックのよう。この学習ドリルのねらいは「楽しい遊び」。楽しいな、おもしろいなと、子どもが夢中になるうち、結果的にくりさがりのひき算が「できる」ようになる魔法のような教材です。

「はじめてのくりさがり」(小学館)

小学1年のひきざん (毎日のドリル)(学研プラス)

小学1年で学習する「ひき算」の計算ドリル帳です。1枚の問題数は子どもが集中できる適度な分量になっています。書き込み式で使いやすく、くり返し練習することで計算力がぐんぐんつきます。単元の終わりの「しんだんテスト」で、学習チェックができるのも魅力です。また、このドリルの勉強を徹底サポートするアプリが無料でダウンロードできるのもポイント。 アプリには、勉強時間が計れるストップウォッチ、毎日の勉強時間を知らせるタイマー機能、得点の記録などがあり、モチベーションがアップします。

2年生のひき算 (くもんの小学ドリル 算数 計算 4)(くもん出版)

引き算の計算力を効果的にはぐくみたいのであれば、このドリルはいかがでしょうか。理解の道筋にそって、少しずつ、自然にレベルアップしていく独自のステップで、無理なく効果的に学習がつづけられます。同じレベルの問題をくり返し練習していくことで力がつくように、問題の配列が工夫されているのが特徴です。

引き算が得意になるおもちゃ・アイテム

遊びながら引き算を学べるおもちゃ、アイテムをご紹介します。

足し算 引き算 バランスゲーム (Cltoyvers)

引き算4
「足し算 引き算 バランスゲーム 」(Cltoyvers)

お猿さんのかわいいてんびんのおもちゃです。このてんびんの原理を応用して、「重さ」と「足し算・引き算」を楽しく学べます。
異なる重さの1から10まで数字10個があり、数字の重りを天秤にかけると、数字の大小が体感できます。モンキーおもり19個があり、動物や数字付き両面カードが30枚あります。
たとえば、左の天秤のトレイにモンキーおもりを10個のせ、右の天秤トレイにどの数字の重りをのせればいいかを考えることにより、10のかたまりを学ぶことができます。

学研のあそびながらよくわかる さんすうタブレット(学研ステイフル)

引き算5
「学研のあそびながらよくわかる さんすうタブレット」(学研ステイフル)

こちらの『さんすうタブレット』は、たし算・ひき算・かけ算・わり算の学習ができるおもちゃのタブレットです。コンパクトで、持ち運びが簡単。いつでもどこでも遊びながら学習できます。絵を使って、ひき算の仕組みが覚えられるシートや、「もんだいもーど」で、繰り返し何度でも問題を解くことができます。問題は全部で438問が収録されています。

学習ポスター ひきざん(くもん出版)

引き算6
「学習ポスター ひきざん」(くもん出版)

引き算の学習ポスターで、いつでもお勉強できるようにしましょう。10までからの引き算と、繰り下がりのある引き算が見やすくレイアウトされています。お子さんの目にとまる場所に貼れば、すらすら引き算ができるようになりますよ。

引き算にはいろいろな計算方法がある

引き算の教え方をご紹介しましたが、ご紹介した計算方法が絶対ではありません。ほかにも解き方があります。お子さんがやりやすい方法を教えてあげてくださいね。

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文・構成/HugKum編集部

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