たびたび話題にのぼる「ワンオペ育児」という言葉。ワンオぺ育児=つらい育児の代名詞になっていますが、当のママ・パパたちはどのように感じているのでしょう。またワンオペ育児になってしまった場合の対策はどうしているのかなど聞いてみました。
目次
ワンオペ育児とは?
ワンオペとはワンオペレーションの略語。元々は人手不足のレストランやお店を、1人の従業員で作業を回していることを指していましたが、いつからかママ・パパが「ひとりでする育児」をさす言葉に使われるようになりました。ワンオペのお店はブラック企業だと言われてニュースになったりもしたくらい、ワンオペにいい意味はありませんよね。そんなワンぺ育児についてママ・パパたちはどう思っているのでしょう。
「自分はワンオペだ」と感じているママ・パパはどれくらい?
育児中のママ・パパたちに「自分はワンオペ育児をしている」と感じているかをリサーチしました。
半数近くの人がワンオペ育児だと感じていることがわかりました。ちょっと衝撃的な数字です。
どこからがワンオペ?ママ・パパたちが思う境界線
どんなところからワンオペ育児と感じるのか、聞いてみました。ママ・パパの悲鳴が聞こえてきそうなものも多々ありました。
ひとりで家事・育児をしていたらワンオペ
一日の中で、夫(妻)が不在で朝から晩まで1人で子どもの面倒&家事をしていたらそれはもうワンオペ。土日は手伝ってもらえたり、朝だけいる場合にもワンオペと感じている人も。
・平日の夜に一人で育児してるか否か。土日は手伝ってくれる人がいても (30代・長野県・子ども3人)
・夕方のギャン泣きタイムの風呂、食事作り、食べさせ、寝かしつけをひとりでやったら (30代・千葉県・子ども3人)
近くに頼れる環境がないとワンオペ
夫(妻)が仕事で不在なときに、祖父母や地域で頼れる人もいない状況をワンオペと感じるという声も。
・物理的に手伝ってくれる人がいない時点でワンオペ (20代・静岡県・子ども1人)
夫(妻)が単身赴任・仕事が忙しいとき
食事を一緒にとる時間がなければ、赤ちゃんが起きているときには不在にしているということになりますよね。ママ・パパがゆっくり食事をとることもできず、ワンオペだと感じるという人も。
・食事が一緒にとれない段階で、ワンオペだと思う (30代・福岡県・子ども3人)
どちらかが負担を感じていたらワンオペ
たとえ、片方が家にいても、育児・家事の分担が極端に偏っていたらワンオペ状態と言えるという声も。
・旦那の協力しようとする姿勢がなければワンオペ(30代・千葉県・子ども1人)
お風呂がひとりならワンオペ
夫(妻)が、お風呂の時間(19時〜20時くらい)までに帰って来なければ、1人で子どもをお風呂を入れないとですよね。子どもから目が離せず、自分はきちんと洗えなくなってしまうのがつらいところ。
・お風呂に間に合わない (30代・熊本県・子ども2人)
専業主婦ならすべて任せてもいい?頑張るママの体験談
専業主婦のママたちは、どうしても家事はママ、仕事はパパという図式になりがち。育児・家事はママがひとりでするもの、と夫だけでなくママさえも考えてしまうことも。でもパパも親なんだから2人で育児に携わるのが本来の姿のはず・・・。もちろん、パパが専業主夫で同じ状況ということもあるかもしれません。
育児や家事はママ。子どもを可愛がってくれればそれでいい
専業主婦の場合、ママが家事・育児をするものと考えている人が多いよう。それでも、子どもを可愛がってくれていれば特に気にならないという声もありました。
仕事が忙しく、ママが病気しても帰ってこれないパパ…
ママの体調が悪いときの育児ほど大変なものはないですよね。そんな時でもパパが帰って来れないのは気持ちが折れそうになることもあるはず。専業主婦なのにと遠慮してパパにヘルプを出しにくい人もいるようです。
平日は家事も育児もママがやる。休日に手伝ってくれさえすれば…
平日はすべての家事・育児をやっているママも、パパが休みの日に手伝ってくれるならワンオペ育児とは思わないというママも。
ワンオペ育児中に感じる怖さとは
アンケートで半数近くの人がワンオペ育児をしていると回答していましたが、ただママ(パパ)が大変なだけでなく、怖いと感じることも多いよう。まだまだ幼い子どもを抱えての育児、不安に思うこともあって当たり前ですよね。
何があってもひとりで対応しなければいけない
ミルクを飲んでくれない、離乳食を始めるときなど、悩みを相談する相手がいないのは思いのほか大変。一緒に考えてくれる人がいるだけで気がラクになりますよね。
・全て自分で決めなくてはいけない。 精神的な部分がいちばんつらい (30代・東京都・子ども2人)
子どもの怪我や病気のとき
たとえば、子どもの体調が悪いときや怪我をしたときなど、判断に迷うときに1人で考えるのは不安ですよね。赤ちゃんが小さいときや初めての育児ならなおさら。また兄弟がいたら一緒に救急車に乗れないかもなどと悩んだ経験がある人も少なくないのでは。
・子供が三人いるので一人が救急車を呼ばなくてはいけないような事態になったらどうしていいか分からない(30代・長野県・子ども3人)
メンタル的にも追い詰められてしまうこと
1人で家事・育児を抱え込んでしまう場合にいちばん心配なのは、メンタル的に追い詰められてしまうこと。特に産後うつが起こりやすい時期や、産後の回復が良くなかった場合などは要注意。パパや周囲の人に早めに気づいてもらいたいですよね。
・ごはんを作っている時に大泣きされるのはつらいです。その状況を知らない主人には少しくらい放置しろと言われますが、泣き叫んで足にしがみつかれると、私自身のメンタルがやられてしまいます(20代・熊本県・子ども2人)
ワンオペ育児を乗り切るコツは?
とにかく大変なワンオペ育児。乗り切るためにはどうしたらいいのでしょう。ママ・パパたちがどんな風に工夫したのか聞いてみました。参考になることがたくさんあるはず!
適度に手を抜き、頑張りすぎない
全てをちゃんとしようとするといっぱいいっぱいになってしまうはず。食器を洗ってなくても、部屋が散らかっていても、子どもは育つ!と良く聞きますよね。冷凍食品を使ったり洗濯は後回し、など手を抜くのは悪いことではありません。
・手抜きをする。 自分のペースで育児できるから逆に楽だと発想転換!(30代・東京都・子ども3人)
誰かに話し、気分転換する
大変な気持ちや悩みを話したり、共有するだけでも気持ちはラクになるもの。児童館に出かけるのが難しいときには家族と電話で話したり、友達とLINEで話すだけでも気分は変わるはず。
・たまに気晴らしで友達と遊ぶ (20代・福岡県・子ども1人)
・母親と毎日1日1回会話をして愚痴を聞いてもらう (30代・熊本県・子ども2人)
少しでも自分の時間を作る
自分ひとりの時間の大切さは、子育て前には気づかなかったものですよね。たとえ1時間でも自分のしたいこと、コーヒーショップに行くとか、寝かしつけ後の甘いものタイムだけでも全然違います。
・子どもたちが寝た後に甘いものをこっそり食べる (20代・群馬県・子ども2人)
まわりに頼る・助けを求める
1人っきりの子育てを続けていたら、どこかで限界がきてしまうことも。そうなる前に、頼れる先を作っておくと安心です。両親や親戚に友達、児童館や子育て支援センターなどもヘルプを出すにはぴったりの場所。また、もう本当につらい!とパパ(ママ)に訴えることも大切ですね。
・双方の両親に何かあれば助けを求められる関係作りをしておくと、いざというときも安心 (30代・千葉県・子ども3人)
・つらいときはつらいと言う。わがままになって、今日だけは早く帰って来てなどお願いする (30代・愛知県・子ども3人)
ワンオペ育児のつらさを発散できる場が必要
社会的にも問題なワンオペ育児。当のママ・パパたちは日々の育児に追われて、つらいということ口に出す時間もないほどですよね。まずはひとりでリラックスできる時間を持つ、または大変さを共有したり、話したりできる場を持つことで少しの余裕を手に入れて。少し落ち着いたところでパートナーに分担できることはないのか、相談するのがオススメです。まずは手抜き家事で負担を取り除いて!
文・構成/HugKum編集部