離乳食がスタートすると、外出時の離乳食をどうするか悩むという声がママパパから多く聞かれます。
今回は乳幼児のママパパ100人に、アンケート調査を実施。外出したときの離乳食をどうしているか、外出時の離乳食で困った経験や注意点、あると便利な持ち物を教えてもらいました!
目次
外出時の離乳食はどうする?
「外出時の離乳食はどうする?」という質問で、最も多かった回答が、「パンやレトルトなどの保存食を利用する」(45%)でした。常温で食べられるレトルトパウチの離乳食や瓶詰めの離乳食は各メーカーから発売され、そのメニューの数も年々増え続けています。さっと開けてそのまま食べさせられる点がメリットで、手間もなく気軽に外出できるという理由が多く挙げられました。
ついで多かったのが「手作りを持参する」(31%)で、10人中3人は手作りの離乳食を持参して出かけるという結果に。離乳食を持って出かけるには準備が必要で、夏場は特に保存管理にも苦心するという回答もありましたが、「レトルトを食べない」という意見もあり、いつも家で食べているものを持参するという回答も。
他には、「離乳食メニューのある店で外食する」「授乳のみする」など、外出前にリサーチをしたり、外出のときには臨機応変に授乳のみに切り替えたり、工夫をしていることがわかりました。
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外出時の離乳食はどんなことに困る?
外出先で離乳食を食べさせる際に、実際に困った経験や注意した方がいいことを教えてもらいました。些細な点と思うかもしれませんが、知っておくといざ外出先で焦ることも減るので、ここは必読です。
離乳食を温められない
最も多かった困りごとは、離乳食を温められない、という意見でした。常温で食べられます、と注意書きに記載があるものはいいけれど、温めてから食べさせるレトルトなどは特に困るようです。冬場などはできれば温めて食べさせたいという意見もあり、レトルトでも手作りでも、冷たいままの離乳食を子どもに食べさせることに抵抗がある、ということでした。
◆ママ・パパの回答
レトルトを持参すると温められない(30代・大阪府・子ども2人)
電子レンジがないところは不便(30代・千葉県・子ども2人)
子どもが離乳食を食べない
子どもが離乳食を食べない、という回答も困りごとの一つに。理由としては「外出先で落ち着きがなくなる」「グズったりする」など、外出先の環境も食べない原因の原因になっているようです。また「レトルトだと食べない」といった意見も多く、普段家で食べている離乳食との違いからか、手軽なレトルトが使えなくて困るという意見もありました。
◆ママ・パパの回答
環境が変わるせいか大人しく食べないうえに 汚す(30代・新潟県・子ども1人)
レトルトやお店のメニューだと、普段と違うから子どもが離乳食を食べたがらなくて困る(30代・愛知県・子ども2人)
グズったり子供の集中力が欠けやすい(30代・千葉県・子ども2人)
食べたり食べなかったり、ムラがでがち(30代・千葉県・子ども2人)
保存方法が難しい
手作りの離乳食弁当を持参するという人に多かった困りごとが、保存方法の悩み。特に夏場は暑さで食べ物が傷みやすいため、保冷が必須に。「持ち歩くと菌の繁殖が心配だからレトルトを活用している」という意見も。保存方法をしっかりとすることが、注意点に挙げられました。
◆ママ・パパの回答
保存、夏の暑さ対策(30代・兵庫県・子ども2人)
悪くならないか心配(20代・長野県・子ども1人)
持ち歩くと菌の繁殖が怖いから。(40代・千葉県・子ども1人)
用意が大変
特に手作り派の困りごととして挙がったのが、離乳食の用意が大変という点です。容器に入れて、保冷して、カトラリーも準備してとなると、外出前の準備がさらに増えます。また「持ち出し用の離乳食のメニューのレパートリーがわからない」という意見も。
◆ママ・パパの回答
用意が大変(30代・茨城県・子ども2人)
離乳食を持ち歩くのが重い(40代・大阪府・子ども2人)
時間がかかる レパートリーがらわからない(30代・東京都・子ども1人)
乳幼児の食事スペースがない
乳幼児が食事を取るには、テーブル席だと子供用の椅子が必要になります。「食べさせる場所がない」「子供用の椅子が置いてない」「テーブルが狭くてベビーカーをつけられない」など、安心して離乳食を食べさせられる環境ではない点が困りごとに挙げれられました。
◆ママ・パパの回答
子どもが食べられる場所がないところがある。 ベビー椅子などがない(30代・埼玉県・子ども1人)
食べさせる場所がテーブル席しかない時が困りました。(30代・熊本県・子ども1人)
テーブルが狭い時(40代・愛媛県・子ども2人)
フードコートなどではないレストランでは離乳食だすのが申し訳ない気持ちになる(30代・茨城県・子ども4人)
食べられるものが限られる
外出先に持参する離乳食がマンネリ化していつも同じになってしまうことや、持っていった離乳食を食べなかったときに代わりに食べさせるものがなくて困ったという意見も。子どもがきちんと食事をとれていないと、親も心配になって外出を楽しむことができなくなってしまうようです。
◆ママ・パパの回答
メニューがマンネリ化してくる。(30代・埼玉県・子ども2人)
子供がそれを食べなかった時、代用品がない(30代・滋賀県・子ども2人)
汚してしまう
外出先での食事で、テーブルや洋服を汚してしまうという悩みも聞かれました。洋服を汚してしまったときには着替えも必要になり、持ち歩く荷物がさらに増えてしまうという意見も。食べこぼしでお店に迷惑がかかることや、離乳食のゴミが出ることを気にする声もありました。
◆ママ・パパの回答
テーブルを汚してしまうし、荷物が増える(30代・東京都・子ども1人)
服などを汚してしまうこと(20代・青森県・子ども1人)
食べこぼしをするうえにゴミも出てしまう(30代・愛知県・子ども1人)
外出時の離乳食に必要な持ち物、あると便利な持ち物
悩みの尽きない外出時の離乳食ですが、少しでも快適にするための持ち物をリストアップしてみました。
必要なもの
・離乳食(レトルトか手作り)
レトルトパウチや瓶詰め、弁当箱タイプなどレトルトの離乳食は、外出に便利な仕様になっています。また手作りの場合も、子どもが食べやすい状態にして容器に詰めましょう。
・食事エプロン
食べこぼしで服を汚さないために、これは必ず必要です。
・離乳食用スプーン
手作りでもレトルトでも、離乳食を口に入れる際の食べやすいスプーンは代わりがないので持って行きましょう。
・漏れない容器
手作り離乳食の場合は、持ち運ぶバッグの中に液が漏れたという失敗がないように、密封できる容器に入れることが大切です。
・おしぼりやウェットティッシュ
口の周りや手に食べ物が必ず付くので、渇いたタオルではなく、濡らしたおしぼりやウエットティッシュを持参しましょう。
あると役に立つもの
・保冷容器と保温容器
夏場は手作りの離乳食が傷みやすいので、保冷機能付の容器を。また温かいまま食べさせたい離乳食や冬場の離乳食は、保温容器があると温め直しの手間もなく便利です。
・フードカッター
外出先で例えばうどんを子どもが食べやすくカットするなど、食材を小さく切ってあげるハサミがあると便利です。
・ベビー用チェアベルト
ベビーチェアがない外出先で便利なチェアベルトは、一般の椅子に付けると即席ベビーチェアとなり、子どもが安全に座れるようになる便利アイテム。
手作り離乳食の持ち出し方と注意点
手間をかけた手作りの離乳食。外出先でも美味しく食べるために、持ち出すときのおすすめの方法や注意点を確認しましょう。
専用の保冷容器と保温容器があれば万全!
手作りの離乳食は夏場は傷みやすく、子どもに食べさせるのは心配です。カットしたフルーツが高い気温でぬるくなってしまうと子どもも食べないということも。保冷機能のついた専用の容器を使うのがおすすめです。
また作りたてや手作りを冷凍したものを外出直前に温めて、温かいまま食べさせたいなら保温容器に入れましょう。外出先でも温め直しの手間もなく、美味しく食べられます。
冷凍した離乳食の自然解凍NG!必ず小鍋か電子レンジで温めて
荷物に冷凍したまま入れておけば、外出先で食べる頃にもちょうど解凍されていいかも、なんていう考えは離乳食には厳禁です。HugKumで離乳食の記事を監修している離乳食インストラクターの中田馨さんによると、食中毒防止のためにも、持ち出す際の離乳食も必ず一度小鍋か電子レンジで解凍してから容器に入れる必要があるそうです。
▼中田馨さんが離乳食の解凍方法を教えてくれた記事はこちら
お出かけ離乳食のおすすめレシピ
離乳食インストラクターの中田馨さんがHugKumで紹介してくれたレシピから、持ち出しに向いていて味も美味しい4品を紹介します。
離乳食後期|ツナとひじきのおにぎり
具だくさんおにぎりにして、1食これでOK!軟飯なので後期後半から食べられます。
<材料>
軟飯 80g
乾燥ひじき(戻したもの) 5g
ツナ缶 10g
<作り方>
1.乾燥ひじきは水につけて5㎜に切る。
2.軟飯を炊くときに、1も入れて炊く。
3.赤ちゃんが食べやすい大きさに握る。
離乳食後期|ささみとニラのじゃがいもちぢみ
<材料>
鶏ささみ 10g
ニラ 10g
小麦粉 20g
じゃがいも 20g
水 20g
<作り方>
1.鶏ささみ、ニラは5㎜幅に切る。じゃがいもは皮をむいて水につけすりおろす。
2.小麦粉、じゃがいも、水をよく混ぜ、1を加えて混ぜる
3.フライパンを熱し2を流し入れ片面が焼けたら返す。しっかり火が通るようにふたをして弱火で焼き色がつくまで火を通す。
離乳食中期|ささみの豆乳シチュー
離乳食中期の赤ちゃんから食べられるささみを使った豆乳シチューです。お野菜たっぷり美味しいですよ。豆乳がない場合は牛乳で代用OKです。保温容器に入れて持ち出せば、外出先でも温かいご飯が食べられます。
<材料>
鶏のささみ 10g
にんじん 10g
じゃがいも 10g
ブロッコリー(花蕾) 5g
豆乳 50ml
かつお昆布だし 100ml
<作り方>
・材料はすべて煮やすい大きさに切る
1.かつお昆布だしで、にんじん、じゃがいも⇒ささみ、ブロッコリーの順に切る
2.1をみじん切りする。ささみはすり鉢ですりつぶす
3.1の煮汁50mlと豆乳を入れて弱火でコトコト煮る
*強く沸騰させると、豆乳がモロモロになるので弱火でゆっくり沸騰させる
離乳食中期|おやつにおすすめ!マカロニきな粉
マカロニを使った手づかみおやつに最適なパスタです。私が働いている保育所でも、定番のおやつメニューなんですよ!
<材料>
マカロニ(ゆでたもの) 30~40g
きな粉 小さじ1
きび砂糖 小さじ1/4
<作り方>
1.マカロニを表示の倍の時間ゆがいて湯切りする
2.きな粉ときび砂糖と混ぜ合わせる
外出時の離乳食におすすめアイテム
外出時の離乳食をラクにしてくれる便利アイテムを紹介します!
お食事エプロン
食べこぼしで洋服が汚れてしまうと、着替えも大変です。外出先での食事の際には、なにはなくてもこのエプロンだけは絶対につけたいという声も。
PHNAM「折り畳み式 食事エプロン 」
エプロンをくるくるとまるめてポケット部分に収納できる折りたたみ式の離乳食エプロン。お出かけのときの荷物をコンパクトにしたい方におすすめ。959円(編集部調べ)
Hapipana「使い捨て紙エプロン」
洗濯の手間いらずの使い捨てエプロン。紙製ですが、裏には防水フィルムがつきで、服を濡らす心配もありません。60枚入り1,680円(編集部調べ)
◆ママ・パパの口コミ
食べこぼしが多い時期に役に立つので必ず必要!(30代・大阪府・子ども2人)
食べこぼしても服がよごれないので便利(30代・北海道・子ども2人)
麺切りカッター
離乳食を経験したことのあるパパママが絶対におすすめしたいというのが、麺切りカッター。お店のメニューの中でも、子どもが比較的食べやすいうどんやパスタを細かくささっと切ることができる優れものです!
めんカッター「麺切りカッター」
とても使いやすいと評判のめんカッターがこちら。切れ味もよく、握りやすく、ケース付きという優秀さ。347円(編集部調べ)
リッチェル 「おでかけランチくん」
外出の時や、普段の離乳食の時以外にも、大人の料理から取り分けるときにも、器の中でナイフを使わずに簡単に食材を切り分けられます。
◆ママ・パパの口コミ
うどんやパスタを細かくカットできる。(30代・京都府・子ども4人)
うどん、ラーメン、パスタを食べるときに便利(20代・愛知県・子ども1人)
保冷容器&保冷バッグ
リッチェル 「おでかけランチくん 保冷も保温もできる赤ちゃんのお弁当箱」
スリムな水筒のようなコンパクト感が魅力の保冷・保温が両方できるお弁当箱。2段式なので、ご飯と汁物を分けて入れたり、一つは冷たいフルーツを入れることも。¥2,856
サーモス 「保冷おでかけポーチ」
保冷効果のあるサーモス性のポーチは、離乳食やおやつ、飲み物や哺乳瓶を入れて、しっかり保冷をしてくれる高機能さが魅力。ベビーカーにもかけやすい紐付き。¥1,810
◆ママ・パパの口コミ
暑いときに離乳食が傷まないように(30代・兵庫県・子ども2人)
夏の外出に欠かせない(30代・神奈川県・子ども3人)
離乳食スプーン
リッチェル 「 お出かけランチくん離乳食スプーンセット」
アンケートでも名前を挙げる人が多かったリッチェルのスプーン。食べさせやすい形状で、ケース付き、500円以内と嬉しいポイントをおさえてます。¥494
マーナ「なにげないけどすごいスプーン」
離乳食初期から使えるシリコン製のスプーン。口の中に入れたときの感触が優しく、弾力があります。離乳食インストラクターの中田さんもおすすめのスプーン。¥889
◆ママ・パパの口コミ
ごはんをたべるときに必ず必要(30代・東京都・子ども2人)
どこでも役立つので持ち歩いてます(30代・滋賀県・子ども2人)
外出先の離乳食、臨機応変に使い分けよう
手作りの離乳食を持ち出す方法やおすすめのレシピ、便利なグッズまで紹介してきました。
余裕があるときは手作り離乳食を準備するのもいいですし、時間がないときや忙しいときにはレトルトをうまく活用して、使い分けられたらいいですね。臨機応変に対応して本来の目的のお出かけを存分に楽しみましょう。
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。
文・構成/HugKum編集部