冷蔵庫の買い替え時期の目安はいつ? 寿命のサインや処分方法も知ろう

食品を保存する冷蔵庫は、生活に欠かせない家電の一つです。その寿命は10年が目安とされていますが、寿命を見極めるサインをご存知でしょうか。冷蔵庫を買い換えるのにおすすめの時期や、正しい処分方法について詳しく解説します。

冷蔵庫の寿命はどのくらい?

食品を保存するための冷蔵庫の寿命は、どのくらいなのでしょうか?  平均的な寿命を知り、買い替えのタイミングを見極める方法を説明します。

寿命の目安を知ろう

ドアを開閉する頻度にもよりますが、冷蔵庫を買い替える目安は10年前後といわれています。

冷蔵庫の寿命を左右するのは、コンプレッサーと呼ばれる部品です。電源のオンオフを切り替えるコンプレッサーが故障すると、庫内を冷やせなくなってしまいます。

冷蔵庫の電源のON・OFFを切り替えるコンプレッサー

 

また、家電メーカーが修理に必要な部品を保有する期間も目安の一つです。

冷蔵庫が故障した場合はメーカーなどに相談して部品の交換修理を行うことが多いですが、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会では冷蔵庫の補修用性能部品の保有期間を9年と定めています。生産終了から9年が経過するとパーツの交換ができなくなるため、修理の方法がなくなってしまうのです。

冷蔵庫の寿命のチェックポイント

冷蔵庫があまり冷えなくなってきたら、買い替えのタイミングかもしれません。庫内の温度が下がっていないと感じたら、温度計などを使って確かめてみましょう。

水漏れも分かりやすい故障のサインです。冷蔵庫の下に水が漏れている場合、水をためておく部分の劣化が考えられます。内部の機械に問題がある可能性が高いため、水漏れが起きたらメーカーに相談しましょう。

また、本体から異音がすることもあります。冷蔵庫が正常に稼働している場合は、庫内は一定の温度に保たれているためほとんど音は聞こえません。ドアを閉めているのにモーター音がうるさいと感じたら、コンプレッサーに不具合が生じている恐れがあります。

故障と勘違いしやすい状態

パッキンの汚れは要注意!

 

中に食品を詰め込み過ぎていると、冷風の出る送風口が塞がれて冷蔵庫の冷えが悪くなることがあります。冷蔵庫がよく冷えないと思ったときは、まずは中を整理してみましょう。

パッキンに汚れが付くと、ドアが閉まりにくくなり外に冷気が漏れやすくなるため、パッキンの劣化にも注意が必要です。

庫内での水漏れが起こったときも、冷風の吹き出し口を確認しましょう。汚れが付いて結露が発生している場合があるため、小まめに庫内を掃除することが重要です。

冷蔵庫本体の温度が高いと故障を疑うかもしれませんが、中を冷やすための放熱によるものなので問題はありません。放熱が気になる場合は、中のものを減らしたりドアの開閉を減らしたりするとよいでしょう。

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冷蔵庫の買い替え時期のおすすめは?

冷蔵庫が故障して急いで買い替える場合は別ですが、買い替えを検討する際は、良いものを少しでもお得に買いたいものです。覚えておきたいおすすめの買い替え時期を紹介します。

冷蔵庫がお得に買える時期

大手家電メーカーが新機種を発売するのは、9月中旬ごろが一般的です。そのため、新機種の発売を控えた7~9月には家電量販店などで在庫処分セールが行われます。新しい機能が搭載された機種が出ると、それ以前に発売されたモデルは値下がりする場合がほとんどです。古い機種といっても発売から1年も経っていないものもあるため、問題なく使用できるでしょう。

また、2月ごろにも、入学や就職などで新生活を始める人に向けたセールが行われます。冷蔵庫をなるべくリーズナブルな価格で購入したい人は、セールの時期を狙ってみるのもありでしょう。

新機種が販売される時期

冷蔵庫の性能を重視したい人は、発売されたばかりの新機種を狙うのもおすすめです。9~10月には各メーカーの最新モデルが発売されるため、機能やデザインを見比べてみましょう。

最新モデルにはタッチパネルを搭載しているものもあります。スマートフォンと連携できるモデルなら、食材の管理に役立つアプリを利用できるのも便利です。

冷蔵庫の見た目にもこだわりたい人は、パンフレットやメーカーの公式サイトで新機種をチェックしてみましょう。

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古い冷蔵庫の処分方法

古い冷蔵庫を処分して、新しい冷蔵庫の購入を検討している人もいるでしょう。そこで古くなった冷蔵庫の正しい処分方法を解説します。

自治体のルールに従い処分

冷蔵庫はいわゆる家電4品目に該当し、「家電リサイクル法」に基づいて処分する必要があります。粗大ゴミとして出すことはできないため、自治体のルールを守ってリサイクルに出すのが基本的な方法です。

自治体でもリサイクル家電の引き取りを行っていますが、粗大ゴミとは収集日が異なり、リサイクル料や運搬料を払わなくてはいけません。家電リサイクル券が必要になるため、事前に購入しておきましょう。

運搬料を節約したい場合は、冷蔵庫を車に乗せるなどして指定引取場所に直接持ち込む方法もあります。この場合もリサイクル料がかかるため、事前に必要な料金を確認し、予約を取ってから持ち込みましょう。

家電量販店に引き取りを依頼

冷蔵庫を買い替える予定があるなら、使わなくなった冷蔵庫を家電量販店で引き取ってもらう方法もあります。店舗側が家電リサイクル法に従って処分してくれるため、手間がかからないのが大きなメリットです。

店舗によって細かい流れは異なりますが、冷蔵庫の処分を申し込んだ場合は回収業者が自宅を訪問してくれます。運搬などの手数料がかかりますが、リサイクル料金がかからないため手軽に処分できて便利でしょう。

引き取りの依頼は店頭でも行えます。冷蔵庫の買い替えを検討している場合は、新品の冷蔵庫を選ぶついでに引き取りを依頼してみましょう。

フリマサイトやリサイクルショップで売る

まだ利用できる冷蔵庫を処分するなら、フリマサイトやリサイクルショップを利用するのもおすすめです。こちらもリサイクル料金がかからない上、いらなくなった冷蔵庫に値段が付くこともあります。

無料見積もりを行っているリサイクルショップもあるため、いくつかを比べて検討するのもよいでしょう。冷蔵庫は運搬に手間がかかるので、出張買取サービスを利用するのもおすすめです。

冷蔵庫をきれいに掃除して、説明書などの付属品をそろえることで査定額が上がる可能性があります。まずは近隣のショップや出品できるサイトを調べてみましょう。

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冷蔵庫買い替え前の準備

冷蔵庫の買い替えが決まったら、新しい冷蔵庫が到着する前にやっておきたい準備があります。さっそくチェックしていきましょう。

中身を空にする

新しい冷蔵庫を搬入する日が決まったら、古い冷蔵庫の中身を整理しなければいけません。庫内を空にするため、まずは保存している食材を使い切る必要があります。

肉や魚などの生鮮食材はなるべく新しく買わないようにして、傷みやすい食材から調理に使うようにするとスムーズです。賞味期限の切れたものがあればまとめて処分しましょう。

調味料やドレッシングなど、すぐには使い切れないものは一時的にクーラーボックスなどに入れておきます。事前に保冷剤や保冷バッグを用意しておくとよいでしょう。

水抜きをする

冷蔵庫の電源を切ってしばらく置いておくと、冷凍庫の温度が上がって内部に付いた霜が溶け、水が受け皿にたまります。冷蔵庫を動かす際に水がこぼれる恐れがあるため、前もって受け皿の水を捨てておきましょう。

逆に、冷蔵庫を搬出する直前まで電源を入れておけば霜が溶ける心配もありません。直前に電源を切る方法もありますが、家電量販店やリサイクルショップに引き取りを依頼している場合は、きちんと水抜きを済ませておくことがおすすめです。

製氷機能が搭載された機種の場合は、給水タンクの水が空になっているかを確認するのも重要です。残った氷をクーラーボックスに入れて食材の保存に使うのもよいでしょう。

冷蔵庫の買い替えを検討しよう

冷蔵庫の寿命は10年前後が一般的といわれています。冷えが悪いと感じたり、稼働中に大きな音が聞こえたりしたら、本体が故障しているのかもしれません。掃除をしても改善しない場合は、買い替えを検討しましょう。

冷蔵庫は家電リサイクル法の対象品目のため、粗大ゴミとして処分することはできません。リサイクルに出す際は、自治体のルールを確認しておくことが大切です。買い替えを検討している場合は、新商品の発売時期やセールに合わせてお得に購入するのもよいでしょう。

文・構成/HugKum編集部

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