離乳食の大根はいつから?
大根は離乳食初期から使え、旬の冬には甘みが増すため、より使いやすくなります。新鮮なものほど柔らかく、甘みを感じるのが特長です。
淡色野菜でビタミンC、食物繊維、カリウムなどがバランスよく含まれています。クセがなく、茹でたり煮たりしたものは喉ごしも良く甘みもあるので、離乳食初期から多用できます。裏ごしして初期の食事から、スティック状など食べやすい形にして後期、完了期の食べ応えのあるメニューまで、幅広く使える心強い食材です。
時期別の進め方
離乳食初期【5~6ヵ月/開始~1ヵ月】唇を閉じて飲み込む練習(そのままごっくんと飲み込める固さ)
ゆでた大根をすりおろして、はじめはおろし汁から飲み込む練習をします。または、柔らかくゆでた大根をすり潰してゆで汁やとろみのあるものでのばして進めます。1食あたり10gが目安です。
離乳食中期【7~8ヵ月/開始2ヵ月頃~】舌と上あごを使って押しつぶす練習(舌でつぶせる固さ)
まだ歯が生えていないので、舌とあごで押しつぶして食べます。ゆでた大根をすりおろしてゆで汁やとろみを加えたものを使うか、柔らかくゆでて2~3㎜のみじん切りにしたものを使います。1食あたり10gが目安です。
離乳食後期【9~10ヵ月/開始4ヵ月頃~】歯ぐきですりつぶす練習(歯ぐきでつぶせる固さ)
前歯が生える頃で歯茎も固くなり、舌と歯茎で押しつぶして食べます。柔らかくゆでてスティック状にしたものや、5㎜角のサイコロ状で手づかみ食べに挑戦しましょう。すりおろしたものをひき肉に混ぜるたり、とろみをつけて他の食材にあんかけのようにかけても食べやすいです。1食あたりの目安は15g。
離乳食完了期【11~12ヵ月/開始7ヵ月頃~】前歯でかじり取る練習(歯ぐきで嚙みつぶせる固さ)
前歯でかじりとって歯茎を使ってかんで食べます。手づかみ食べができるスティック状や千切りなど、切り方を変えていろいろな触感を楽しむのもいいですね。1食あたり20gが目安。
大根を使った離乳食のポイント
使う部位はどこ?
上の首の部分は甘みがあり、大根おろしに向いています。離乳食には下ゆでしてからすり下ろすと食べやすくなります。間の白い部分は柔らかくくせがないので離乳食には使いやすいです。
根に近いの下の部分は繊維が多く辛みがあるので、離乳食には向かない部分です。葉の部分は繊維が多く固いため、後期完了期から使いましょう。
下処理のポイント
皮の部分は繊維が多いので、包丁で皮を厚くむくようにしましょう。最近の大根は苦みや辛みが少ないほうですが、お米のとぎ汁で下ゆですると、あくが取れてより甘みが増します。
離乳食で大根おろしをあげていい?
柔らかくゆでる時間がないときは、離乳食に大根おろしを使うこともできます。
大根おろしを使ったおすすめの調理法は、すり下ろした大根を水分ごとレンジにかけます。離乳食を始めたばかりの頃は、大根の汁をのばしてあげましょう。
初期後半では、とろみをつけたり、おかゆに混ぜたりして食べられます。
大根の離乳食を冷凍保存
生の大根はすりおろしてジップロックに入れ、冷凍保存できます。角切りの大根は、柔らかくゆでたものを粗熱をとって冷凍保存します。使うときには必ず加熱をして使用しましょう。
いずれも冷凍庫で2週間保存できます。
大根の離乳食レシピ
【離乳食初期レシピ】大根のペースト
離乳食初期のレシピはとっても簡単。火にかける時間、柔らかさに注意しながら、舌触りの滑らかなペーストにして、赤ちゃんに素材の素朴な味わいを感じてもらいましょう。
◆材料(1食分)
大根 15g
◆作り方
1. 皮をむき約2cm角ほどに切った大根を約10分やわらかくなるまで茹で、取り出した大根をすり鉢でつぶします。筋が気になる場合は取り除きます。
水分が多いのでレンジでの調理もOK。加熱しすぎるとパサつくので、弱いW数で様子を見ながら加熱します。加熱の際は、ラップはぴったりとかけ、水分が逃げないようにしましょう。
2. 米つぶの半分くらいの大きさまですりつぶしたらできあがり
【離乳食中期レシピ】ふろふき大根ととろみだしソース掛け
お口から食べるのが楽しくなるこの時期。下あごでつぶしておいしさを味わうふろふき大根です。とろみ出汁に絡めると、素材のおいしさが広がり、大人が食べてもおいしい一品に。
◆材料
大根 20g
乾燥昆布 約5cm
◆作り方
1. 水に15分浸した昆布と1cm角の拍子切りした大根を火にかけ、やわらかくなるまでコトコト煮ます
2. やわらかくなったら大根を取り出し、食べる分をさいの目に切ります。(余った茹で大根は冷凍保存もできます。保存期間は1週間以内)
3. 1の大根を茹でた煮汁を火にかけ、沸騰したところで水溶き片栗粉を流しいれとろみだしを作ります。
■煮汁を使ったとろみ出汁は、出汁によって味が変わる使える1品です

4. 大根にあんをかけてできあがり
【離乳食後期レシピ】大根と鶏ひき肉の煮物
パクパク食べられるようになる後期の食事は、相性の良い鶏ひき肉と大根の取り合わせでおいしさをグンと引き出します。あしらいの大根の葉など、美味しそうに盛り付けて見た目も楽しくいただきましょう。
◆材料
大根 20g
鶏ひき肉 15g
しょうゆ 少々
◆作り方
1. 大根は2ミリの厚さでいちょう切りにします
2. 鶏ひき肉と一緒に水から煮ます。沸騰したら弱火でコトコト煮て、柔らかくなったらしょうゆを加え、水溶き片栗粉でとろみをつけます
3. 盛り付けてできあがり。写真は茹でた大根の葉のみじん切りをあしらい彩りよく
ツナでアレンジも!
鶏ひき肉がなかったらツナを使ってもOK!大根を煮て、柔らかくなったところでツナを加えるようにしましょう。
【離乳食完了期レシピ】大根もち
小麦粉と片栗粉の他に、初期や中期で食べられるものを混ぜた場合も、大根もちは離乳食を食べる子どもにとってはのどに詰まりやすいので、完了期になってから食べ始めるのがいいでしょう。
◆材料
大根 100g
片栗粉 大1
小麦粉 大1
しらす干し 小2
(お好みで)青のり 少々
◆作り方
1. 大根はすりおろして軽く水気を切ります。
2. 1に残りの材料を入れ、混ぜ合わせます。
3. 8等分にし、それぞれ一口大にまるめます。
4. フライパンにごま油をしき、つぶすように並べて焼き、焼き色がついたら完成です。
記事監修

病院内にて妊産婦・乳幼児の栄養指導に従事。東京・小金井市のもぐもぐ子ども調理室にてレシピ監修、講義サポート、離乳食・幼児食講座を担当。
離乳食の大根に関する体験談
HugKum編集部では、1~2歳のお子さんがいるママやパパを対象に、離乳食の大根に関するアンケートを実施しました。まずは、お子さんが大根を食べた様子についてお聞きしました。
Q.お子さんは、離乳食の大根を好んで(嫌がらずに)食べてくれましたか?
36%を超えるお子さんが大根を好んで食べ、80%を超えるお子さんが口にしています。
離乳食としての大根は、お子さんにとって受け入れやすい食材のようです。
お子さんが食べた実際の様子をご紹介します。
ママパパの体験談
すじを嫌がったり、煮込むと食べるけれど大根おろしは苦手、などお子さんによってメニューの好みはかなり別れる結果に。大根おろしがだめならクタクタに煮てみるなど、メニューを替えてみるとお子さんの好みが探れるかもしれませんね。この記事のレシピも参考に、大根の離乳食にトライしてみてください。