離乳食でバナナはいつから食べられる?

初めて与えるときの注意点
バナナは離乳食初期から食べることができます。ただし、ごくまれに果物のアレルギーがある場合もあるため、初めは新鮮なものを加熱して、1さじずつ様子を見ながら与えましょう。万が一症状が出ても病院を受診しやすい様に午前中に与えるといいでしょう。
バナナは加熱が必要? いつまで?
新鮮なものを生で食べたくなる果物ですが、初期の間だけでなく、中期までは加熱して与えたほうが安心です。加熱することで、やわらかくなったり、甘みが増したりという効果も。赤ちゃんにとっては食べやすくなるので、一手間をかけてあげてくださいね。
熟してない青いバナナなどは、皮のままオーブントースターで焦げるまで焼くととろとろになります。そのままで食べられる食材ですが、新鮮なものを選ぶことと、手洗いをする・清潔な食器を使うなど、衛生面には注意が必要です。
バナナが黒くなるのはなぜ? 変色を防ぐ方法はある?
バナナはポリフェノールの作用で変色します。空気に触れると酸化し、時間がたつと黒く変色しますが、色が変わっても味や栄養に問題なく食べることができます。
薄めたレモン水で変色は防げますが、離乳食で使用するのには酸味が強すぎるため、切ってすぐに食べるのがおすすめです。その他の変色を防ぐ方法としてはラップで包む・ヨーグルトなどで和えるなども効果的です。
皮に黒い斑点があるバナナは使ってもいい?
バナナの皮に黒い斑点ができているのは食べごろのサインです。全体に皮が黒くなっていても中身が白く傷んでいなければ大丈夫です。傷んだ部分も一部であれば取り除いて使えます。注意が必要なのは中身の中心部まで黒くなっている場合で、食中毒の恐れがあるため食べないようにしましょう。
時期別の量の目安や進め方

バナナは甘みがあるので、食べがよく、子どもによってはたくさん欲しがることも。目安としては、初期:2cm、中期:半分、後期:2/3本くらいにしましょう。
離乳食初期
【5~6ヵ月/開始~1ヵ月】唇を閉じて飲み込む練習(そのままごっくんと飲み込める固さ)
バナナは初期でもそのまま使うことができる食材です。皮と筋を取ってすりつぶし、お湯でのばして飲み込む練習に使いましょう。水をふり電子レンジで加熱してからすりつぶすと簡単に滑らかになります。
量の目安
10~15gくらい
離乳食中期
【7~8ヵ月/開始2ヵ月頃~】舌と上あごを使って押しつぶす練習(舌でつぶせる固さ)
まだ歯が生えていないので舌とあごで押しつぶして食べます。5㎜くらいの輪切りにしてフォークでつぶしお湯でのばしてから与えます。
量の目安
20~30gくらい
離乳食後期
【9~10ヵ月/開始4ヵ月頃~】歯茎ですりつぶす練習(歯茎でつぶせる固さ)
前歯が生える頃に歯茎も硬くなり、歯茎で押しつぶして食べます。5㎜の角切りにしてそのまま使えます。ヨーグルトに和えても食べやすくなります。
量の目安
1/4本くらい
離乳食完了期
【11~12ヵ月/開始7ヵ月頃~】前歯でかじり取る練習(歯茎で嚙みつぶせる硬さ)
前歯でかじりとって歯茎を使って嚙んで食べます。1㎝の角切りや輪切り、スティック状などにして手づかみ食べをしてみましょう。
量の目安
1/3本くらい
バナナの加熱と冷凍保存
続いて、バナナの加熱方法や冷凍保存のしかたをご紹介します。
バナナの加熱のしかた
小鍋
角切りしたバナナとひたひたになるくらいの水を入れ、沸騰してから1分ほど加熱します。
電子レンジ
耐熱容器にバナナの角切りを入れ、大さじ1の水を入れてラップをして600Wで30秒加熱します。
バナナの冷凍保存方法
常温の保存がおすすめですが、冷凍する場合はつぶしてレンジで30秒加熱したものをフリージングバッグに平らにして冷凍します。凍らせる前に袋の外から食べるサイズに筋を入れておくと、使うときにそれだけ簡単にカットできるのでおすすめです。

保存期間
2週間以内に食べきりましょう。
解凍のポイント
冷凍すると解凍時に水分が出てくるので、基本的には自然解凍し半解凍の状態で調理するのがおすすめです。電子レンジで20秒ほど加熱してもOKです。
バナナを使った離乳食の時期別レシピ
<離乳食初期> バナナのペースト
加熱するとねっとりするので、簡単にすりつぶすことができます。レンジで加熱するだけであっという間にできる初期の離乳食。栄養価も高く、バナナは頼れる食材です。

◆材料(1食分)
バナナ 20g
水 少々
◆作り方
1. 皮をむいたバナナを刻み、少量の水を振りかけてラップをしてレンジで20秒加熱。

2. すりつぶしたらできあがり。
<離乳食後期>焼きバナナ
焼いたバナナはとろとろに。甘みも増すのでぱくぱく食べてくれますよ! 最後にふりかけたきなこがバナナの水分を吸って、しっとりしてから食べましょう。

◆材料(1食分)
バナナ 1/3本
きなこ 少々
◆作り方
1.皮ごとのバナナをアルミホイルで包み、15分焼きます。

2. 1/3本を一口サイズにして、きなこをかけます。

3. きなこがバナナに馴染んだらめしあがれ。
<離乳食完了期>バナナのパンケーキ
手づかみ食べが楽しくなるパンケーキ。バナナに甘味があるので砂糖不使用です。丸の形、スティックの形や、お子さんの好きな形を作ってみても楽しいですね。

◆材料(1食分)
米粉 20g
小麦粉 10cc
牛乳 30mL
ベーキングパウダー 1.5g
バナナ 20g
◆作り方
1.小麦粉、ベーキングパウダー、牛乳を混ぜ、細かく刻んだバナナをつぶさないように混ぜます。

2.中火で2分ほど火を通し、焼き色がついたらひっくり返して裏側を焼きます。

3.できあがり。粗熱が取れたらめしあがれ。
記事監修

病院内にて妊産婦・乳幼児の栄養指導に従事。東京・小金井市のもぐもぐ子ども調理室にてレシピ監修、講義サポート、離乳食・幼児食講座を担当。
離乳食のバナナに関する体験談
HugKum編集部では、0~2歳の子を持つママやパパを対象に離乳食でのバナナについて、アンケート調査しました。まずは、赤ちゃんがバナナを好んで食べてくれたか聞いてみました。
Q.離乳食でお子さんはバナナを好んで(嫌がらずに)食べてくれましたか?

結果は、7割以上の赤ちゃんがバナナを『好んで食べた』と回答。甘みのあるバナナは赤ちゃんの食いつきも良さそうです。
バナナを食べる赤ちゃんの様子や、与え方で工夫したこと、感想などの体験談も見ていきましょう。
★ママパパの体験談
「バナナがとても好きなので、口にいっぱい含んでしまい、のどにつまらないか心配でした」(30代・滋賀県・子ども1人)
「初めて食べた甘い味に感動したのか、大きな口でパクパク食べてました」(30代・愛知県・子ども2人)
「バナナが好きすぎておかわりを要求されたことが多かったです。糖分があるので、また明日ねと言って納得させるまでが大変でした」(30代・山梨県・子ども1人)
「バナナは最初から食べやすくて好きだったよう。輪切りにしたり縦に細長く切ったりして掴み食べさせた。ウッカリすると1本や2本あっという間に食べてしまうので隠しておかないといけない…」(30代・神奈川県・子ども2人)
「バナナは大好きです。 そのままはもちろん、ヨーグルトバナナが一番好きです。 後、パンケーキを焼いてみましたが、それはあまり好まれませんでした。 一度、バナナをまるごとカプッ! と大きく食べすぎて口の中がいっぱいになりました。危ないからかきだしたことがあります」(40代・福岡県・子ども1人)
「バナナは好きではない様子で、一口食べて嫌な顔をし、あとは食べないことが多い。ペースト状にしてヨーグルトに混ぜて食べさせている」(30代・神奈川県・子ども1人)
バナナが好きで、もっともっとと、欲しがるとの声が目立ちます。大人の分まで欲しがったり、2本、3本とあっという間に食べてしまったり、食べ終わりを納得させるのが大変だったとの声もあるほど人気のよう。口いっぱいに含んでしまい、のどにつまらせたり誤嚥したりしないか心配するママやパパの声も。
さっぱりとしたヨーグルトあえや、パンケーキ、クッキーなどに入れるアレンジも人気でしたが、後期以降にそのまま食べられる時期になっても美味しそうに好んで食べてくれるようです。主食やおやつにもなるバナナは、食べすぎにも注意して上手に取り入れてみましょう。
構成/HugKum編集部 写真/田中麻衣 協力/アヤキッチン