保育園の連絡帳、書いてはいけないことは?ママエディターの実例に現役保育士がアドバイス!

正解がわからない保育園の連絡帳。保護者側の欄には毎回、何を書いたらよいのでしょうか? 前編では、連絡帳に対する疑問や不安を現役の保育さんに伺いました。 後編では、実際にママ編集部員の連絡帳を保育士さんに見ていただき、いただいたコメントを紹介していきます!

保育園の連絡帳って何をどう書くのが正解?迷えるママへ保育士がアドバイス!
正解がわからない保育園の連絡帳。保護者側の欄には毎回、何を書いたらよいのでしょうか? そこで、連絡帳に対する疑問や不安を現役の保育さ...

ママ編集部員の連絡帳を、保育士さんが解剖

HugKum編集部は、ママ編集部員が多く在籍しています。日頃から文章を書くことを生業としているものの、保育園の連絡帳は何を書いてよいのか迷うという声多々。そこで今回は、保育士さんに、ママ編集部員のリアルな連絡帳を見てもらうと、ママが気づかないような目線から、生のご意見をいただきました。

夜泣きの報告編(エディターY美)

夜泣きのようなものが出てきて、夜何度も泣いて起きてしまいました。いつもより朝ゆっくり寝ていました。

S先生:夜泣きをしていたなら、子どもは睡眠時間が少ないのかな?ということがわかります。お昼寝の参考になり助かりますね。また、お母さんも仕事に差し支えが出るほど疲れていないかな、と気になりますね。

園長先生:この方は、真面目な方では? 連絡帳って、人柄までも伝わってくるんですよ。

アレルギーの報告編(エディターY美)

お家でごましおおにぎりを試しました。若干(アレルギー)反応が出たのでアレルギーの先生にお手紙を書きました。

園長先生:アレルギーの情報はとても重要です。何を食べて、どんな症状になったか、など詳しく教えて頂けると助かります。

イラスト編(筆者)

この頃野菜を食わず嫌いし、全く口を開こうとしません。ビタミンが不足しないか心配です。

園長先生:イラストは想像しやすいですし、もちろんOKです! お子さんそっくりの似顔絵などは笑ってしまいます。

S先生:イラストとともに、お子さんの話した言葉を書き添えてもらえたら、家での様子がよく分かりいいですね。子どもにも園で「昨日こんなこと言ったの?」と聞けて会話が広がります

短い文章編(デスクN代の夫)

元気です。

園長先生:大丈夫です! 連絡帳は、書く人の性格が顕著に出ますよね。いつも「元気です」だけだったお父さんが、クリスマスの日に「元気です。メリークリスマス」と書いてくれていた時は、ほっこりして嬉しかったですね(笑)

育児書よりも参考になる!?  現場を見ている先生ならではのアドバイス

今回の取材でコメントをいただかなかったページにも、保護者と先生とのやり取りの中に育児のヒントがたくさん隠されていました。毎日子どもと接している先生だからできる、保護者へのアドバイスをご紹介します。

その1.すぐ「嫌い! 」ということへのアドバイス(2歳児

「今朝は私がクリームをぬると“イヤだ―、ママきらい”と言い、トイレの時にパパがお尻をふくと“ママがよかった! パパきらい! ”とグズグズ。すぐきらい! と言うとRちゃんもきらわれるよー、と話しました」

先生の返信は?

「いやだった気持ちが、きらいという言葉になったのでしょうかね。 クリームが冷たかったのがイヤだったのかな?など言いたかった思いを推測して大人が代弁することを繰り返していくと、少しずつ具体的に話せるようになっていくと思いますよ」

 

1~2歳の極端な表現は、まだ気持ちを表すための適切な言葉を知らないから。大人が具体的な言葉で代弁してあげることが、語彙力の育ちにつながっていくのかもしれませんね。

その2.いやいや期のわがままに関するアドバイス(2歳児)

「元気ですが、わがままです。」

先生の返信は?

「危険なこと、やってほしくないこと、困ってしまうことなどRちゃんにわかりやすい言葉で伝えてあげるといいですね」

 

イヤイヤ期は、わがままにうんざりしてしまうパパママも多いですよね。でも、まだ危険なことの判断ができない時期だからこそ、その子がもわかる言葉で大事なことを伝えるのが重要だと教えてくれます。

その3.入園して数日。毎日泣いていることへのアドバイス(1歳児)

「昨日は帰ってきてからも寝るまでずっと泣いていました。(ごはんの時だけ泣きやみましたが)」

先生の返信は?

「お母さん自身が不安になっていませんか? お母さんが不安に思っていると、Kくんにも伝わってしまいます。“初めは泣いて当然! そのうち慣れてくるから大丈夫! ” とどーんと構えてK君を安心させてあげましょう」

 

はじめての保育園はパパやママも不安だらけ。でも両親が大きく構えていることは子どもの不安を和らげるのだと教えてくれるアドバイスでした。それは小学校、中学校へと成長してからも共通していることだと感じます。

連絡帳は、交換日記! チームメイトへ伝えるつもりで

今回お話を伺った園長先生は「私達は保護者の方と一緒にお子さんを育てているチームだと思っています。連絡帳を通じてお子さんの成長を共有し、一緒に楽しめたらいいですね」とおっしゃっていました。子育てで悩みがあれば、両親と同じ様に子どもの様子を見ている先生方と共有しない手はありません! 心強い保育園の先生方と情報を共有しあって、成長を喜びあえたら素敵ですね。

お話を伺った先生

小学館アカデミー 茗荷谷保育園

●園長 蓮田淳子先生

保育士歴20年。一般企業で5年勤務後、結婚を機に退社。2人のお子さんは幼稚園に通園させる。5年間の専業主婦を経て、資格を活かし保育士として社会復帰。現在は、長女次女ともに成人されており、お孫さんもいらっしゃるとのこと。
連絡帳について:『連絡帳ってママやパパの様子まで伝わってくるんですよ』とママ編集部員の連絡帳を楽しそうに深堀りしてくれました。

●S先生

保育士歴3年目。現在、0歳児クラスの担任をしており連絡帳歴も3年目。子どもへの愛情が伝わってくる連絡帳を書く先生として園長先生のお墨付き。
連絡帳について:エピソード入りの連絡帳は、子どもに『昨日こんなことがあったの?』と聞けて助かります、と笑顔で教えてくれました。

文・構成/寒河江尚子 協力/小学館アカデミー保育園

 

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