食べたばかりなのにお腹が空くのはなぜ?
今回はそんな悩めるママ・パパの解決策を探すべく、HugKum編集部がリサーチしました。
極端な空腹に関する体験談
食べた後なのに異常にお腹がすくという経験をしている、0〜12歳の子がいるママ・パパにリサーチ。具体的な体験談を聞いてみました。
「きちんとご飯を食べているのに1時間くらいするとすごくお腹がすいて困ることがある」(40代・北海道・子ども1人)
「お腹いっぱいご飯を食べたはずなのに2時間ほどするとお腹がすくということが度々あります。寝れなくなるので間食をしてしまうこともあります」(40代・高知県・子ども2人)
食べてもお腹が空きやすい原因
ママ・パパの体験談からも、きちんと食べているのにお腹が空くという声が多く挙がりました。なぜなのか理由はあるのでしょうか?理由が分かれば対処の方法も分かってくるはず。
食べると余計にお腹が空くと感じるのはなぜ?
普段食べない時間に食べたらなぜかお腹が空くなんていうことはありませんか?例えば、いつもは朝食を摂らないのに、たまたま食べたらその後に空腹になってしまう経験をした人もいるのでは。食べていればお腹いっぱいになるはずなのに、またすぐにお腹が空いてしまうのには、いくつかの要因が。
食事内容の偏り
食事の栄養にはさまざまなものがありますが、食物繊維が含まれていない食べ物は、消化管の中を移動するスピードが早いため、食べた後にすぐお腹が空いてしまう原因になります。逆に消化吸収に時間のかかる食物繊維が豊富な野菜から食べることで満腹感が得られます。また、食物繊維は噛みごたえがあるので、少量の食事でも満腹中枢が刺激されやすく食べ過ぎも防いでくれます
血糖値
食後すぐにお腹がすいてしまう原因には血糖値の問題が大きく関わっています。食後30分から1時間で血糖値が一気に上昇すると、体内でインスリンが必要以上に分泌されます。その後インスリンの作用で血糖値が一気に下がるため、一時的に低血糖に陥り空腹感を感じてしまうのです。
睡眠不足
残業が続き睡眠不足になっている、子どもの夜泣きでなかなか自分の睡眠が取れないなんていう時に、食欲が増すことってありますよね。しかもなぜか甘いものやジャンクフードなどが欲しくなる。それは食欲を抑えるレプチンという成分が減り、逆に食欲が増すグレリンという成分が増加するから。また、睡眠不足で判断力も鈍っているので、次々と食べることになってしまうのです。
ストレス
慢性的にストレスを抱えていると、脳からホルモン系へ命令が出されてストレスホルモンが放出。ストレスへの戦いに備えて脂肪が貯め込まれます。これがストレス解消という働きになり、甘い物や脂っこい物に手が伸びてしまうのです。食べても食べても満足できない、という状態ですね。
異常に感じる空腹感への対処法
度を過ぎた空腹を避けるため、どのように食べればいいのかなど、生活習慣や対処法をご紹介。試してみる価値はあるはず。
血糖値を一気に上げない
血糖値の上昇が緩やかであれば、普通はインスリンが過剰に分泌されることはありません。でも、空腹状態からいきなりお菓子やご飯、パンなど糖質主体の食べ物をたくさん食べてしまうと、血糖値は一気に上昇し、インスリンが必要以上に分泌されてしまいます。そうすると、急上昇した血糖値を今度は急降下させ、低血糖状態になり、食欲を増長させると言われています。
1日のトータルバランスを整える
栄養バランスを1日のトータルで考えてみるのもおすすめ。まずはお昼ご飯に、サラダなどの野菜類とゆで卵や冷しゃぶなどのたんぱく質を組み合わせた少なめの献立を食べること。これなら、夜にちょっと多めに食べても大丈夫です。
食物繊維を摂る
消化吸収に時間のかかる食物繊維が豊富な野菜から食べること。血糖値の急降下を防ぎ、食後の食欲を抑えてくれます。また、食物繊維は噛みごたえがあるので、少量の食事でも満腹中枢が刺激されやすく食べ過ぎを防ぐ作用があります。
よく噛んで食べる
早食いをするとすぐに空腹になるのは経験している人も多いのでは。よく噛んで食べると、例え食事が少量でも満腹のサインが脳に伝わりやすく食欲が抑えられることが分かっています。意識して噛みごたえのある食材を使うのも手です。
生活リズムを整えて食事をとる
異常な食欲を抑えるためには正しい生活リズムを送ることも大切。食生活や気をつけるべき食習慣をまとめました。
空腹感を感じてもムダに食べない
きちんと食事をした後に、また空腹感を覚えるからと次々に食べてしまうと悪循環に。1日3食と決めたら、その時間以外には食べないように、我慢することも大切。
夜の食事はご飯を中心に
パンやうどんなどの小麦製品は、お米と比較すると糖質が高くなりがち。血糖値が上がり、夜中にお腹がすいて眠れないなんていうことにもなるので、夕食はできるだけご飯を中心に考えましょう。
間食やおやつは低GI値のものを
おやつなどの間食を取る場合には、血糖値を急激に上げるものを避けるのが鉄則。砂糖不使用なものや、砂糖を使っていても未精製のテン菜糖などを使っているもの。また、ナッツやカカオ70%以上のチョコ、プルーンなどがおすすめ。血糖値の上がり方がゆるやかなので、過剰な食欲が起こるのを避けてくれます。
食べてすぐの空腹は食べ方を工夫すれば解消できる!
食べてすぐなのに食欲がある、という場合にはすべて理由があることが分かりましたね。また、解消する方法も特に難しいことではないので、すぐに日々の生活に生かすことができるはず。ぜひ、頑張ってトライしてみてくださいね。
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-001.html
参照:https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics4_02.html
文/松川麗 構成/HugKum編集部