冷凍ハンバーグの作り方|冷凍用肉だねのコツ、解凍・調理のポイントをまとめました!

子どもたちが大好きなハンバーグは、何かと頼りになるメインおかずです。とはいえ、イチから作るのはなかなか大変ですよね。そんな時、冷凍の作り置きがあれば、かなりラクができます。「冷凍して味が落ちないの?」と、不安に思う方は、次に紹介する方法で試してみてくださいね。

冷凍ハンバーグの作り方のポイント

焼いたハンバーグを冷凍するのはNG!

まず注意したい点は、焼いてからの冷凍保存はイマイチ…。理由は、加熱調理により水分が抜け、さらに冷凍したことで乾燥してしまうからです。冷凍庫内の空気に触れることで、肉のたんぱく質が変性することも。解凍時には、肉汁が溶け出てパサパサになってしまいます。

これでは、せっかく冷凍保存しておいたのに、家族が食べてくれないという残念な結果になりがち。そのため、焼いてからの冷凍保存は、はじめから避けたほうが無難ですね。

焼かずに肉だねを生冷凍するのが正解!

ハンバーグを美味しく冷凍保存するコツは、生のままがおすすめ。焼く直前まで下ごしらえをして、冷凍保存しておけば、解凍後に焼いてもジューシーさをキープすることができます。

肉だねを生のまま冷凍する裏技

では、肉だねを生のまま冷凍する手順をご紹介します。

作り方のポイントは、合いびき肉をボウルに入れて、最終的な味付けまで完了してしまうこと。ここでは、あらかじめ冷凍することを決めているので、使う野菜(玉ねぎや人参、にんにくを入れました)は、すりおろしてから加えました。そのほうが冷凍による食感の劣化を防げます。

冷凍用保存袋に材料を入れて揉むという方法もありますが、挽き肉に味がつきにくいため手間でもボウルに入れて混ぜましょう。割り箸を数本使って混ぜると簡単です♪

味付けをしたら、冷凍用保存袋に入れていきましょう。ここで、もう1つポイント! 肉だねは、保存袋の半量を目安に入れて少し厚みを出すことです。シルバーのトレーがあれば、上にのせて急冷すると尚いいですね。冷凍庫で2~3週間は保存可能です。

冷凍用保存袋の半量に入れてハンバーグらしく厚みを出します

 

シルバーのトレーがあれば、その上にのせると早く冷凍できます
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冷凍したハンバーグを解凍するときのポイント

ここでは、肉だねを生のまま冷凍保存した場合に、解凍する法についてそれぞれ解説していきます。

湯せんで解凍する

冷凍ハンバーグを湯せんで解凍する方法ですが、冷凍用保存袋のまま入れるのはNGです。そもそも冷凍用保存袋は、加熱調理用に作られた製品ではないため、袋が溶けることも!

それでも「冷凍用保存袋に入れた肉だねがくっついてはがれない」などお困りの場合は、ボウルに湯をはって「一瞬だけ」冷凍用保存袋を浸けるという方法も。周りが少し溶けはじめてきたら、ラクに取り外せます。

お湯のはったボウルに冷凍ハンバーグを一瞬つけるだけ!

 

凍ったまま包丁でサクッと切れます。好みの大きさにカットできるので何かと便利!

電子レンジで解凍する

冷凍ハンバーグを電子レンジのあたためモードを使って解凍することもできますが、これもできれば避けたい解凍方法です。電子レンジ加熱により、肉だねからドリップが出てしまい、旨味もなくなってしまうためおすすめできません。

冷蔵庫で自然解凍する

今回、ご紹介した3つの解凍法の中では、自然解凍がベスト! 食べる日の前日に冷蔵庫で自然解凍しておけば、すぐに調理ができるからです。ただ、いろいろと調べた結果をお伝えすると…。実は、解凍しないで焼いてしまうほうが美味しく食べられるかも!?

冷凍ハンバーグを美味しく焼くには?

では、冷凍ハンバーグを上手に解凍するテクニックをご紹介していきます。万が一、事前に解凍を忘れてしまっても全然、問題ありません!

ハンバーグの焼き方

冷蔵庫などで自然解凍した後は、フライパンで蒸し焼きにしましょう。

まず、フライパンに油を熱し、解凍したハンバーグをおきます。両面を中火で焼き色をつけて先に肉汁をとじこめること。次に、水を大さじ2程度入れたら蓋をして蒸し焼きにします。

水分がなくなってきたら竹串などを刺してみて透明の肉汁が出てきたら中まで火が通っている証拠です(赤い汁が出てきたら、さらに水を足して蒸し焼きにすること)。

焼けているのが確認できたら強火にし、さらに両面に焼き色をつけましょう。ここでのポイントは、生焼けにならないようにしっかり火を通すことが大切です。

すばやく両面に焼き色をつけて、肉汁をとじこめて

事前に解凍を忘れてしまったときは

解凍をしていないハンバーグは、凍ったまま焼くこともできます。このほうが、自然解凍時などに出るドリップ防止にもなるのでジューシーに焼き上がります。

焼き方は、解凍した後に焼く方法と同じです。蒸し焼きの際には、水の代わりに料理酒などでもオッケーです。そのほうが旨味がアップするので、筆者はアルコールを飛ばすようにして白ワインを使うこともよくあります。

煮込みハンバーグにするときは

冷凍ハンバーグがあれば、手間のかかる煮込み系のハンバーグも楽勝です()。前出の「ハンバーグの焼き方」の章を参考に、両面を焼いたらソースと共に煮込むだけ!

一緒に缶詰のトマトソースやデミグラスソースを常備しておけば、好みの煮込みハンバーグがすぐにできるので重宝します。煮込み系はソースと煮込むので、生焼けの心配もなくて安心ですよね。

たっぷりのソースとからめて煮込みハンバーグにも◎

 

煮込みハンバーグは、そのまま冷凍することもできます。その際には、粗熱をとってから冷凍用保存袋に入れて冷凍保存をしましょう。煮込みハンバーグの保存期間は、冷凍庫で2~3週間は保存可能です。ぜひ、作り置きおかずとして、試してみてくださいね♪

 

撮影・文/川越光笑(たべごとライター・栄養士)

冷凍ハンバーグを使ったおすすめレシピ

ここからは冷凍ハンバーグを使った、おすすめのアレンジレシピをHugKum編集部がご紹介します。

【1】煮込みハンバーグ

高野豆腐が入って、ハンバーグにCaをプラス。おいしく焼きあがったら本格的なソースで煮込んで、さらにおいしさアップ!

◆材料

(2~3人分)
合いびき肉 200g
高野豆腐 2枚(1枚約18g)

【A】
きくらげ(乾) 20片程度
卵 1個
おろし玉ねぎ 1/4個分
塩 小さじ1/2
こしょう 少々

トマトの水煮 1缶(400g)
おろしにんにく 少々

【B】
トマトケチャップ、中濃ソース 各大さじ1
オイスターソース 大さじ1/2
塩 小さじ1/2

油 大さじ1
パセリ(みじん切り) 少々

◆作り方

【1】高野豆腐は熱湯をかけてから冷まし、水気を切って、フードプロセッサーなどを使ってなるべく細かくする。【A】のきくらげは水で戻して洗い、みじん切りにする。
【2】ボウルに合いびき肉、高野豆腐を入れてよく練り混ぜ、さらに【A】を加え混ぜてよく練ってから6等分にして形作る。
【3】フライパンに油を熱し、【2】を入れて強火で片面2~3分ずつ、両面焼く。
【4】細かくつぶしたトマトの水煮、おろしにんにくをフライパンに入れて煮立て、フタをして10分煮る。【B】を加えてさらに3~4分煮る。
【5】皿に盛り、パセリを散らす。

教えてくれたのは


藤井 恵さん

ふじいめぐみ/料理研究家、管理栄養士。女子栄養大学在学中から料理アシスタントを務め、料理家の道へ。25~30歳の5年間育児休業するも、復帰後、メディア各種、イベント、講演会など、幅広く活躍。「キユーピー3分クッキング」(日本テレビ系)の講師としても人気。

『めばえ』2017年1月号

 

 

【2】れんこんひじきハンバーグ

根菜と海藻を加えてシャキシャキした歯ざわりに!れんこんとひじきを合わせた体にも良いアレンジハンバーグです。普段ひじきをあまり食べない子供にもオススメです。常備してお弁当にも!

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
鶏ひき肉 200g
れんこん 小1/2節
ひじき 2g(戻して20g)

【A】卵 1個
パン粉 大さじ3
塩 小さじ1/4
こしょう 少々

サラダ油 小さじ1

【B】トマトケチャップ 大さじ2
牛乳 大さじ1

◆作り方

【1】れんこんは粗く刻んで、水にさらし、水けを拭く。ひじきはたっぷりの水に15分つけて戻し、よく洗って水けを拭く。
【2】ボウルにひき肉を入れて指先で1分練り、【1】と【A】を加えて2分練り、8等分して円盤形に丸める(時間があれば冷蔵庫に20分おく)。
【3】フライパンにサラダ油をひいて【2】を並べ、中火で5分焼き、焼き色がついたら返して弱火にし、ふたをして4分焼く。
【4】器に盛って、混ぜ合わせた【B】をかける。

教えてくれたのは


青木恭子さん

小田真規子主宰のスタジオナッツ所属。2つの保育園に7年間、栄養士として勤務。0歳児の離乳食~5歳児の給食とおやつ作りを担当。現在は、雑誌やWEBなどで活躍。

『ベビーブック』2014年3月号

 

 

 

 

 

【3】照り焼きハンバーググラタン

焼きあがったハンバーグにホワイトソースをかけて焼くだけ。アツアツのボリューム満点ごちそうグラタンのできあがり!

◆材料

(大人2人+子ども1人分)
グリーンアスパラガス 4~5本

★基本のホワイトソース 全量
ピザ用チーズ 50g
サラダ油 大さじ1
パセリのみじん切り 適量

【ハンバーグ】
合いびき肉 250g
玉ねぎのみじん切り 1/2個分
卵 1/2個分
パン粉 1/3カップ
牛乳 大さじ2
塩 小さじ1/3

【照り焼きだれ】
しょうゆ、みりん、酒 各大さじ1と1/2
砂糖 小さじ1

【基本のホワイトソース】
玉ねぎ 1/2個
牛乳 2カップ
バター 20g
小麦粉 大さじ3
塩 小さじ1/3

◆作り方

【1】ボウルにハンバーグの材料を入れて手で練り混ぜ、粘りが出たら2等分にしてキャッチボールをするように空気を抜き、平らな小判形にまとめて中央をくぼませる。アスパラガスは根元の皮をむいて3~4等分に切る。
【2】フライパンにサラダ油を熱し、【1】を並べて両面をこんがり焼く。アスパラガスを取り出して水1/3カップ(分量外)を加えて3~4分蒸し焼きにする。余分な油をペーパータオルなどでさっと拭き、混ぜ合わせた照り焼きだれをトッピング用に少し残して加え、絡める。耐熱皿に盛り、ホワイトソース、チーズ、残したたれをかけてオーブントースターで7~8分、表面がこんがりするまで焼き、パセリを散らす。

【基本のホワイトソース】
【1】玉ねぎは縦に薄切りにして小麦粉をまぶす。
【2】フライパンにバターを弱火で溶かし、玉ねぎを炒める。粉っぽさがなくなってバターがなじんだら、牛乳を少しずつ加えて混ぜながら、とろみがつくまで弱火で煮つめ、塩を混ぜる。

教えてくれたのは


コウ ケンテツさん

料理研究家。旬の素材を生かした簡単&ヘルシー&おいしいメニューが評判で、テレビや雑誌、講演会など多方面で活躍。1男1女のパパとして、食育や食を通してのコミュニケーション活動にも力を入れている。

『めばえ』2017年2月号

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構成/HugKum編集部

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