桃は、食物繊維やナトリウムの排せつを促すカリウムがたっぷり! むくみ解消にも効果的なフルーツです。ただ、傷みが早いのが難点。「触ったところから、すぐに茶色く変色してしまった…」という経験、ないでしょうか。
桃を常温で保存する方法
桃は、繊細な果物ですが、保存の仕方次第で美味しさを長持ちさせることができます。桃は、乾燥や冷気に弱いため、常温保存がおすすめの果物。では、どのように常温で保存すればよいかご紹介します。
常温保存のポイント
常温保存のポイントは、たったの2つ!
【ポイント1】
すぐに食べない場合は、新聞紙などに包んで風通しのよい冷暗所へ置いておきましょう。冷房の風などもNG。桃の水分が奪われてしまい乾燥してしまうので気をつけましょう。
【ポイント2】
直射日光が当たらないようにすること。
★かたい桃の場合
常温で1~2日置いておきましょう。好みのかたさに追熟させることができます。甘みもさらに引き出すことができるので、常温で追熟させながら食べ頃を見極めるのが一番よい方法です。
常温の保存期間
熟し度合にもよりますが、常温で2~3日が保存の目安です。かための桃が好みの場合は、もっと早めに食べることをおすすめします。
夏場の保存は、冷蔵庫の野菜室がベスト
夏が旬の桃。ある程度の暑さであれば、風通しのよい冷暗所で保存するのがベストですが、夏場は室内での冷暗所がないという声も。その場合には、冷蔵庫の野菜室へ入れて保存してください。
冷蔵保存のポイント
桃が低温障害を起こさないよう、野菜室がおすすめ。桃に、直接冷気があたらないよう1個ずつ新聞紙(またはキッチンペーパー)でやさしく包み、さらにポリ袋に入れてあげるとよいでしょう。冷蔵保存はどうしても鮮度が落ち、甘みが損なわれやすいので1週間程度で食べ切るようにしましょう。また、冷蔵庫では追熟できないため、あくまでも保存法として活用してください。
アルミ箔を使うと、美味しさ長持ちするって本当?
今、桃をアルミ箔に包んでから保存する方法が話題です。そこで、アルミ箔で包む利点は何か分析してみます。
【1】外気をシャットアウト
外気に触れない分、乾燥防止に効果的。空気が入らないようにぴっちりとアルミ箔で桃を包むことで、睡眠状態になるといわれています。
【2】光を通さない
アルミ箔が光を遮断するため、光合成を押さえることができる。
アルミ箔で包む場合は、冷蔵保存
アルミ箔で包んだ桃は、常温保存ではもはやサウナ状態になるため、「冷蔵保存」がおすすめです。追熟が必要なかたい桃やかための品種の桃なら常温保存する場合より断然、保存期間は延びるので試してみる価値はありそうです! ただ、肉質などの鮮度を考えると1週間~10日程度がよさそう。
※注意点
アルミ箔で包む場合は、すでに熟した桃はおすすめできません。また、アルミ箔で包むとき、もし濡れていたらしっかりと水けを拭き取りましょう。水分が残っていると傷みが早まります。
冷凍でおいしく保存する方法
もう少し長く保存したい!という方には、冷凍するという手もあります。桃の冷凍保存と解凍方法をポイントとともにご紹介します。
冷凍保存のポイント
たくさん桃を購入あるいは貰った時など、どうしても長期保存したい場合は「冷凍保存」がおすすめです。冷凍する場合は、桃が空気に触れる断面をできるだけ減らすことがポイント! 用意するものは、ラップと冷凍用保存袋です。
桃を丸ごと冷凍する場合
桃は、丸ごと冷凍保存することができます。最初に、水でよく洗い(傷みやすいので力を入れずに)、水を拭き取ります。次に、ラップでしっかりと包んで冷凍保存用袋に入れます。その際、中の空気をできるだけ抜き、袋の口を閉じることがポイントです。
カットした桃を冷凍する場合
食べやすい大きさにカットして冷凍すれば、すぐに食べられて便利。最初に皮と種を取り除いて、好みの大きさにカットします。カットした桃を冷凍する場合は、変色防止のためレモン汁をかけましょう。全体にレモン汁をかけたら、すぐラップに包むこと。空気に触れる断面を防ぐためきちんとラップで包んでから、冷凍保存用袋に入れて冷凍庫へ入れます。
冷凍の保存期間
1か月程度、保存できます。
おいしく解凍するには?
桃を冷凍した場合は、完全に解凍すると水分も抜け出てしまいNG。そのため、半解凍程度に解凍するのがコツ! また、解凍すると、桃の皮が手で簡単にむけます。これは冷凍すると、皮と実の間にずれが生じるからだそう。生の状態よりも扱いやすくなり、この点はうれしいポイントですよね。
筆者のおすすめは、少し溶けかけたバニラアイスに半解凍の桃を混ぜ、崩しながら食べる夏のひんやりデザート。シャーベットのような、アイスのような新食感が楽しめますよ♪
撮影・文/川越光笑(たべものライター・発酵食スペシャリスト)、構成/HugKum編集部