2歳からの読み聞かせに◎!人気の絵本『ノンタン』シリーズ
「なつかしい!この本がきっかけで、はじめて母に反抗したのを覚えています」 『ノンタンぶらんこのせて』を手に、普段はおとなしいRさんが高揚した声で話しかけてきました。ひと回り以上年下の友人である彼女は、まさにノンタン世代。ノンタンと一緒に育ち、彼女の世代が、ノンタンをロングセラーに育ててきたのです。
「ノンタンノンタン、ぶらんこのせて」 「だめだめ、まだぼく、ちょっぴりしかのってないんだもん」 ノンタンが生まれた1970年代はじめ、絵本の主人公の多くは依然として、〈大人の望む子ども像〉が求められていました。そんな中、ノンタンはお友達にブランコを譲らず、おねしょも、散らかしっぱなしも、し放題。何でも楽しくやってのけます。そんなノンタンを、大人たちは〈悪い子〉としましたが、子どもにとってはどうでしょう? そう、本当はブランコは譲りたくないし、おねしょも、散らかしっぱなしも、「ぱっぱらぱなし」でいたい。ノンタンは子どもたちの本音に支持され、読み継がれてロングセラーとなり、シリーズ累計ミリオンセラーの絵本となりました。
図書館ではノンタンは「棚のいらない本=何冊あってもいつも貸し出し中で、数冊分のスペースを確保していればよい本」のひとつになっている反面、「子どもが一番に場所を覚える棚」のひとつでもあります。 子どもの本はときに、こんなふうに、子どもの潜在的な欲求の代弁者として、大人のフィルターを通り抜けて読まれていきます。(JPIC読書アドバイザー・児玉ひろ美)
【1】『ノンタン ぶらんこのせて』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社

◆こんな本
『ノンタンあそぼうよ」シリーズの第1弾。ぶらんこを独り占めするノンタン。お友達と代わろうとしません。この本で我が子が順番を守ることを学んだというママたちの声多し。
◆ママパパの口コミ
「数を数えたり、順番を守る意識が芽生えた」(30代・愛知県・子ども1人)
「子どもがノンタン大好きなので、暗記するくらい何度も読みました。 ブランコにたくさん乗りたいノンタンとブランコの順番を待ってるお友達という、子どもにも身近なテーマとリズム感のある文章で、落ち着きのないうちの子も興味深々に聴いてくれました」(30代・神奈川県・子ども2人)
【2】『ノンタン ピクニックららら』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆こんな本
今日はみんなでピクニック。赤いピクニックバスに乗って、楽しい時間が始まります。妹のタータンも登場。かんたんな迷路も楽しめます。
◆ママパパの口コミ
「お気に入り…とまではいかないが、そこそこ楽しそう」(30代・香川県・子ども2人)
【3】『ノンタン がんばるもん』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆こんな本
耳をけがしたノンタン。病院へ行ったら大嫌いな注射をすることに。さあ、どうなる。「すきすきノンタン」シリーズの1冊。
◆ママパパの口コミ
「かなりハマって何回も読んだ」(40代・長崎県・子ども2人)
「がんばるときに、がんばるもんと言うようになった」(30代・愛知県・子ども3人)
【4】『ノンタン おやすみなさい』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆こんな本
夜になっても眠れないノンタン。外に出てふくろうと鬼ごっこをしますが…。「ノンタンが寝たからおやすみね」とスムーズに寝るようになった子もいるそうです。
◆ママパパの口コミ
「楽しそうに聞いていた」(30代・愛知県・子ども2人)
【5】『ノンタン いたいのとんでけ~☆』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆こんな本
ノンタンがいじわるをしてケガをした妹のタータン。タータンの「いたいの」はどこへ飛んでいったでしょう?
◆ママパパの口コミ
「子どもがけがをしたときに、いたいのいたいのとんでけーとすると喜ぶようになった」(30代・愛知県・子ども2人)
「いたいのいたいのとんでけーを父母にもしてくれるようになった」(30代・大阪府・子ども2人)
【6】『ノンタン ボールまてまてまて』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆こんな本
ポーンと逃げていったノンタンのボール。どこへ行ったのでしょう。迷路になっていたり、穴に暮らすねずみたちの描写も楽しい。
◆ママパパの口コミ
「ボールを探して指差してくれるので良いと思った」(30代・滋賀県・子ども1人)
「読んでいてリズムや言葉の響きが心地いい。イラストもかわいい」(30代・千葉県・子ども2人)
【7】『ノンタン いもうといいな』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆こんな本
ノンタンの妹、タータンが初登場!みんなと遊んでいたら、タータンがいなくなって…。妹がいるお兄ちゃんにおすすめ。
【8】『ノンタン およぐのだいすき』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆こんな本
海で出会った迷子のちびっこかめさん。ノンタンたちは、ママをさがしに出かけました。
◆ママパパの口コミ
「大きな魚が出てくるところを怖がりながらも楽しみにしていた。かめのママが見つかってよかったねと言っていた」(30代・東京都・子ども2人)
【9】『ノンタン!サンタクロースだよ』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆こんな本
クリスマスの夜のサンタさんは大忙し。いろいろな動物のサンタさんが出てきます。
◆ママパパの口コミ
「集中して絵を見てた」(30代・大阪府・子ども3人)


誕生日プレゼントにもピッタリ!『ノンタン』絵本セット
【1】『ノンタンあそぼうよ(全22巻セット)』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆おすすめポイント
計2850万部のシリーズ。ママたちも読んだかもしれませんね。ちょっぴり自己中心的でエネルギッシュなノンタンは、自我が芽生え始めた幼児そのもの。全巻22冊が化粧箱に入っています。
【2】『赤ちゃん版ノンタンセット(全9巻)』
キヨノサチコ/作・絵 偕成社
◆おすすめポイント
赤ちゃん向けシリーズ全9巻。言葉や食べ物への認識、基本的な生活習慣やマナーに興味を持ち始めた赤ちゃんへの読み聞かせにピッタリ。
◆ママパパの口コミ
「ノンタンに興味津々で絵本に食いつきが良い」(30代・愛知県・子ども1人)
教えてくれたのは

JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。
