夏休み中がチャンス!「学用品整理」のコツを整理収納アドバイザー・水谷妙子さんが伝授

「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに…」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。

今がチャンス!新学期でバタバタする前に整える

今回のテーマは「子どもと一緒に学用品整理」です。夏休み真っ只中!楽しいイベントに明け暮れて、1学期の学習プリント類や持ち帰った学用品をそのままにしていませんか?わが家の4年生の娘と1年生の息子の実例を元に、学用品整理のコツをお伝えします。8月に入ったこのタイミングで一気に整理して、夏休みの宿題や自由研究にしっかり取り組み、残りの夏休みを満喫できる環境を整えてみましょう。

① 学習プリント

学習プリントは「プリントボックス」に

毎日たくさん持ち帰ってくる学習プリント。忙しいとその場で捨てることが難しかったり、そもそも「すぐに捨てていいの?」と判断しにくいですよね。特に1年生の1学期は、親も子も学習プリントの扱いがよくわからず、悩みがち。

わが家は普段から学用品の棚の中に「一時保管用プリントボックス」を設置。ランドセルのすぐ横にあるので、明日の準備をする時に使用済みの学習プリントをスムーズに入れることができます。おかげで、ランドセルの中がゴチャゴチャしたり、親の手元にたくさんの学習プリントが…という事態を避けられています。

学期中はどんどんボックスに溜めていきますが、学期末になる頃には幅10cmのファイルボックスがパンパンに!このタイミングで全部出して、子どもと一緒に学習プリントを見分けます。わが家はこの夏、夫と一緒に整理しました。

初・プリント整理の1年生は見分けに時間がかかっていましたが、慣れている4年生はあっという間に終了!普段は学習の細かいところまで目を通しにくいですが、親子で1学期の様子を振り返ったり、成長を実感できるです。

とっておくプリントは分けておく

整理の結果、ほとんどの学習プリントは捨てますが、中には子どもが「取っておきたい!」というプリントや「捨てていいかどうかわからない…」というプリントも。それらはクリアファイルに入れて、ラベルをつけて2軍置き場に分けておきます。

2学期が始まるとまた学習プリントがどんどん増えていくので、プリントボックスは一度カラにしてリセットしておくとスッキリした気分で新学期を迎えることができますよ。

② 夏休みの宿題

バラバラだから、宿題ファイルにまとめる

夏休みの宿題は種類が多く、サイズも仕様もバラバラ。何があるのか、どのぐらいやったのか、やっていないのか。特に低学年のうちは親子ともに宿題の全体像を把握するだけでもひと苦労です。

わが家では、長期休みの宿題は一冊のファイルにまとめています。無印良品の「ポリプロピレン携帯に便利なスリムポケットホルダー」を使っています。サイドから差し込むタイプのファイルで、片側だとA4サイズ、見開きだとA3サイズまで収納可能!一枚の紙から、ドリルのような冊子形状までファイルすることができます。

宿題ファイルの作り方はとっても簡単!まずは、子ども自身が「宿題リスト」を確認して、内容を把握することから。学期末に配布されるお便りを活用したり、なければ簡単なメモ書きでもOKです。

目次としてファイルの初めのページに差し込み、あとは宿題をどんどん入れていくだけ!

ファイルになっていると、確認しやすい!運びやすい!

ファイルの置き場所は、宿題を行う場所の近くがオススメ。リビング、ダイニング、学習机など、子どもが手に取りやすい場所に設置します。子どもが複数いる場合、背ラベルをつけておくと識別しやすくなります。わが家の場合、オレンジが4年生、緑が1年生の印です。

一冊のファイルにまとめておくと、開くたびにパラパラと見るので取り組めていない宿題を発見しやすくなります。また、家の中の学習だけでなく、学童や帰省、友達の家などの移動にも便利。新学期の宿題提出もファイルごと持っていけば忘れ物防止にもつながります。

③ お道具箱

レアアイテムだからこそ、しっかり確認を!

学期末に持ち帰るお道具箱は、普段は家に存在しないレアアイテム。時間があるこの機会にチェックしましょう。お道具箱は学年毎に持ち物が変わる場合もあるので、子どもと一緒に確認しながら消耗品の在庫補充を行います。

上の写真の右側は4年生の娘、左側は1年生の息子のお道具箱です。4年生はもうベテランなので心配ないと思いきや、ゴミがたくさん入っていたり「あ!のりが無い」と不安な発言。一方、1年生の方はゴミも少なく使い方はきれいでしたが「給食の時に机を拭くアルコールティッシュがない」と申告。それぞれ確認しながら足りないものを補充します。

よく使う画材もチェック!

色鉛筆やクレヨンなども「色欠けがないか?」「それぞれに名前は書かれているか?」と子どもと一緒に確認します。画材はよく使った色が残り少なくなるので、子どもの色づかいの傾向を知ることができて興味深いです。

わが家はきょうだい2人分の補充アイテムをメモしたので、次回、子どもと一緒に文房具店に行くタイミングで買う予定です。画材はオンラインショップでもバラ売りしていることがあるのでうまく活用しましょう。今から準備しておけば、新学期にも十分間に合うはずです。

お道具箱の中はゴミや汚れが溜まりやすいので、しっかりお手入れします。今回は1年生のクレヨンの内側トレーがかなり汚れていましたが、メイク用のクレンジングオイルを使うとスルッと取れました。油性のクレヨンだと油で汚れを落とすことができます。お使いの画材の成分を確認した上で、子どもと一緒に実験感覚でお掃除しても楽しいですね。

④学用品

学用品はどんどん増え、お手入れ方法も色々!

授業ごとに使う学用品。普段しっかりお手入れできない場合もあるので、この機会にしっかり確認しておきましょう。

わが家の場合、1年生は鍵盤ハーモニカだけでしたが、4年生は絵の具セットや習字セット、リコーダーがありました。学年が上がると学用品が増え、その分お手入れの手間も増えます。簡単で効果的なお手入れ方法を知っておくと、親子ともに負担が減ってラクになります。

鍵盤ハーモニカ

まずは鍵盤ハーモニカ。吹き口に口をつけて演奏する楽器なので、衛生面が気になります。カビやニオイを防ぎ、気持ちよく使えるようにお手入れしましょう。本体は洗うことができないので、柔らかいで拭きます。

ホースとマウスピースは中性洗剤(食器用洗剤)で洗ってすすぎます。ホースは人がいない場所を選んでブンブン振って水を飛ばし、中まで乾燥していることを確認したらケースに戻します。

絵の具セット

次に絵の具セットです。パレットの隅や筆の奥に汚れが残りがち。わが家はしっかり掃除する時は中性洗剤のウタマロクリーナーを使っています。泡をスプレーした後にしばらく時間をおくと、蓄積した絵の具の汚れがスルッと落ちます。筆先が曲がっていたり、割れてしまっていたら交換を。

子どもにとっては、道具を使ったあとのお手入れは面倒に感じてしまうもの。でも、道具を大切に扱い、きれいに保つことで良いパフォーマンスを発揮できるはず。子どもにそう伝えながら一緒にお手入れしています。

⑤ ストック置き場

必要な時に自分で出し入れできる仕組みを

普段は使わないけどたまに使う学用品や、よく使う消耗品の予備を収納するストック置き場。ここが整理されていると、いざ必要な時に子ども自身で用意できます。

ストックはなるべく一箇所に集約しておくと便利です。わが家は子どもスペースの一角のクローゼットにありますが、それぞれの間取りに合わせて場所を決めてください。

学用品のストックは意外と多い

まずは引き出しを全て出して整理。「今どんな消耗品ストックがあるのか?」「これがなくなったらどうするのか?」を確認しました。

引き出しを戻す時も子ども達の意見を聞きながら。使用頻度が高い引き出しは、子どもが開閉しやすい上段に。使用頻度が低い引き出しは、開けにくくてもOKなので下段になるよう配置しました。

上履きストックはひとつ大きいサイズを

毎日一緒に過ごしていると見過ごしてしまいがちですが、上履きや体操着なども今の身体と合っているかどうか確認します。

わが家の場合、上履きは今のサイズよりもひとつ大きなサイズをストックするようにしています。交換したら必ず次のサイズを買っておけば、急に「上履きが小さい!」と言われても慌てません。ストックを切らさずうまく循環できると、親子ともに焦らず快適に過ごせますね。

いかがでしたか?今回は「子どもと一緒に学用品整理」をご紹介しました。せっかくの楽しい夏休み。早めに整えて余裕を持って新学期を迎えられるといいですね。

あなたにはこちらもおすすめ

水着やサンダル、水鉄砲…外遊びグッズ収納は1軍2軍に分けて!水谷妙子さんが伝授
夏休み前に!外遊びグッズを整えよう! 今回のテーマは「外遊びグッズの収納」。いよいよ本格的に暑くなってきました。夏休みも近づき、子どもと一...
レイングッズは「引っかける収納」で!整理収納アドバイザー水谷妙子さんのテクニック
いよいよ梅雨。レイングッズの出番です! 今回のテーマは「レイングッズ収納」。梅雨時期はレイングッズの使用機会が増えます。傘、レインコート、...

連載バックナンバーはこちら

記事監修

整理収納アドバイザー
水谷妙子
無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー6万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。9歳7歳5歳の3児の母。

編集部おすすめ

関連記事