近年の物価高騰により、多くの家庭で注目を集めているのが、手軽で経済的な食材「もやし」です。栄養価が高く、さまざまな料理に活用できる優れものですから、ぜひ活用してください。特に子育て中のご家庭にとっては、短時間での調理が可能であり、さらに作り置きにも適している点は非常に魅力的です。
もやしを使った便利なレシピと作り置き方法、そして新鮮さを保つための保存のコツについてみていきます。
もやしを長持ちさせる保存方法
もやしは95%が水分でダイエットむきの食材ですが、ビタミンB1、カルシウム、ビタミンCなど、栄養価が豊富です。傷みやすい食材ですから、保存方法を工夫して鮮度を保ちましょう。
ひげ根にはビタミンC、食物繊維が含まれています。取り除くとそこから栄養が抜けてしまうので、普段のお料理にはそのまま残してください。
キッチンペーパー&袋保存
洗ったもやしの水気を切り、キッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、野菜室で保存すれば2~3日鮮度を保てます。
これはもやしが水っぽくならず、本来のおいしさが保てる保存方法です。シャキシャキ感は弱めですが、味がよく染み込みます。
水に浸して保存
もやしを密閉容器に入れて、水を張って冷蔵庫で保存します。2日に一度は水を替えることで1週間は新鮮さをキープできます。
シャキシャキした食感が味わえる保存方法で、根が黒ずむ前がおいしく食べられる限度です。
干して保存
洗って水気を切ったもやしを、ザルに広げて干します。
2日ほど経つとかさが減り、味が凝縮されます。
冷凍保存
もやしは袋ごと冷凍ができます。
冷凍庫から出してそのまま炒め物やスープなど、加熱料理にお使いください。バラバラのまま冷凍されるので、味噌汁や鍋物にも使えて重宝しますよ。
さらに詳しい保存の仕方については、こちらをご覧ください。
生のもやしの使い道
新鮮なもやしは、しょうゆ炒めや焼きそばの具として活用できます。にんにくと炒めて、塩とカレー粉で味をつけると、食欲をそそる一品に。豆腐、ニラ、豚肉と組み合わせればチャンプルーにもなります。
もやしの唐揚げ
味付けは塩だけで、もやし本来の甘みが際立ちます。衣がカリッと香ばしく仕上がるので、できたてアツアツをお楽しみください。
・材料
(2人前)
もやし 1/2袋
塩 小さじ1/4
小麦粉 大さじ1
【衣】
小麦粉 大さじ1
片栗粉 小さじ2
油 適量
・作り方
【1】もやしをボウルに入れ、塩と小麦粉(大さじ1)をまぶし、10分程置きます。あらかじめ小麦粉をまぶしておくと衣の馴染みがよくなります。
【2】再度全体を混ぜ合わせてから、小麦粉、片栗粉を加えてよく混ぜます。
【3】フライパンに油を熱し、もやしを束にして揚げ焼きにします。
途中で裏返しながら、ヘラで押さえてカリッと焼き上げます。
茹でたもやしの使い方
茹でたもやしは味に癖がなく、さまざまなアレンジが可能です。和風から中華風まで幅広い味付けを楽しむことができますよ。辛子しょうゆ和え、酢しょうゆ和え、ごま和え、おかか和え、ナムルなど、どれもさっぱりとした味の副菜として仕上がります。
その日の気分やメインのおかずに合わせて、お好みの味付けをお楽しみください。
もやしとハムのマヨ和え
もやしは火の通りが早いので、忙しい朝でもさっと作れるメニューが多彩です。ここでは、お子さんの食欲をそそるようにカラフルな食材を加えた和え物に仕上げます。
・材料
(2~3食分)
もやし 1袋
にんじん 1/4本
パプリカ 1/2本
ツナ缶 1缶
マヨネーズ 大さじ1
塩、こしょう 少々
・作り方
【1】にんじんは皮をむいて、ピーラーで帯状に切ります。パプリカは種を取り除き、薄切りにカットします。
【2】もやしとにんじんをさっと茹でて、水気をしっかり切る。電子レンジ(600W)で加熱する場合は1分です。
【3】ボウルにもやし、にんじんにパプリカ、ツナを入れてよく混ぜ合わせます。マヨネーズ、塩、こしょうで味を調えます。
冷蔵で2~3日の保存ができます。
パプリカをコーン、ツナをハムに変更してもおいしいです。ご家庭のお好みに合わせてアレンジしてください。
冷凍保存で味わう、もやしレシピ
まとめて買ったもやしは、そのまま冷凍庫に入れて保存ができますから、味噌汁や鍋物に活用してください。解凍せずに調理することで、シャキシャキとした食感を楽しむことができます。
もやしの冷凍保存は、食材の無駄を減らし、いつでも簡単に野菜を食べられる便利な方法です。それでは、具体的な方法について確認しましょう。
冷凍もやし入りの豚キムチ
おかずとしても食欲が湧く豚キムチは、ご飯にのせて丼ものとして仕上げてもおいしい一品です。
・材料
(2~3食分)
もやし 1袋
豚バラ肉 150g
白菜キムチ(市販) 150g
にんじん 1/4本
ニラ 1束
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
ごま油 大さじ1
・作り方
【1】豚バラ肉、白菜キムチは食べやすい大きさに切ります。にんじんは薄切り、ニラは3㎝程度に切ります。
【2】フライパンにごま油を熱し、豚バラ肉とにんじんを炒めます。豚肉から脂が出てきたらキムチを加え、しょうゆ、みりんを入れて馴染ませます。
【3】冷凍庫から取り出したもやしを加え、汁気が少なくなるまで炒めてください。
【4】最後にニラを加え、サッと混ぜ合わせたら火を止めます。
冷蔵保存で3日を目安にお召し上がりください。
もやしのナムル
ナムルに仕上げた後に冷凍保存もできるので、たくさん作っても安心です。フリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存し、2週間程度のうちにお召し上がりください。
・材料
もやし 1袋
ごま油 大さじ1
塩 小さじ2/3
すり白ゴマ 大さじ2
おろしにんにく 少々
・作り方
【1】もやしは熱湯でさっと茹でます。
【2】火がとおったら、すぐに引き上げて水気を切ります。
【3】ボウルに調味料を混ぜ、もやしと和えてください。
経済的で保存もできる、もやし
もやしは非常に経済的で扱いやすい食材です。適切な保存方法で長期保存や作り置きができ、簡単な調理でおいしく仕上がります。栄養価も高いため、日々の食事作りの強い味方となってくれます。ぜひ、毎日のお弁当作りや忙しい日の夕食、週末の作り置きなどに、取り入れてみてください。
構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)