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2020年から小学校でプログラミングが必修化!
「新小学校学習指導要領」で発表されたプログラミング教育まであと2年
文部科学省が、新たな小学校指導要領において、小学校でのプログラミング教育の必修化を発表して以降、一気に「プログラミング」という言葉を聞くようになりました。ですが、IT業界で働いていない人の場合、「プログラミングってなに?」、「小学校でプログラミングってどんなことをするの?」と疑問ばかり募りますよね。
ということで、小学生の男の子をもつ母である筆者が、話題の子供向けプログラミング教室へ潜入してきました!
体験したのは、「IoT(アイオーティー)で便利グッズを発明しよう!」というプログラミングワークショップ
小学1年生から高校生までが一緒に学べるのがプログラミングのおもしろさ
世界初の人工知能型タブレット教材「Qubena」を提供するCOMPASSが開催するワークショップに参加。受講者は、小学校1年生から高校生まで、幅広い年齢層がひとつの教室に集います。講師のほか、複数のサポートスタッフも近くにいてくれるので、小学校低学年でも安心して参加できます。
IoT(アイオーティー)って何?
IoT=Internet of Things. 身のまわりのあらゆるモノがインターネットにつながる仕組みのこと
実は、プログラミングについてはおろか、IoTという言葉も知らなかった筆者。ですが、改めて話を聞いてみると、日常生活の中のいろいろなシーンでIoTに触れていることに気づきます。たとえば、自動車とスマートフォンをつなぎ、カーナビ代わりにすること。バスに通信機器を設置し、スマホとつなぐことで、バスの運行状況がリアルタイムで見られること。最近多く見られるようになってきた、心拍数などの健康状態をApple Watchなどのスマートウォッチで測り、スマートフォンと連携させる仕組みもそうです。
今回のワークショップの目的は、IoT(アイオーティー)を利用し、オリジナルの発明をすること
用意されたのは、タブレット端末と“MESH”のIoTブロックなど
ワークショップでは、ひとりにつき、この写真のセットを貸してもらいます。タブレットのほかに気になったのは、白い紙コップに入っている“MESH”のIoTブロック。人感センサーブロック、動きを感知するブロック、光るブロックなど、ひとつのブロックにつき、ひとつの機能をもち、専用アプリを使って、モノとインターネットをつなぐサポートをするものです。
まずは、IoTでどんなことができるかを教わります
講師のユーモア溢れるワークショップは、小学校低学年でもまったく飽きず、笑顔で楽しんでいました。子供の間に座っているのが、近くでサポートをしてくれるスタッフ。もともと6名程度と少人数の教室ですが、サポートスタッフがいてくれることで、よりスムーズに取り組むことができました。
いよいよ実践! “スマホネイティブ”な小学校低学年が、スラスラとアプリを操る姿にびっくり
まずは「人が通ったら光るセンサー」をつくる
最初につくったのは、「センサーの前を何かが通ったら、アプリに伝えて、ライトを光らせる」という仕組み。帰宅したときに、人を感知したら自動で電気がつくようになっている家もあると思います。そのシステムですね。IoTブロックが反応してくれるように、アプリの設定が必要なのですが、子供たちは、講師の説明を聞いただけで、すぐに設定を完了させてしまいます。さすが、生まれたときからパソコンやインターネットがある「デジタルネイティブ世代」!
小学校中・低学年だと、生まれたときから、iPhoneなどのスマホがある「スマホネイティブ世代」でもあるので、大人の目から見たら難しそうなIoTやプログラミングへの適応力はさすがだなと思います。
次は、「ドアが開いたら、写真を撮り、音を出す」仕組みに挑戦
今度は少しステップアップして、「ドアが開いたら、写真を撮り、音を出す」という仕組みをつくります。この仕組みはたとえば、防犯面で役立ちます。どろぼうが窓を開けて入ってこようとしたら、どろぼうの写真を撮影するとともに、音で警告をすることができるからです。
先ほどの、「人が通ったら光るセンサー」は、人を感知→ライトが点灯するという、シンプルなレシピでしたが、今度は、ドアの振動を感知→写真を撮影&音を出すという、ひと手間増えるレシピになります。設定ができたら、うまく活用できるかの実践です。
IoTブロックの振動感知センサーをドアに貼る
ドアを開けると…
はい、写真を撮られました!
写真を撮られると同時に、警告音も鳴ります。サウンドは、いかにも警告音らしいものだけでなく、ライオンの鳴き声や笑い声など、種類が豊富なので、子供も笑い転げながら楽しんでいました。レシピが少し複雑になっても、悩まずにどんどんトライしていく様子は、母である私も本当に驚きましたね。
最後は、IoTを使って、オリジナルの発明品を制作
用意されたたくさんの道具から、思い思いのものを使って発明に挑む
木の棒や折り紙、お皿、ほうき、おもちゃなど、さまざまなものが用意されています。これらを使ったただの工作ではないので、筆者は、自分だったら何ができるだとうと悩んでしまいましたが、子供は意外と頭の中で設計図ができている様子でしたので、これまた驚き!
使う道具が決まったら、どのIoTブロックをどんなふうに使うか考えていきます。
もちろん、悩んだら講師やサポートスタッフがアドバイスをしてくれます。
そして、小学2年生がつくったのが、「紙皿楽器」。棒を付けたお皿を右に倒したり、左にしたり…向きを変えることで、それぞれ違う音が出るというものです。
こちらの小学生は、箱のふたを開けると、音が出て、カメラで撮影されるという仕組みを発明! 遊びの延長で楽しく発明ができるなんて、親にとっても子供にとってもうれしい限り。2020年に開始されるプログラミング教育にも、スムーズに取り組めるに違いありません。夏休みに、ぜひプログラミング体験、いかがでしょう?
今回の講師は木川俊哉さん
人工知能タブレット教材「Qubena」を展開する株式会社COMPASS勤務。2015年より、三軒茶屋にある「Qubena Academy」の塾長に就任。慶應義塾大学環境情報学部卒業。株式会社COMPASSでは、IoTやドローン、ARなどのワークショップを不定期で開催している。
詳しくは、「Qubena」をクリック