春の味覚「こごみ」はこう食べる! 「ぜんまい」との違い、洗い方、ゆで方、保存方法と、おすすめレシピ4選

「こごみ」という山菜をご存じでしょうか。山菜の中ではめずらしくアクがないので、面倒な下ごしらえなしに味わえる、春の味覚です。料理に使う方法を覚えておけば、手に入った時に迷いません。春だけにしか味わえない味覚を、詳しくみていきます。

「こごみ」とは何?

「凝水」と書いて「こごみ」と読みます。人が屈む(かがむ)姿勢に似ているところから、こう呼ばれるようになったそうですよ。

山菜

こごみはシダ植物のひとつで、北海道から九州まで広く自生している山菜です。冬の間は地下の株が越冬し、春になると渦巻状の新芽が生えます。

食用になるのは、春先の柔らかい若葉。スーパーで売られているものは、栽培されたものが多いようです。

成長すると広がって、シダの葉に。観賞用にもなる、美しい葉です。

一株から何本も芽が出てきますが、すべて取りきらないことが、山菜採りのマナーです。来年も同じ株から芽が生えるよう、何本かは残しておきたいですね。

味にクセがなく、かるいぬめりがありますが、独特の歯ざわりも特徴のひとつ。天ぷらや、和え物、炒めものなど、幅広く用いることができます。

ぜんまいとの見分け方

こごみによく似た山菜、「ぜんまい」も、若芽が巻いた同じ形をしています。

大きな違いは、綿毛があるかないか。こごみは、綿毛はなく鮮やかな緑色ですが、ぜんまいは茶色い綿毛があるので、見比べるとすぐに判別できます。

フワフワの綿毛があるのは、ぜんまいです。

また、こごみの茎は、断面がカタカナの「コ」の字をしています。

時期

スーパーでは、3月に入ると並び始め、6月くらいまで出荷は続きます。

野山での山菜取りなら、芽吹きの季節を迎えた地域から順に生えるため、時期には幅があります。暖地では4月から5月のはじめ、東北地方や高冷地になると、5月末から6月中旬あたりです。

カロテンや食物繊維が豊富で、ビタミンCも含みます。

おいしいこごみの食べ方

それではどんな食べ方ができるのでしょうか。詳しくみていきます。サッとゆでるだけで、植物の若葉が持つ生命力が感じられ、一口味わえばハッとします。

洗い方

・下処理はなし

こごみはアクがないため、特別な下処理は必要ありません。切り口が茶色くなっていれば、切り取ってください。また、茎に白い粉がふくことがありますが、これは新鮮な証。有害なものではありません。

・渦巻きを洗う

繊細な葉につく汚れを洗い流します。渦巻はほぐしません。

巻いた部分には汚れがつきやすいので、きれいに洗ます。

水を張ったボウルにこごみを浸し、洗ってください。食用の重曹があれば、ボウルの水に入れると汚れがよく落ちますが、なくてもかまいません。

ゆで方

・塩ゆで

沸騰したお湯に2%の塩を加えてゆでます。1リットルなら20gの塩、500ccなら10gが目安です。

・ゆで時間

新鮮なものなら生でも食べられますから、ゆで時間は30秒〜1分程度です。

・氷水にとる

ゆでた後は氷水に移すと、美しい色鮮やかな黄緑を残すことができます。水気をしっかりと拭き取ってお召しあがりください。

マヨネーズ和え

新鮮なこごみが手に入ったとき、ぜひ試していただきたいのはシンプルなマヨネーズ和え。素直でみずみずしいこごみの味がストレートに味わえます。

・材料

こごみ 12本程度
マヨネーズ 適量

ゆで水 500cc
塩 10g

・作り方

【1】こごみを水でよく洗い、食べやすい大きさにカットします。

【2】鍋に沸かしたお湯に塩を加え、こごみを入れてください。

【3】色がサッと鮮やかに変わります。湯で時間は30秒程度でOKです。氷水にとって冷やします。

【4】よく水を切り、マヨネーズをつけてお召し上がりください。

おひたし

かつお節をかけて、おひたしも。

・材料

ゆでたこごみ 12本程度
かつお節 3g
白だし 適量

・作り方

ゆでたこごみにたっぷり鰹節をかけて、白だしで味付けします。

こごみと、いかなごの天ぷら

同じ時期に旬を迎える山菜と合わせたり、海の魚いかなごと一緒にしたり、天ぷらは贅沢な春の一皿になります。新鮮なうちに、サッと揚げると、季節を感じられておいしいですよ。

唐揚げのように強い味は、こごみの繊細な味を消すので、味付けは、最後にお塩を少しふるだけで十分です。

・材料

こごみ 6本程度
いかなご 1パック

薄力粉(つなぎ) 小さじ2

天ぷら粉 160cc
冷水 160cc

塩 適量

揚げ油

・こごみの天ぷら作り方

【1】洗ったこごみは、水気をよく拭き取ります。渦巻状の部分を布巾などで包んで吸い取ります。

【2】軽く薄力粉をまぶしてつなぎにすると、適度に衣がつき、カラリとします。

【3】天ぷら粉と冷水をさっくりと混ぜ、こごみにまとわせて、170℃の油で2分程度揚げます。

・いかなごの天ぷら作り方

【1】いかなごはサッと水道水で洗い、水気をよく拭き取ります。

【2】小麦粉を薄くまぶします。

【3】天ぷら粉と冷水を混ぜた衣に、いかなごをくぐらせ、170℃の油でカラリとするまで揚げます。

こごみの冷蔵・冷凍保存

こごみの保存方法を確認します。大量に収穫できた時には、まとめて冷凍保存しておくと長期間にわたり食べることができますよ。

こごみの保存期間

こごみはあまり長持ちがしません。冷蔵で3日間程度のうちに食べたいものですが、冷凍すると1か月の保存ができます。

冷蔵・冷凍の方法

ゆでてフリーザーバッグへ。

【1】こごみをよく洗い、熱湯で1分程度ゆでます。少し固めがちょうど良いゆで加減です。

【2】水気を拭いて、フリーザーバッグに入れてください。冷蔵庫、または冷凍庫で保存します。

解凍方法

冷凍保存した場合の調理は、解凍せずに冷凍のまま、お湯でゆでてください。こうすると、食感を保つことができます。

ポイント

おいしく保存するコツは、なんといっても採れたてで冷凍保存することです。時間をおかず、新鮮なうちに処理をし、香りをしっかり残してください。

塩蔵

塩が雑菌から守ってくれます。

こごみの重さに対して10%の塩をまぶし、フリーザーバッグに入れて冷蔵・冷凍保存する方法もあります。使うときはしばらく水に浸け、塩抜きをしてからお使いください。

芽吹きの生命力

春の芽吹きの季節に、野山からいただいた味を口にすると、その繊細さに体が目覚めるような気がします。山菜の中でもこごみはアクがないため、慣れない方でも安心して調理ができます。味付けも、シンプルなもので十分です。植物の生命力を、楽しんでくださいね。

あなたにはこちらもおすすめ

早春のふきを保存する|水漬け、塩漬けの方法、きゃらぶきのレシピまで
春の味覚、ふき 日本の風土で難なく育つふきは、平安時代の頃からすでに栽培されていたそうです。食用だけでなく、大きな葉を丸めて器にし、水を飲...

構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

編集部おすすめ

関連記事