衣替えが劇的ラクに!衣類整理のコツを論理派アドバイザー水谷妙子さんが伝授

整理収納アドバイザー・水谷妙子さんによる整理収納におけるコツをご紹介。今回は「衣替えがラクになる!衣類整理のコツ」です。

まだの方も大丈夫!秋冬に向けての衣替え

今回のテーマは「衣替えがラクになる!衣類整理のコツ」です。暦の上では秋ですが、汗ばむ日もあれば急に肌寒く感じる日もありますよね。「そろそろ衣替えをしないと…」という方、大丈夫です。この機会に家じゅうのクローゼットをスッキリさせましょう!「衣替えは終わった!」という方も、この記事を参考に、更に精度UPを目指してみませんか?

衣替えは、衣類整理の大チャンス!

「衣替え」と聞くと、時間がかかったり、衣類の移動が大変だったり「面倒だな…」と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もしも自宅のクローゼットがとても大きく、使いやすい場所にあり、手持ちの衣類が極端に少なければ、一年中衣替えをしなくて良いクローゼットができそう!でも、多くのご家庭ではなかなか難しいですよね。

でも、ポイントをおさえることで「衣替えをラクにする」ことは可能です。衣替えの方法を見直したり、収納場所を整えたり、衣類を整理する基準を決めておけば、まとまった時間が取れなくてもあっという間に作業完了!順番にコツをお伝えするので、是非試してみてくださいね。

オススメは「2段階衣替え」

暑かったり、寒かったり。季節の変わり目は「何を着たらいいの?」と迷う日もありますよね。夏服から冬服に一気に変えてしまうと微調整が難しいので、衣替えは「2段階」で行うとスムーズに移行できます。

時期の目安としては、1回目は9月下旬~10月初旬頃、2回目は11月頃。お住まいの地域の気候や、暑がりor寒がりという個人差もありますので、調整してみてくださいね。

子ども服で解説!2段階衣替え

具体的にどのように行うのかを、子ども服を例に解説します。

半袖/半ズボンで過ごしていた【夏】が終わり、少し気温が下がる日も出てきたら【1回目の衣替え】を行います。半袖/半ズボンと長袖/長ズボンを半々の枚数に。薄手のアウターも追加して、肌寒い日に体温調節しやすくしましょう。

その後【2回目の衣替え】では、半袖/半ズボンをしまい、全て長袖/長ズボンに。厚手のアウターやニット、冬小物などを追加して、本格的な寒さに備えます。

2段階衣替えの、もうひとつの目的

衣類管理で一番避けたいことは「せっかく持っているのに、着る機会がなく埋もれてしまう」こと。特に季節外や子どもがこれから着るサイズの衣類は、普段の暮らしで目にする機会が少ないので、所有している感覚が薄くなりがち。2段階で衣替えをすることで衣類全体に目が行き渡り、本当に必要な枚数を厳選したり、無駄買い防止にも繋がります。

季節外の衣類は「近い場所」に収納

季節外の衣類は、なるべく普段着る衣類収納に近い場所に収納するとラクに衣替えができます。衣類は意外と重くかさばるので、別の部屋から運ぶのは意外と大変。近くに置くことで、衣替えに対する心理的・身体的な負荷を減らし、スキマ時間に作業しやすくなります。

ハンドル付きボックスを活用

上の写真は私のクローゼットです。普段着る衣類は【よく使うモノ】なので、手の上下で出し入れできる「目線~腰の高さ」に。ハンガーに吊るしたり、プラ製の引き出しを積み重ねて収納します。

一方で、季節外の衣類のような【あまり使わないモノ】は上段に収納。「目線より上の高さ」は視界に入りにくく、出し入れが大変。ハンドル付きのボックスを使って、少しでもラクに出し入れできるように工夫しています。

子どもの衣類はサイズアウトに注意!

上の写真は、わが家の子どもの季節外&これから着るサイズの衣類収納です。普段着る衣類の引き出しの横に扉付きのクローゼットがあり、その上段が定位置です。このクローゼットは天井が2メートル以上で、踏み台が必須。上げ下ろしが安全に、少しでもラクになるよう、小さめのボックスを重ねています。

特に子どもがこれから着るサイズの衣類は、気がついたらサイズアウト…とならないように注意が必要。衣替えを面倒に感じないような近い距離に置き、半透明素材で中身がうっすら見えるようにして、衣類の存在感を消さないように工夫しています。

衣類整理は「1年以内に着たか、今後着たいか」で判断

衣替えをする時、漠然と移動するのではなく、必ず衣類の見分けをしながら行います。手元に残して今後も着るのか、手放すのかを判断しながら入れ替えていきましょう。「着られるかどうか」で判断するのではなく「1年間に1回以上着たかどうか」で判断します。冠婚葬祭の衣類を除き、日常着で1年間に1回も着ていないものは手放しても困ることはまずないと思います。

迷い中コーナーがあると安心

そうは言っても決断できない!整理の手が止まってしまう!という場合は、一旦保留。「迷い中コーナー」を作って入れておき、次の衣替えのタイミングで再度判断を。即決できなくても時間を置くと判断できる場合もあります。ちなみに私はクローゼットの一番下の引き出しを「迷い中コーナー」と決めて、迷ったら入れるようにしています。

「着たいかどうか」も大事

自分以外の家族の衣類整理は、本人に任せたり、一緒に見分け作業を行いましょう。上の写真は4年生の娘のパジャマです。上下セットアップで2セット購入したのですが、娘は下のズボンだけ着用。上の長袖ではなく、別のTシャツを着て寝ています。「せっかく買ったのに!」という気持ちはありますが、娘としてはデザインや着心地などにこだわりがあり「着たくない」とのこと。

もしかすると気が変わるかも…としばらく保管していましたが、もう着ないようなので今回手放すことに決めました。意思を尊重しつつ、次回の購入時は「セットアップを買わない」とか「買う前にデザインや素材をしっかり確認する」など気をつけたいと思います。

衣類を手放す方法いろいろ

衣類整理が終わったら「どう手放すか」です。モノを手放すことに強い罪悪感があり、それが原因で整理自体が苦手という方も多いです。手放し方の選択肢を知っておくと整理のハードルが下がる場合もあります。

捨てる:自治体のルールに沿って指定日に出す方法。資源リサイクルになるか、燃えるゴミとして処分されるかは地域によって異なる。

売る:フリマアプリ、オークション、リサイクルショップなど、服をお金に替える方法。必ずしも希望価格で売れるわけではなかったり、出品の手間がかかる場合もある。

寄付する:手放すことで社会貢献につながる方法。寄付先の団体を調べる手間がかかったり、配送料や手数料を支払う場合もある。

あげる:身近な人にお下がりとして渡す方法。手軽だが、善意の押し付けやトラブルにならないよう、相手とコミュニケーションを取りながら行うとベター。

このように色々な方法があるので、衣替えで不要な衣類がたくさん出た方は、ご自身が納得できる方法で手放してみてはいかがでしょうか。

今回は「衣替えがラクになる!衣類整理のコツ」をご紹介しました。「衣類を手に入れる→整理する→手放す」という行為は一生繰り返します。衣類管理に負担を感じている方は、衣替えのタイミングで衣類整理を!選ぶ視点が変わり、量やラインナップが整うと、少しずつ衣替えがラクなクローゼットに変わるはずです。今回の方法を参考に、試してみてくださいね。

 

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記事監修

整理収納アドバイザー
水谷妙子
無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー6万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。9歳7歳5歳の3児の母。

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