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双子パンダのシャオシャオとレイレイを、我が子のように見守りながら撮影
写真家の高氏貴博さんがパンダの撮影を始めたのは、2011年に双子の母・シンシンに「ひと目惚れ」したことに始まります。以来10年以上、ほぼ毎日、上野動物園に通い、父親のリーリーや長女のシャンシャン、そして昨年生まれた双子パンダの写真を撮り続けてきました。
そして、1日に1000枚以上撮影するという写真から厳選したショットをブログ「毎日パンダ」に投稿するのが高氏さんの日課です。
「双子のパンダが生まれてからは、開園とともに上野動物園へ入園し、姉のシャンシャンがいる東園のパンダ舎、父親のリーリーや母親のシンシンと双子パンダが一緒にいる西園の『パンダのもり』の2か所を行き来しています。閉園とともに出ますから、もはや上野動物園に暮らしているようなものです(笑)」
「毎日パンダ」と名付けられたブログは、やがてパンダファンのあいだで評判となり、高氏さんは「ぱんだうじ」のニックネームで呼ばれるほどになったのだそう。
シャオレイの成長に、愛娘の成長を重ね合わせる
毎日の撮影の忙しさと比例するように、パンダ一家への愛情も深まるばかり。パンダは1歳半くらいで独り立ちをすると言われますが、シャオシャオとレイレイはその直前にあたります。日増しに動きが活発になる一方で、母親に甘えるような表情も見せ、まさにかわいい盛りなのです。
高氏さんは2018年に娘が生まれました。その成長ぶりをいま、双子パンダに重ね合わせているそうです。
「シャオシャオとレイレイの成長ぶりに、娘が自力で寝返りを打ったり、固形物を食べ始めたりといった成長の喜びを思い出し、親心にも似た思いで撮影をしています」
年末にシャンシャンは中国へ返還が予定されており、いつかは双子パンダにもその日は来てしまいます。そのような中、〝わが子〟の成長過程を一瞬も見逃したくないという高氏さんの写真には温もりがあるのです。
日々の癒しを求めてブログ「毎日パンダ」を覗いてみてはいかがでしょうか。
双子の性格が写真で分かる!?シャオレイのベストショット3選
シャオシャオは積極的に相手へ寄ってゆき、レイレイは控え目と対照的。そんな2頭の性格がよく表れた、高氏さんが厳選した3枚をご紹介!
お母さん、遊んで遊んで~
遊んで欲しいのでしょうか、それともミルクが欲しいのでしょうか。木を乗り越えて母・シンシンに甘えようとするシャオシャオ。シンシンは、お乳をたくさん出すために食事を優先するのか無関心な様子。
木登り上手でしょ?
天敵から身を守るため、パンダの子どもがいち早く覚えるのが木登り。どっしりと座り、Y字の枝に顔をはさむと安定感が増すのか、レイレイのリラックスした表情が窺えます。
兄弟ケンカ勃発中!
2頭でじゃれ合う、ほほえましい双子のショットと思いきや、実は木の上で寝床を取り合っているところ。高氏さんによると、レイレイ(右)が先に寝ていても、そこへシャオシャオが近づいて寝床を略奪することも多いそう。縄張り争いは、パンダの成長過程を象徴する光景です。
約5万枚の写真から厳選14枚!シャオレイ愛蔵版カレンダーが11月25日に発売
双子パンダの愛らしい姿を部屋に飾り、日々眺めたい……そんなシャオレイ好きのために、後継版カレンダーの発売が決定!一般公開されてから撮影した全写真から厳選し、ブログ未公開の秘蔵写真や、毎年人気のおまけページも掲載予定。予約は下のボタンから!
2021年6月に誕生した双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」。上野動物園では、双子の可愛らしい姿や仕草が今でも人気を集めています。大判なのでシャオレイの魅力が余すところなく伝わります。カレンダーとして1年間使われた後も、「愛蔵版写真集」としてお楽しみいただければ幸いです。
プロフィール
高氏貴博(たかうじたかひろ)さん
1978年、群馬県生まれ。写真家。2011年より上野動物園のパンダを毎日撮影し、シャンシャン好きな人ならだれもが知る人物。2011年8月にブログ「毎日パンダ」を開設。1日に1万人以上が閲覧する。http://mainichi-panda.jp
文・構成/小学館「サライ」編集部