令和生まれの赤ちゃんの名づけの傾向分析!キラキラネームには半数が批判的!グローバルに通用する名前は?

令和元年の生まれた赤ちゃんは、新しい元号にまつわる名前の子が多いのでしょうか?ベビー&子ども服ブランドの「ミキハウス」が会員に行った<子どもの名づけ調査>(回答者4117名)から、令和の名づけのトピックスを紹介します。

 

令和元年生まれベビーに「令」や「和」がつく子はどれくらいいる?

  アンケートが実施されたのは2019年の9月。5月に元号が「令和」に変わってから5か月の間に誕生した赤ちゃんの名づけについて、「令和」という元号を意識したか調査。元号が変わるという節目の年、覚えやすいように元号にちなむ名前も多いのでは?と思いきや、名づけに元号の漢字や読み方を使うことを「検討した」人は、わずか9.9%。逆に「避けた」人の方が多く、22.4%と倍以上。「意識しなかった」人が67.7%と多数でした。「和」は昭和にもある漢字ですが、「令」は響きもよく、男の子にも女の子にも使える字。だけど、わが子への名づけと元号を結び付けない人が多かったことがわかります。ちなみに元号にちなんだ名前をつけた人の理由は「新しい元号の歴史のはじまり、子どもにとっても新しい人生の始まりだから(40代女性)」などのコメントがありました。

 

 

令和の時代も、名づけで気をつけることの1位は「字画のよさ」

  では、パパママたちは子どもの名前を決めるときに、何を意識しているのでしょうか。過去3年間の調査結果を比較したグラフによると、令和元年の1位は「字画がよい」(61.0%)、2位が「キラキラネームを避ける」(51.4%)、3位は「お子さまの将来像への願いを込める」(41.1%)でした。2017年1位、2018年2位だった「音の響きがよい」は6位(30.1%))にランクダウン。時代は「令和」になっても、親たちは昔ながらの「字画」を大切にするというのが面白い結果。ふだんは信心深い人でなくても、赤ちゃんのためには安産祈願やお宮参りをするように、赤ちゃんが一生使うことになる名前も、運の良いものを選んであげたいというのが、いつの時代も変わらない親心なのでしょう。

 

 

「キラキラネーム」については批判的な人が6割以上

  平成時代に生まれたキラキラネーム。呼びたい名前に漢字をあてはめているケースも多く、学校の名簿には、ふりがなを振らないと、すぐには読めないような名前が一気に増えたのが平成でした。「キラキラネーム」に対する見方を訪ねた調査では、平成最後の年には批判的だった親が約半数だったのに対し、令和元年の調査では「とても批判的」(17.4%)と「やや批判的」(43.9%)をあわせると61.3%となり、6割以上が批判的に考えていることがわかります。実際に名づけの際には51.4%が「キラキラネームを避ける」と回答。パパママのコメントでも、「個性的で可愛いと思う」(30代女性)がいるいっぽうで、「読めない名前にすると本人が苦労するから」(30代女性)、「名前にもよるが、大人になってもキラキラネームで呼ばれるのは恥ずかしいと思うから」(30代女性)との声も。子どものころや若いうちはよくても、いずれ中高年になる日のことを思うとどうなの?と冷静になる人が増えているようです。

 

祖父母に名前を考えてもらう時代はもう終わった!?

  昭和の時代には、孫の名前は祖父に考えてもらう習わしのようなものがまだあり、ホームドラマなどでも、おじいちゃんが墨で書いた「命名」の紙を持って現れるというシーンが描かれることが多かったものです。しかし、平成を経て令和となった現在、名づけの主体はママ(79.1%)、パパ(74.8%)で、両親が主体で行なっていることがわかります。父方の祖父がつけたという回答はわずか1.8%しかありません。そして、わずかの差ながら、パパよりママの方が多いというのも、今どきの傾向。「ママが好きな名前でいいよ」というやさしいパパが増えているということなのかもしれませんね。

 

「胎児ネーム」をつけていた人は55.6

おなかの赤ちゃんに名前をつける「胎児ネーム」は、実は日本だけでなく、海外でも増えているそう。とにかく赤ちゃんが無事に生まれることを願っていたひと昔前と比べ、周産期医療の発達で、安心して出産を迎えられるようにあった社会背景もあり、誕生を心待ちにして胎児に名前をつけることが習慣化しているようです。調査によると、胎児ネームを知っている人は79.6%、実際につけていた人は55,6%もいます。胎児ネームは実際につける名前とは全く関係のない、ニックネームですが、海外では「豆」という意味の「Bean」「Beanie」などが多いそう。今回のアンケートでは「ポコちゃん」や「たまちゃん」という胎児ネームが多く、生まれてからつけるつもりの名前で読んでいるパパママも15%前後いたそうです。「名前で呼ぶことで愛着がわいた」(30代女性)、「生まれる前から家族感が増える」(30代女性)のコメントにもあるように、家族のコミュニケーションに役立っているようです。

 

 

日本人の名前を研究する米国人の大学の先生が解説

ミキハウスが妊娠・出産・子育てに関する情報をまとめる「ミキハウス出産準備サイト」では、今回の調査結果をもとに、日本人の名前や名づけについて研究している立正大学心理学部の准教授、ウンサーシュッツ・ジャンカーラ先生を取材。2017年度、2018年度、2019年度と3年間実施している調査結果と比較して、令和の名づけについてコメントしてもらっています。グローバルな世の中に適応できるようにと思ってつけた「トム」や「ルイ」などの名前が、発音が難しくてグローバルでは通用しにくく、一見、日本人っぽい「ハナ」や「ナオミ」などが、同じ発音で伝わる実はグローバルな名前であるなど、気になる解説がありました。

日本人の名前や名づけについて研究している立正大学心理学部の准教授・ウンサーシュッツ・ジャンカーラ先生

 

https://baby.mikihouse.co.jp/information/post-12315.html

取材・構成/江頭恵子 資料提供/ミキハウス

編集部おすすめ

関連記事