MM Grass Park 2025ってどんなイベント?
主催は「ヨコハマミライト実行委員会」で、音楽ライブ、ワークショップ、アート展示など、多彩なプログラムがそろうイベントです。
晴れた日は芝生に座ったり寝転がったりして、空を眺めながら飲み物を片手にリラックスできます。そんな「みなとみらい流スロータイム」が楽しめるのも魅力のひとつです。
11月3日には、滝沢ごみクラブ(芸人でごみ清掃員としても知られる、マシンガンズ滝沢秀一さんが主宰)によるごみ分別紙芝居と、日産神奈川販売株式会社による電気自動車の災害活用デモンストレーションがコラボ出展! たくさんの親子が楽しみながら学んでいました。
ごみ分別がわかる! 参加型紙芝居

滝沢ごみクラブの名物コンテンツ「分別紙芝居」は、ただ聞くだけではなく、子どもたちが実際にごみを分別する体験型。分別紙芝居は、滝沢さんが創作し、過去には滝沢さん自身が子どもたちに読み聞かせていました。
今回の語り手・渡辺さんのテンポのよい語りと変幻自在の声色に子どもも大人もぐっと引き込まれます。
紙芝居の主人公は、カメの「ウエイスティー」。ペットボトルや缶、ビンなどのたくさんのキャラクターと出合い、正しい分別の仕方を学んでいく物語です。多種多様なキャラクターがチャーミングで子どもたちを飽きさせません。
実際に分別のシーンになると、子どもたちは積極的に前に出て、「これは?」と迷いながらごみを分けていきます。多くの子どもが一斉に前に出るので、交通整理が必要なときも。
分別を間違えるとキャラクターが「それいやだぁ〜!」と言うおちゃめな演出に、子どもたちは不思議そうな顔をしていました(中にはこの声を聞きたくてわざと間違えた子どもも)。

中でも難しかったのがペットボトル。キャップとラベルを外さずに入れると、すかさず「それいやだぁ!」の声。最初は、子どもたちは理由がわからず、ぽかんとしていました。
しかし、渡辺さんから一度教わると、子どもたちは次からしっかりキャップとラベルを外して分別していました。その姿に、保護者からは「うちの子、意外とやるじゃん!」といううれしそうな声も。筆者は、試行錯誤しながら分別を学ぶ子どもを頼もしく思うとともに吸収力の高さに驚きました。
紙芝居の最後に登場したメッセージの「紙芝居に出てきたのは、ごみではなく、資源なんだよ」、この言葉が、子どもたちの心にしっかり刻まれたようでした。
ペットボトル・缶・ビン・紙・プラスチックは資源です。一緒にいた親御さんの学びの時間にもなったと思います。

災害時に大活躍! 電気自動車の新しい顔
電気自動車というとエコで静かというイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし、実は、電気自動車は「走る蓄電池」としてもすごい力を発揮します。災害やトラブルで停電が起きたとき、電気を家庭やお店に供給できるのです!
今回の展示では、2台の電気自動車が登場。なんとその電気で、モスバーガーのキッチンカーに給電していました。
静かに電気を届けていたので、本当に給電しているのかと思われた人がいるかもしれません。でも、電気自動車の電源がキッチンカーにつながり、実際に冷蔵庫や照明が動いているのがわかります。調理スタッフの方々は通常通り、ハンバーガーを作っていました。普段街中で見るキッチンカーと何ら変わりがありません。

そして出来上がるハンバーガーの香ばしい匂い!
「このハンバーガー、電気自動車の電気で焼かれてるんだよ」と聞いた子どもたちは、目を丸くしていました。筆者が実際に食べたところ、いつも通り温かく、おいしかったです。
展示スタッフによると、日産のEV「リーフ」や「アリア」は、一般家庭の2-4日分の電力をまかなえるそうです。頼もしい存在です。「走るだけじゃない車」という新しい価値に、来場者の興味が集中していました。
デザインも近未来的でかっこよく、子どもたちは実際に乗ってみて大興奮。親御さんも真剣にスタッフの話を聞いていました。今回の展示で多くの人の電気自動車の見方が変わったのではないでしょうか。筆者も電気自動車を運転したくなりました。

遊びながら「未来の暮らし」を考える
芝生の上で紙芝居を見て、ごみを分けて、電気自動車でハンバーガーを食べる――。笑顔と学びが同時に広がる、まさにエコと防災のテーマパークのようなひとときでした。
ごみは資源に、車は電力に。身近なものの見方を少し変えるだけで、未来がぐっと明るく見えました。新しい発見にわくわくしたイベントでした。次回の「MM Grass Park」で、また新しい発見があることを期待しています。
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取材・文/峯あきら