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子どもの集中力が続かないのはなぜ?
以前、HugKumで実施したアンケート調査(7歳〜12歳の子どもを持つ保護者122人)でも、
・子どもに集中力がない(続かない)と思う・・・43.8%
・子どもに集中力がない(続かない)と時々思う・・・43.8%
と回答したママ・パパがと合わせると、合計約90%もいることがわかりました。
子どもの集中力の持続時間
そもそも子どもが集中力を保てるのはどのくらいなのでしょう?よく言われているのは、
・未就学児・・・年齢+1分〜10分程度
・小学校低学年・・・15分程度
・中学生・・・30分程度
未就学児の幼児向け番組が、短時間で構成されていることを考えると納得ですね。また、小学校の授業の1時間が約45分ということを考えると、子どもたちはかなりがんばって集中していることも分かります。逆にテレビ番組の1時間は集中できていますが・・・(笑)
しっかりゾーンに入った状態だけを集中力と考えると、中学生の30分などもその通りなのかもしれません。
子どもの集中力が続かない原因
おもちゃやテレビなど、目につくものに興味をひかれてしまうのがいちばんの問題のはず。また、ほかのことを考えている時も難しいですよね。例えば、どんなに宿題をやりなさいと言っても、テレビのことを考えていたら続くはずがありません。また、やらなければいけないことがいつまで続くのか見えない時も、集中力が途切れがち。
子どもの集中力を妨げてしまう親の行動
プレッシャーをかける
座りなさい!静かにしなさい!など声をかけすぎると子どもも焦って、気が散ってしまうことも。また、反発した気持ちが湧いてしまうと、落ちついた気持ちにならず集中はできないですよね。
「集中力がない」と子どもを叱る
直接的に、「集中力がない」と叱ってしまうと、子どもは「自分は集中力がないんだ」と思ってしまうことも。気をつけないといけないですね。
子どもの集中力を引き出す親のサポート
なんとか子どもに集中してほしいと思うママ・パパは多いですよね。集中力を引き出すためのサポートとして何ができるかをまとめてみました。
集中できる環境を整える
しっかり熟睡できると、成長を促すホルモンが分泌されます。夜は真っ暗な部屋でぐっすり眠り、目覚めた朝に太陽の光をたっぷり浴びると、集中力を高めたり感情をコントロールするホルモン「セロトニン」の分泌が増えます。
また、日中は明るい太陽の下でたくさん遊ぶことで、「情緒を安定させるホルモン」や「気持ちをはつらつとさせるホルモン」がしっかりと分泌されます。そうすると、自ずと集中力もUPするはず。
集中できるきっかけをつくる
家から帰ってきたら、「今日出た宿題、全部ランドセルから出してごらん」とその「量」を親子でチェックし、「今日は全部の宿題を、何分で終わらせようか?」と決めます。そうすると、子どもはゲーム感覚で取り組むことができます。うまくいくと、それよりも早く終わらせることができるかも。
集中していると時間はあっという間、と感じさせる
集中できない原因のひとつとして、ゲームをやりたい、遊びたいという理由がある子がほとんどですよね。であれば、勉強を先にやらせる方が得策。ゲームやりたさに宿題をやるので、あっという間に時間が過ぎるはず。集中していると時間はあっという間に過ぎるという感覚をつけることができます。
ルーティーンにする
嫌なことでも、癖として体に染み込めば、嫌だという気持ちがなくなってきます。例えば、家に帰ったら遊ぶ前に宿題をしないといけない、というのを繰り返していれば、いつものことなので、集中して取り組めるというルーティーンになってくるはず。
子どもの集中力アップに成功したママパパ体験談
アンケートを取ったときに、子どもの集中力UPに成功したママ・パパの成功談を教えてもらいました。すぐにできるものもあるので、ぜひ参考にして取り入れて!
【年齢別】子どもの集中力トレーニング
子どもは長時間集中することができないので、やるべきこととできそうな分量を小分けにするのがコツです。そしてゲームっぽく、ストップウォッチを使って「ヨーイドン」と始めるのも子どもの気分が乗るもの。
幼児(3歳・4歳・5歳)
ちょうど集中力が保てそうな時間で終わる絵本を読んであげたり、歌を歌ったりすると、自然と身につくはず。
小学校低学年(6歳・7歳・8歳)
気持ちの切り替えを学ぶ時期。ドリルなどを時間を決めて取り組んだり、時間がわかりやすい時計や砂時計を使うと、この時間までは!とゲーム感覚で取り入れやすそうです。終わったら、親は欲が出てつい続けさせたくなりますが、そこは我慢するのが大事。
小学校高学年(9歳・10歳・11歳・12歳)
ゲームやスマホにはいくらでも集中できるのに、勉強になると・・・と悩みが出やすい時期。子どもと一緒に話し合って、宿題が終わったらゲームを何分していいなど決めて、集中して勉強に取り組めるようにしましょう。それがルーティンになると、さら集中力が上がるはず。
集中力を高めるゲーム・おもちゃ
幼いうちからじっくり遊べるおもちゃで遊んだり、頭を使うゲームで遊ぶことで、楽しく自然に、集中力すべき時に集中する力がついていくものをママ・パパのおすすめをピックアップしてご紹介します。
Gakkenニューブロック
遊び方無限のニューブロックは、子どもの創造性を刺激し、豊かな経験作りになります。柔らかくて大きなブロックなので小さい子でも安心。横につなぐ・直角につなぐ・差し込む・挟む・箱を組む遊びは、立体の認知力を高めるのにも役立ちます。何を作ろう?と考える時間は集中力を存分に発揮しているので、敢えて声をかけずに見守りましょう。
くもん出版 NEW くみくみスロープ
パイプのようなパーツを使って自分だけのコースを組み立て、ボールを転がすというシンプルな遊びですが、うまくできないと途中で止まってしまうことに。粘り強くチャレンジする心が養われます。また、ゆっくり転がるスロープ状のレールや、歯車が回るものもあり、動くボールをじーっと眺めるのも子どもが集中している証拠ですね。
LaQ
LaQはさまざまな形のパーツを組み合わせることで、立体的な作品が作れるおもちゃ。基本パーツが詰まったベーシックシリーズでは、付属のインストラクションガイドで基本的な組み方がマスターでき、作品の構造を理解することができます。ものづくりが好きな子は夢中になって取り組めるはず。
キュボロ
将棋の藤井聡太さんも小さい時に遊んでいたというから、集中力UPのおもちゃとしてはお墨付き。単純な立方体に溝や穴を彫り、それらを組み合わせ、ビー玉を転がし反対側からビー玉が出てきたら成功、 ゲーム終了。という遊び。遊んでいるだけで論理思考が養われます。このキュボロは、楽しいだけでなくコースを作る事によって、ビー玉を 転がして自分の思考を実際に試す事ができ、達成感や満足感を味わえます。集中すると、ここまでできるんだと実感することができるはず。
レゴ クラシック
4歳以上から遊べるレゴのキット。カラーやタイヤ、目、窓など、さまざまなアイテムが作れるので、自分の好きなものが自分の手で作ることの楽しさを学ぶことができます。お片づけボックスに入っているので、集中して遊びに満足したら、きちんと片付けをするという習慣も身につくはず。
アクアビーズ
ボードにビーズを並べて形を作ったら、水で固めるという女の子に人気のアイテム。自分の作りたいものをどうすれば作れるか、どんな色にしようかなど試行錯誤している時間はまさに集中力が養われている時間。出来上がった作品をみると達成感も感じられますね。
くもんの日本地図パズル
都道府県が立体的なピースになった日本地図のパズル。各都道府県の形や大きさや位置関係が遊ぶうちに覚えられます。まず、8つの地方ごとに色分けされている「基本ピース」からスタート。「基本ピース」ができるようになったら全国が同じ色の「発展ピース」へとステップアップ。子どもの力にあわせて何度でも楽しめ、色や形を手がかりに、ピースをはめ込むくり返しの作業によって、直感的な判断力や集中力が育まれます。
「公文都道府県パズル。最後まで集中してパズルを完成させていた」(30代・栃木県・子ども2人
カタミノ
世界中で愛されるボードゲームのカタミノは、なんと36,057の組合わせが。集中力はもちろん、数学的脳をつくってくれます。難易度の調整ができるので、子どもが投げ出さないレベルで遊ばせるのもポイントです。平面だけでなく、立体も作れるので、集中力だけでなく、頭の柔さも育めます。
集中力を鍛えるおすすめの習い事
今や、何かしら習い事をしている子がほとんどですよね。そんな習い事にも集中力を鍛えてくれるものがたくさん。ママ・パパのコメントとともにご紹介します。
ピアノ
楽譜を読み解く力、左右の手の動き、時には足と、五感をフルに使って演奏するピアノは集中力がないとできないものですよね。
書道・硬筆
書道や硬筆は、書く際にしっかり意識をしないとかけず、自ずと集中する力が養われます。
空手
「静」から「動」へと体を動かす格闘技の空手は、集中して取り組む心と力が育まれます。
そろばん
そろばんは、先生の掛け声について玉を動かしたり、ひたすら計算をしたりと、集中力のたまもの。
野球
用具の多い野球は、必要なものを自分で揃えるところから、ケアすること、もちろん練習や試合で協力しながらプレーすることで、集中力と達成感を感じることができますね。
集中力は自然に鍛えてあげて
ほとんどの人が子どもの集中力について悩んでいましたが、取り入れられそうなアイディアはありましたか?理にかなった方法や、遊びでゲーム感覚に取り組むことなど、取り入れ方もさまざまですね。無理をすると子どもは反発するものなので、自然に集中力を鍛えてあげられるといいですね。
文・構成/HugKum編集部