【589人に大調査】〝つわり〟期にこれだけは食べられたレシピ「めん類」編。 「私たち、これでのりきりました!」

妊娠初期のつわり時期に、実際に口にしていた食事とは…… ? 読者の皆さんから教えていただいたレシピを再現しながら、つわり時期でも食べやすい食事を紹介していく3回シリーズ。今回はつるっとしたのど越しの「めん類」について、コメントとレシピを紹介します。

「つわり」時期のつらさは「不快感」「食欲減退」と表現されますが、実際の体験談を伺うと、じつに多様な症状と、広い個人差がみえてきます。少しでも栄養を摂りながら、かんたんな調理ですませられるような食事があれば、知りたいところですよね。

「あの時はつらかった」という方も、「今まさに体験の最中!」 という方も、ぜひご覧になってください。

妊娠期間中の「つわり」について

普段からHugkumを読んでくださるメルマガ会員の皆様に向けて、「つわり時期の食事について」アンケートを実施したところ、数多くの回答がありました。

(調査概要:2024年5月21日~6月4日、妊娠経験のある女性589人、HugKumインターネット調査)

「つわり」の有無と傾向

アンケートの結果から、大多数の方がつわりを経験したことがわかりました。

【設問】現在、もしくは過去の妊娠期間中に「つわり」の自覚症状を経験しましたか。

「つわりの症状があったか」 調査対象:589人

具体的な症状としては、「胃や胸の不快感」が最も多く、「吐き気・嘔吐」からの食欲不振を感じる方も多いようです。

空腹時に気持ちが悪い」の他、「嗅覚・味覚過敏」などの変化を挙げる方や、「過剰に唾液がわいて口内に唾がたまる」など、様々な不快感が挙げられました。

つわり時期の食欲について

そんな食欲がない中でも、ご自身の体と赤ちゃんへの影響を考えて、わずかでも栄養を摂るよう、工夫を重ねる様子がアンケートから伝わってきます。

【設問】妊娠中の食欲について、どんな傾向がありましたか。[複数回答可]

「妊娠中の食欲傾向について」 調査対象:「つわりの症状があった」と回答した529人

突出して多かったのは「ゼリーなどひんやりしたものや、のどごしのつるんとしたものを好む」でした。

一方で、個人差の開きが大きいのも、つわりの特徴です。

「ある特定のものばかり好む」
「お菓子やインスタン・食品など、ジャンクな食べ物を好む」
「果物や生野菜など、しゃきしゃきした食感のものを好む」

▼調査データの詳細はこちら

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以上のご意見を参考にしながら、ここからは実際に食べやすいと感じた食事を、具体的にみていきます。

実際に食べられていた「そうめん」のレシピ

つわり時期でも食べやすかった食事として、今回注目するのは「めん類」です。

シンプルなそうめん

いただいた回答の中には、「とにかくそうめんには助けられた」との声が、多数ありました。

「そうめん、うどん、そば 」

「そうめんを、めんつゆでシンプルに食べる」

「具のない素うどんや、トマトをとにかく食べていた 」

「具なし」ならなんとか口にできる、との意見だけでなく、さらに上をいく「つゆさえなし」との意見も多数ありました。茹でただけの「味なしそうめん」で、しのぐ姿が目に浮かびます。

そんな中、ごく薄めの麵つゆに、柑橘系の香りをつけて味わう方法が印象的でしたので、ご紹介します。

「そうめんのつゆに、レモンやゆずを絞ってよく食べました。柑橘系の香りで、つらかったつわりも少しだけだけど癒された気がします 。」

かぼすののった冷たいうどん。」

空腹時に酸味の強い食物を摂ると、胃が荒れがちですが、レモンよりも酸味が優しいかぼす、すだち、シークワーサーといった柑橘類は、より影響を弱められます。

また、あらかじめ、めんだけを少量口にして胃を慣らした後、柑橘を絞れば、食後の不快感が軽減される場合もあります。

 

その他にも、同じ味に飽きてしまう対策として、参考になるご意見を頂きました。

「冷やしそうめんをよく食べていました。みかん、パイナップルの缶詰をのせて食べたこともありました。さっぱりしていて美味しかったことを思い出します。」

甘みのある缶詰の果物を利用して気分転換を兼ねるアイデアです。ご参考にしてみてくださいね。

具材の工夫

次に、少量の具材なら食べられた方のご意見もみてみましょう。

「そうめんを梅干し大葉、めんつゆで食べていました。」

ミョウガ大葉を刻んでそうめんに混ぜたもの。味なし。」

「そうめんと薬味たっぷり…… 、温かいものにしたり、冷たくしたり……。」

さっぱりとした香味で変化をつけながら、少しでも口にできるものを探して、工夫されたようです。

トマトめんつゆ

トマトなら食べられた、という声も多くありましたので、トマトを漬け込んでトマトめんつゆを作ってみましょう。

市販のめんつゆに、トマトを漬けるだけ。ごく簡単に仕上がるレシピです。パートナーや、ご家族のために用意する一品としても喜ばれますよ。

・材料

(2人分)

プチトマト 10個(普通のトマトの場合は1個)
めんつゆ(2倍濃縮) 200ml
水 200ml

※めんつゆを使わない場合は、こちらの材料を合わせて作ります。
だし汁 400ml
みりん 大さじ1
しょうゆ 大さじ1
塩 小さじ1

・作り方

【1】トマトは湯むきすることで柔らかくなり、より食べやすくなります。湯むきしない場合は、カットするだけでも、味が染み込みますよ。

トマトのヘタをとります。

反対側は十字に切れ目を入れます。

沸騰したお湯にトマトを入れて、10~20秒程で引き上げます。

すぐに冷水にとって冷ますと、皮がめくれてきます。すべての皮を取り除いてください。

【2】めんつゆと水を合わせ、【1】のトマトを5分程漬け込みます。トマトが漬け液から飛び出す場合は、ラップで覆います。

ジプロックなどの袋を使ってもOK。
ジプロックなどの袋を使ってもOK。

冷蔵庫で保存し、2~3日程度が保存期限です。作れるときにまとめて作っておくと便利に使えます。

ご家族のためなら、大葉、白ゴマ、オリーブオイルなどのトッピングを加えると栄養価が上がります。その他にも茹でたそうめんのつゆや、冷製パスタの具材としての利用もおすすめ。

くれぐれも無理はせず、口にできそうな方法をお試しください。

冷めんや、その他のめん類

アンケートの回答には、めん類の温度や、食感への配慮についての意見もありました。うどんやそばなど、めんの種類を変えるとことで幅が広がり、また、簡単に作れる点でも選ぶ方が多いようです。

冷と温

ヒンヤリとして細いそうめんと並び、冷たいめん類は、食べやすい食材として筆頭に挙げられた食材でした。

温かいのが駄目で、冷やしうどんや、ざるそばは食べられました。」

冷たいそばが食べやすくて好きでした。」

冷やし中華に、さらに酢をかけた。」

「キンキンの冷麺。」

梅たっぷり冷やしうどん。」

レモン風味に仕上げたフォー。」

レモンのラーメンなど、酸っぱいもの。レモン水、ベビーチーズ(酸味がわたしには良かった)。とにかく、さっぱりしたもの。」

 

一方では、妊娠期間中の季節によっては、温めためんを好む方もいます。体を温めるためにも、大いに役立ちます。

「冬の時期だったので、温かいうどんをよく食べていました。トッピングをすると吐き気がしたので、めんとつゆだけでした。」

「かけうどん温泉卵入り。チョコピーナッツ。コーラ。」

「塩ご飯、しょうゆ系ラーメン。」

食感の工夫

次は食感をツルツル、トロトロにすることで、食べやすくしている例を挙げます。

「冷やしぶっかけに、とろろ。そうめんチャンプル。」

「そば、うどん。オクラや山芋をのせた丼。」

調理の工夫

つわり時期の体力減退により、調理自体が負担になる場合も多いものですが、そんな時に役立っためん類の食べ方をご覧ください。

「つわり時期が夏だったので、冷凍うどんをレンジでチンし、水で冷やした冷やしうどんに。チューブしょうがと、めんつゆで食べる。」

「冷凍うどんを解凍してしょうゆをかけ、すだちを絞ったものを食べていました。」

「とにかく簡単な、ざるそば。」

 

また、市販のドレッシングは手軽に味を変えられるので、体調に合わせて使うとおいしさを味わうことができます。

「そうめん、そば、うどん。めんつゆにしたり、ゴマだれにしたり、その日の気分で変えていた。少しでも栄養が取れるように、ゴマや海苔をかけるようにしていました。

とにかく、わさびが食べたくなって、いつも入れていました。」

「温かいそうめん、トマトパスタ、ピエトロドレッシングをかけたパスタ、梅を入れたお茶漬け 。」

「冷たいうどんと生野菜をお好みのドレッシングで食べる、”冷やしうどんサラダ” 。」

さっぱりとしためん類を、多くの人が食べていた

つわり時期の食事とは、酸味があり、さっぱりとした味付けが好まれる傾向があります。実際の声を聞くと、めん類を多くの人が食べていることがわかりました。まったく食欲がわかない方がいらっしゃる一方、食欲が止まらなくて困惑する方もいるようです。

つわりの症状は人によってさまざま。食べたいもの・食べられるものも人によって違うのが実情ですが、ご自身の体調と相談しながら、食べられそうなものを探して、赤ちゃんを元気に育んでくださいね。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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