ゴーヤは冷凍しても大丈夫!冷凍保存のやり方や苦みを抑える方法をレクチャー

緑色が目にも鮮やかなゴーヤ。独特な苦みが特徴で、夏の定番野菜のひとつですね。もともとは沖縄の野菜でしたが、今や全国区。初夏から各地のスーパーに並び始めます。節電対策の緑のカーテンとして、おうちで育てている人も多いのでは。家庭菜園でたくさん採れて、食べ切れない、安売りしていたので買い過ぎたなんて人いませんか。ゴーヤの旬は意外と短いもの。そんなときは、冷凍して、おいしく味わいましょう。

ゴーヤに多い栄養素はビタミンC

ゴーヤに多く含まれている栄養は、ビタミンC。レモンの約2~4倍といわれています。ビタミンCは、風邪の予防や疲労回復、また夏の疲れたお肌の再生にも役立ちます。

また、ゴーヤの独特な苦みの元となる成分は「モモルデシン」。そのほか、食物繊維や鉄分、カリウムなども豊富に含まれていて、夏場に積極的に摂りたい野菜のひとつです。

冷凍したら栄養はどうなる?

ゴーヤに含まれるビタミンCは、状態が変わらなければ、劣化の速度が遅いといわれています。
冷凍することで、その栄養や食感もほぼそのまま保存することができるので、冷凍をおすすめします。

ゴーヤの冷凍保存のやり方

では、ゴーヤの冷凍保存はどのようにするのでしょうか。そのまま冷凍する場合と、茹でてから冷凍する場合の2つ方法をご紹介します。また解凍方法を紹介します。

そのまま冷凍する方法

ゴーヤは、丸ごとではなく、あらかじめ使いやすい大きさに切ってから冷凍するとよいでしょう。
冷凍する際は、中の種とわたを取り除きます。輪切りや、薄切りなど使い方によって、切り方を変えるとよいでしょう。

切ったゴーヤは、水洗いをし、そのあとしっかり水分を拭き取ります。

そして、密封できる保存袋などに、できるだけ重ならないように平らに並べて入れ、空気をできるだけ抜いて封をします。その後冷凍庫へ。

冷凍する際、金属トレイなどにのせると、短時間で冷凍することができます!

茹でてから冷凍する方法

「おひたし」などでゴーヤをいただく場合は、あらかじめ茹でてから冷凍するのもよいでしょう。その際は、少し薄めにスライスしましょう。

シャキシャキした食感や栄養を逃がさないためにも、茹ですぎるのはNG。沸騰したお湯に、10秒ほどくぐらせます。
茹でたら、ザルに揚げてすぐに冷水にさらして熱を取ります。

サッと茹でてから、苦みが苦手な人は、長めに水にさらすと苦みが減ります

そのあとは、同じように、水分をよく拭き取ってから保存袋へ。平らにして冷凍します。

冷凍ゴーヤの解凍方法

冷凍したゴーヤは、「炒め物」などは凍ったまま調理することができます。生のままおひたしにする場合や、茹でてから冷凍したものは、自然解凍で。

解凍したあと、水分を絞って調理します。

キッチンペーパーで包んで水分を絞るとよいでしょう

自然解凍する時間がない、というときは電子レンジで軽く加熱して解凍するのもOKです。

苦みを抑えたい場合は、冷凍前に塩もみ

生のゴーヤの苦みは、冷凍してもあまり変化はありません。

苦みを抑えたい!というときは、塩もみをしましょう。ゴーヤの苦み成分である「モモルデシン」は水溶性なので、塩もみをすることで、ゴーヤの中から水分が抜け出し、苦みが減るというわけ。

冷凍前に塩もみする方法

1 スライスしたゴーヤに少量の塩を振り、手で揉み込みます。

2 5分ほどおいてから、軽く水で流します。

水分を良く拭き取ってから保存袋に入れて冷凍庫へ。

茹でてから冷凍する場合のタイミング

茹でる前に塩もみしましょう。冷ます際、水に長めにさらすと、さらに苦みが軽減されます。

冷凍ゴーヤの保存期間

冷凍したゴーヤは、1カ月ほど冷凍庫で保存できます。

ゴーヤを使ったおすすめレシピ

ゴーヤチャンプルーしかレシピが思いつかないという人はぜひ、ゴーヤの肉詰めレシピに挑戦してみませんか。

パプリカとゴーヤの肉詰め

お肉も野菜もジュ~シ~!肉のうま味が野菜に染みて、パプリカ、ゴーヤも食べやすく。

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
パプリカ 1と1/2個
ゴーヤ 1本(ピーマン、ナス、玉ねぎ、トマトでも可)
食パン 耳なし1枚
豆乳または牛乳 20ml(食パンがひたるくらい)
小麦粉 適量

【A】
合いびき肉 300g
玉ねぎ(みじん切り) 小1/2個
おろしにんにく 1片分
卵 1個
塩 小さじ1
こしょう 小さじ1/2
あればナツメグ・クローブ 各少々

サラダ油またはオリーブオイル 小さじ2

◆作り方

【1】食パンは手で細かくちぎって、豆乳に浸しておく。
【2】【1】と【A】をボウルに入れ、粘りが出るまで練るように混ぜる。
【3】パプリカは輪切り、または縦半分に切り、種を取り除いておく。ゴーヤは両端を切り落として幅2cmの輪切りに。スプーンなどで種をくり抜き、水に放ってアクを抜く。
【4】パプリカとゴーヤの内側に小麦粉を薄くふり、【2】を詰める。
【5】両面に焼き色がついて、中に火が通るまで焼く。
フライパン:オイルを熱して【4】を並べ、フタをして弱中火で5分焼き、上下を返してフタをしてさらに5分。
オーブン:予熱後、200度で20~30分。
オーブントースター:900Wの場合、ホイルにのせ予熱後、8~13分。
※時間は目安。材料の大きさや調理器具によって、様子を見ながら加減してください。

教えてくれたのは


小山有希さん

料理研究家。元日本料理屋の両親、蕎麦屋の祖父母、元和菓子屋経営の義祖父母を持つ、食業界のサラブレッド。おいしく食べて健康に近づける「医食同源」をモットーとしたレシピに定評がある。1男1女の母。

『めばえ』2016年7月号

 

構成/HugKum編集部

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