HugKumの連載でもお馴染みの東大生、松丸亮吾さん。テレビ番組などで、謎解きブームの火付け役となった彼が、あの名探偵コナンに挑戦状! 松丸さん監修の『東大松丸式 名探偵コナンナゾトキ探偵団』は、子どもも大人もじっくり楽しめて、頭がフル回転しちゃう謎解き本だったので、ご紹介します!!
目次
『東大松丸式 名探偵コナン ナゾトキ探偵団』てどんな本?
物語は、少年探偵団(コナンとその友人達)の元へ、クラスメイトの土田湊斗が不思議な手紙を持ってきたことから始まります。手紙は謎の館への招待状。館では18問の謎が彼らを待ち受けており、解き進めながらコナンと一緒に問題を解決に導いていきます!
筆者は、小1の息に読みきかせをしながら一緒に謎解きをしましたが、算数の知識と語彙力の面から見ると小1には少し難しかった様子。小学校3年生以上のお子さんくらいから、という印象です。ただ、分からないなりに頭を悩ませ、自分の答えを出そうとしている息子を見て、これは頭をフル回転させているな、と手ごたえを感じました!
初体験! 本を丸ごと使って謎を解く
本の帯には「この本のすべてにナゾをしかけました」との言葉。文字通り、本のすべてを使って謎を解くのが新鮮で面白い! 本を光に透かしたり、丸めたり、切ってみたり!? 固定観念に縛られている私は「本を切るのー!? 」と少し驚きましたが、子どもの頭は柔軟なので積極的にあれこれ試していました。本の帯も使うので捨てないでくださいね!
前から読み進めるのでない本の構成が斬新!
物語は館の中で繰り広げられるのですが、前から順番に読み進めるのではなく、次に調べる部屋を自分で選択して読んでいくしくみ。最終的には全ぺージを読めるようになっていますが、自分で行き先を決めながら読むと、まるでコナンと一緒に冒険しているかのような感覚に! 遊園地などで謎を解きながら進んでいくリアル脱出ゲームに参加したことがある方は、それを本の中で体験しているような感じです。息子も「次はこの部屋を調べてみよう!」とまるで子ども探偵のようでした。
読むことで、集中力や読解力アップも!?
さすが松丸さん監修! 大人でもすぐには分からない問題が多々。何より、ナゾを解きながらも、前後のストーリーを意識しながら物語を進めていくので、集中力と読解力が必要。大人も何かをしながらの片手間では読めません! 子どもは楽しんでいるのに勉強になりますし、大人は脳トレになります。
あっ!この本を読むときは、メモの用意をして答えを書き込みながら進めていくといいですよ!
子どもも親も嬉しい本。進級祝いのプレゼントにも◎
私がすごく良いなと思ったの思考力や読解力アップにつながりそうな学習的要素が満載なのに、コナンの絵がたっぷり描かれていて子どもが親しみやすいところ。プレゼントにしたら、親子両方から喜ばれそうだなと思います。
また、謎解きだけではなく、コナンの魅力は物語の面白さ。マンガでも、最後のネタ明かしのところがいいんですよね。こちらの本でも「親子の絆」をテーマにしっかり描かれていて、母親が読むとホロリと切ない部分も。是非、お母さんもお子さんと一緒に楽しんでもらいたいなと思います。
ナゾトキブームの仕掛け人、松丸くんがコナンに挑戦状!?とある秘密の館に仕掛けられたナゾの数々。館に招待された名探偵コナンと少年探偵団は、ナゾを解き明かして、無事に館から脱出することができるのか?
プロフィール
東京大学に入学後、謎解きサークルの代表として団体を急成長させ、イベント・放送・ゲーム・書籍・教育など、様々な分野で一大ブームを巻き起こしている”謎解き”の仕掛け人。現在は東大発の謎解きクリエイター集団RIDDLER(株)を立ち上げ、仲間とともに様々なメディアに謎解きを仕掛けている。監修書籍に、『東大ナゾトレ』シリーズ(扶桑社)、『東大松丸式ナゾトキスクール』『東大松丸式 名探偵コナンナゾトキ探偵団』(小学館)『頭をつかう新習慣! ナゾときタイム』(NHK出版)、など多数の謎解き本を手がける。
文・構成/寒河江尚子