富山銘菓を知りたい!
本州の中央北部に位置する富山県。日本海に面して、海の幸も山の幸も豊富な場所です。そんな富山の銘菓には何があるのでしょうか? 富山に旅したらぜひチェックしたい、人気の銘菓をご紹介しましょう。
県民におなじみの老舗の味は?│富山銘菓【定番編】
富山には古くから親しまれてきた銘菓がたくさんあります。そんな定番の味からチェックしてみましょう。
高岡ラムネ
富山で昔から作り続けられてきたのが「高岡ラムネ」です。美しい造形と、季節のモチーフなどが生きた芸術品のようなお菓子です。
銘菓ポイント
天保9年(1838年)創業の大野屋が作る高岡ラムネ。富山県産コシヒカリや国産生姜、地元産の果物など、上質な素材を選りすぐって作られています。
「大野屋 高岡ラムネ」
どこかなつかしさを感じる素朴な味わい。レトロなパッケージに入っているところも、なんだかおしゃれです。
とこなつ
「とこなつ」とは、白小豆餡を求肥で包み、和三盆糖でまぶしたお菓子です。明治時代より作り続けられている歴史があります。
銘菓ポイント
立山に降り積もる雪を読んだ歌にちなんで生まれたという「とこなつ」。雪のようなはかなさと、かわいらしさが感じられるはずです。
「とこなつ」
ころころとした上品な見た目が美しい一品。直径3cmという小ぶりなサイズも人気の秘密だとか。
生富也萬(なまとやまん)
なめらかなこし餡を、風味豊かなパイ生地で包んだお菓子です。サクッと香ばしく、なめらかな餡との相性も抜群です。
銘菓ポイント
「富山」の名前を全国に知ってもらいたいという思いから生まれたお菓子です。発売から35年がたった今でも、富山やそれ以外の地域の人々から親しまれています。
「生富也萬」
生富也萬(なまとやまん)は、お好みでいろいろな食べ方ができます。解凍すればクリームの濃厚な味がしっかりわかりますし、半解凍してひんやりスイーツとしてもおすすめです。
甘金丹(かんこんたん)
「甘金丹(かんこんたん)」は、カスタードクリーム入りの半月型のスポンジケーキです。越中銘菓としてもおなじみ。
銘菓ポイント
富山のおいしい水を使い蒸しあげた生地は、きめ細かくしっとりしています。そこに濃厚でなめらかなカスタードクリームをあわせた逸品です。
「甘金丹」
もらうと幸せになりそうな、丸くて見た目のかわいらしいスイーツ。ふわふわ食感をぜひ堪能してみてくださいね。
家餅・いもう富
「家餅(やかもち)」は、つぶあんをもち粉と小麦粉の皮で挟んで焼き上げたお菓子です。「いもう富(いもうと)」は、べにあずまのペーストをチーズと一緒に入れたお菓子で、どちらも富山を代表する銘菓です。
銘菓ポイント
富山で初めて生クリームを使ったスイーツを製造販売した、富山の菓子メーカー「リブラン」が手がけています。
「家餅・いもう富」
原料にこだわっているというリブランならではの、グルメをうならせるおいしいお菓子ばかりです。
おわら玉天
「おわら玉天」とは、卵・砂糖・寒天・粉米・清酒を原料に、ふんわりと焼き上げられた厚焼き玉子のようなお菓子です。富山を代表する銘菓のひとつとして知られています。
銘菓ポイント
富山では同じような商品を販売する店がありますが、富山に店を構える「おわら玉天本舗」は地元でも圧倒的な支持を集める元祖の店です。
「おわら玉天」
そのままでもおいしいですが、テフロン加工のフライパンにのせて弱火で数分焼くと、焼き立てのような風味になります。ぜひ一度味わってみてください。
名産白えびのうまみを凝縮│富山銘菓【白えびのお菓子編】
富山といえば白えびが名産ですが、傷みやすいことから遠方の地域ではなかなか食べることができませんでした。そんな名産品を使った銘菓をご紹介しましょう。
しろえび紀行
白えびを使ったせんべいは多くありますが、こちらは富山銘菓としても有名な品。富山湾で獲れる白えびの上品な甘みと香りを楽しめるお菓子に仕上げられています。
銘菓ポイント
富山県産100%のうるち米を使い、その日に使う分だけを製粉して鮮度にこだわりながら作っています。
「しろえび紀行」
さっぱりとした塩味とパリパリとした食感で、手がとまらなくなるおいしさと評判です。
白えびラスク
白えびを使った、サクサク食感が心地いいラスク。グルテンフリーのスイーツです。
銘菓ポイント
白えびラスクをつくるのは、創業50年以上の老舗「放生若狭屋」。地元富山でおなじみの菓子店です。
「放生若狭屋 白えびラスク」
富山県産の米粉・蜂蜜・卵を使用しており、白えびはもちろん富山産。富山の材料ばかりだから、富山土産にもピッタリです。
有磯せんべい
富山の白えびをはじめ、ほたるいか・ぶりなどの海の幸をせんべいにしたのが「有磯せんべい」です。
銘菓ポイント
創業80年以上の歴史がある「せんべいの田中屋」が手掛ける一品です。
「田中屋 有磯せんべい」
馬鈴薯でんぷんを主原料に、白えび・ほたるいかなどの海の幸を、そのままの姿を残し焼き込んでいます。サクッとした歯ざわりと、ほのかな塩味があとをひくおいしさが人気です。
しろえび撰
富山米を主役に、富山産の宝石と呼ばれる白えびをふんだんに練り込み、薄く焼き上げたせんべいです。
銘菓ポイント
白えびを使ったせんべいは少なくありませんが、このしろえび撰は、従来品よりもさらに薄くして焼き上げ、パリパリとした食感を出しています。白えびの香りがしっかり感じられるのもポイントです。
「しろえび撰」
薄い生地の中に、白えびの香ばしさを閉じ込めています。薄いぶんだけ焼き加減が難しいそうですが、ほんのり焼き色がつくように絶妙に仕上げています。
白えびかき餅
白えびを使ったかき餅は、サクッとした食感が心地よく、世代や性別を問わず誰からも好かれる味です。
銘菓ポイント
国産もち米と富山産の白えびを使用。高周波製法で内部加熱しているため、白えびの風味を損なわずに焼き上げられるのだとか。シンプルなサラダ味で仕上げています。
「白えびかき餅」
外はカリッ、中はフワッ。やみつきになりそうな味わいをぜひ楽しんでみてください。
白えびチーズぱり
白えびにチーズを組み合わせたおせんべいです。せんべいにも白えびパウダーを練り込んで、チーズクリームを挟んでいます。
銘菓ポイント
富山産の白えびを使った、和風とも洋風ともいえるお菓子。ワインやお酒のおつまみにもピッタリと人気です。
「白えびチーズぱり」
レトロな雰囲気のパッケージがかわいい! チーズ好きの方なら食べてみたくなる一品です。
ハイカラなスイーツも│富山銘菓【洋菓子編】
和のイメージのお菓子が続きますが、富山には洋菓子だってたくさんあります。おしゃれなスイーツも見てみましょう。
富山米のカステラ
富山米を使った、グルテンフリーの珍しいカステラです。これまで米粉の超微細化は難しいとされてきましたが、製粉会社と協力して開発したことでこのお菓子が生まれました。
銘菓ポイント
米どころ富山の有機棚田米こしひかりの米粉を使用して、卵やハチミツも富山産にこだわって作られました。
「富山米のカステラ」
グルテンフリーだから、健康意識の高い方のおやつとしても人気です。米粉ならではのやさしい食感を味わってみてください。
越中富山の売薬さん (ばいやくさん)
ミルク饅頭とチョコ饅頭の「売薬さん」。かつて薬を売り歩いていた薬屋さんが、帳簿などを担いでいた柳行李(やなぎごうり)をモチーフにしています。
銘菓ポイント
富山にはかつて「売薬さん(ばいやくさん)」と呼ばれ、薬を売り歩く人がいました。そんな人々の健康を支えてきた薬屋さんにちなんだお菓子です。
「越中富山の売薬さん 」
プレーンは、きなこを加えたきなこ餡と黄身餡入り。チョコは、ダークチョコレートの餡を包んでいます。
極醸スイーツ高道ロール
すべて富山県素材を使って、一本ずつ丁寧に焼き上げたロール―ケーキです。
銘菓ポイント
立山連峰から湧き出た名水、大山町のアデア牧場で育った牛のミルク、富山湾の海洋深層水から採れた塩など、こだわりの富山素材を原料に厳選して使用しています。
「極醸スイーツ高道ロール」
しっとりとした食感で、すっきりとした味わい。プレーンとほうじ茶の味各1本ずつの詰め合わせです。
富山銘菓から目が離せない!
北陸新幹線の開通で、東京からもアクセスしやすくなった富山。ここならではの名産品を使ったお菓子やスイーツがたくさんあります。そんな富山を訪れるときは、今回ご紹介した銘菓をぜひ味わってみましょう。お土産としても、もらった人はきっと喜んでくれるはずです。
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文・構成/HugKum編集部