看護師さんから発想!身につけられるメモ「wemo」は使い方も無限大!書いて消せるから環境にも人にも優しい

「今、メモを取りたいのに書くものがない……」そんなことありませんか? 仕方がないので自分の手の甲にメモするという経験は皆さんお持ちだと思います。忙しく働く看護師さんが仕事柄、患者さんに関わるメモを手の甲に記入されていたことから発想を得た、身に着けられるメモ帳「wemo」。この商品は便利&環境にやさしく多くの方に使われています。その機能は発達障がいを持つ方々にも優しかったのです。

wemoはどんなもの?

wemoはウェアラブル・メモ(wearable memo)の略称で、身につけることができるメモ帳という意味です。しかし「身につけるメモ帳」と聞いてもきっとピンとこないのではないでしょうか?

きっかけは看護師さん

不要になってもすぐには消えない手の甲のメモ

wemoが誕生したきっかけは開発者が病院を受診した時に目にした、看護師さんの手の甲に書かれたメモ。患者さんの点滴の終了時間や体調に関する内容かもしれません。看護師さんが急ぎでメモする姿が印象に残ったそうです。

その気付きの後、街中をよくよく観察をしてみると、様々な職業の方が手に直接でメモをしているのを見かけます。アポイントメントであったり、電話番号であったり、急にしなければならなくなった仕事であったり……「でも、この方々は手の甲にメモを書きたくて書いているわけではないはず。咄嗟にメモできる道具があれば手にかかなくても済むのでは?」そう思ったそうです。

バンドタイプを手首に巻いたところ

そこから身につけられるメモ帳として、手首に巻いて使うwemoバンドタイプという商品が生まれました。保護者世代なら懐かしい形状、スティック状のカーブした板を手首に叩きつけるとくるっと巻きつく、あのおもちゃと同じ仕組みを使った手首に巻くものです。油性ボールペン(※)で書いて消しゴムや指で擦ると消えるベースとなるシリコンに独自の表面加工を行った商品です。

※ボールペンの種類によっては消えなくなってしまうことがあります。詳しくはこちらのページをご参照ください。

その後、wemoはシリーズ化されました

現在は形状を変えて複数の製品が誕生しています。

パッドタイプver.2では、付箋はディスプレイに貼ることが多いということで、その機能も実現

例えば、スマートフォンのケースの形をしている「ケースタイプ」オフィスワーカーの必需品とも言えるIDカードを入れる「IDカードホルダータイプ」、そしてこの夏にはver. 2とバージョンアップした、付箋のように使う「パッドタイプ」など次々に製品化されています。

wemoシリーズの共通する目的

消しゴムでスルスル消えます

全ての商品に共通するキーワードは「使い捨てない」

シリーズによって異なりますが、推奨されたペンで書いて、必要がなくなったら消しゴムなどで消せて、再び書くことができます。使い捨てることなく何度も使い続けられるのです。

wemo paper flip board

シリーズには、油性マーカーで書き消しゴムで消せるシリーズや、リモート会議にぴったりサイズの紙製のホワイトボードなどを展開していますが、やはり根底にあるテーマは「書いて消せて、また書けること」なのです。

B to Bの会社の挑戦

wemoを製造しているコスモテックは、機能性フィルムという自動車やディスプレイ、タッチパネル、半導体などに使用されるフィルムのを研究し技術を蓄積しているB to Bの会社です。その中でwemoは初めてB to C、すなわち初めて一般のユーザに向けにて発信した商品です。文具店やホームセンターなどでも販売されているのを見かけます。

「必ずここにある」という安心感

wemoは発達障がいを持つ方や、記憶に不安のある障がいをお持ちの方にも便利に使えることがわかりました。特にバンドタイプは有効に使われています。

ランドセルを開ける時に目に入る場所にメモをつけていけばお子さんも忘れませんね

もちろんお子さんにも有効です。保護者から学校への連絡したいことをメモして持たせたり、自身がしなければならないことをすぐ書き留められて、すぐ確認できる。腕はもちろん、クルンと巻き付くのでランドセルの持ち手など、目につくところに取り付けて使用することもできます。

ヘルプマーク入りのwemo

ヘルプマーク入りのwemoはクラウドファンディングで無事成功を収め、2023年9月から販売されます

2023年春には、発達障害当事者協会という大人の発達障害を持つ方々の社会参加を広げるために活動する団体が、ヘルプマーク(※)を印刷した「ヘルプマーク付きwemo」を開発しました。発達障がいを持っている方には、忘れ物が多かったり、やることをリスト化しないとパニックになったりする方もいるため、すぐにメモができるということが安心感につながるそうです。クラウドファンディングでプロジェクトは成功を収め、現在は同団体で販売をしています。

※ヘルプマークは、赤い四角の中に白い十字とハートが描かれたマークです。義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、東京都福祉局が作成しました。

wemoは様々な角度からSDGsにアプローチ

WEMOは「その場ですぐに書けること」「何度も使い続けられること」「障がいがある方々を補助することができること」。様々な角度からSDGsへアプローチをしている商品ではないでしょうか?

先日の取材旅行の旅程もwemoに書いていきました

筆者は何度も乗り換えがある電車移動がある時に、乗り換え駅や時間、電車の行き先などをメモして使用しています。スマートフォンのアプリで調べて簡単に登録はできるものの、移動中にスマホを取り出しロックの解除をしてアプリの立ち上げて……と考えると、一目で内容が見れることはストレスを感じません。

ぜひ試していただきたい商品です。

詳しくは「wemo」HPからチェック>>

あなたにはこちらもおすすめ

消しゴムが壊れる!消し残る!スリーブが使いにくい!を大解決【第四回子ども文具お悩み相談室】
【連載第四回】今回のテーマは「消しゴム」です なお:連載第三回のテーマは「鉛筆」でした。鉛筆ときたら次は「消しゴム」ですよね! 他故...

文・構成/ふじいなおみ

今回の記事で取り組んだのはコレ!

  • 3 すべての人に健康と福祉を
  • 8 働きがいも経済成長も
  • 15 陸の豊かさも守ろう

編集部おすすめ

関連記事