しょうゆは?みりんは?子どもの「正しい味覚」育てのプロが【マイ調味料】大公開!

PR

味覚の鋭い子どもには”本当においしいもの”を与えよう

全国でママ対象の料理教室を開く発酵料理人の伏木暢顕(ふしき・のぶあき)さんのもとには、生徒であるママさんたちから「子どもがごはんを食べてくれない」「とくに野菜を食べてくれない」という声がとても多く届くそうです。「子どもの味覚は大人の50倍敏感。ならば子どもの“食べてくれない”は、ママたちの作るごはんが単純においしくないからじゃないかな」と伏木さんは一刀両断(笑)。

「鋭い味覚をもつ子どもの行動には、理由がある。食べないなら、食べるようになる“本当においしいもの”を与えればよいのです」(以下、「」内は伏木さんのコメント)。

おいしさの鍵は出汁(だし)にあり!

だからといって、市販のドレッシングやケチャップ、マヨネーズなどの味の濃いソースに頼りすぎるのは考えもの。最近、問題になっている「子どもの味覚が狂っている、または正しく認識できない子どもが増えている」現実に、ますます拍車をかけてしまうから。それらの代わりに、出汁(だし)を使いましょう、というのが伏木さんの答えでした。

「出汁を使った料理はストレートにとにかくウマい。しかも多くの栄養素が含まれ、一生モノの正しい味覚を整えてくれるんです。そして正しい味覚で育った子どもは、人生の途中でママが食べさせたくないと思うようなお菓子に出合おうと、学校帰りに友人とファーストフード店へ立ち寄ろうと、味覚の芯はほぼ一生ブレません」

伏木さんが近著『味覚とすこやかな体を育てる 子どもも喜ぶ10分出汁(だし)ごはん』(小学館)で紹介するレシピは、昆布と出汁パックだけで10分でつくれる出汁(=「10分出汁」)が味つけの主役。さらに加わるのが、しょうゆやみそ、みりんや酒などの、こうじを使った発酵調味料。「こうじによる発酵パワーは出汁に含まれるアミノ酸との相乗効果でアップ」し、腸内環境まで整う“最高の食事”に!

そこで伏木さんが、ふだんの料理に愛用している、おすすめの発酵調味料をHugKumママたちに教えてくれました。

子どもの「正しい味覚」を育てるのは”出汁(だし)”。スーパーで買える材料で10分で作る方法を発酵料理人がレクチャー!
子どもが大好きな味といえば、ケチャップ、マヨネーズ、ウスターソース、焼き肉のたれ・・・・私たち大人も大好きだし、手軽に入手できるから、ついつ...

発酵料理人・伏木さんおすすめ調味料を紹介!

しょうゆ

末廣醤油(すえひろしょうゆ)の《龍野 淡紫(うすむらさき)》

兵庫県産の大豆と小麦を100%使用。こうじは、龍野市に古くから伝わる米こうじを使用。「兵庫県龍野市は、淡口しょうゆ発祥の地。そこでつくられる天然醸造しょうゆです」http://www.suehiro-s.co.jp

みそ

中定商店(なかさだしょうてん)の《吟醸・宝山味噌(すり)》

愛知県産の大粒大豆と自然塩を使用。中定商店は、みそやたまりの一大生産地である武豊町(たけとよちょう)で明治12年創業の老舗。「創業以来の製法により、3年間、じっくり木桶で熟成させた、豆みその吟醸品です」http://www.ho-zan.jp

みりん

川石本家(かわいしほんけ)の《手柄山本みりんMK》

自社栽培のこうじ米、もち米、米焼酎を使用し、伝統製法でつくられた“米だけのみりん”。「そのままでもおいしく飲めます」http://tegarayama.gourmet.coocan.jp

飯尾醸造(いいおじょうぞう)の《純米富士酢》

明治26年の創業より変わらない製法。原料は京都・丹後の山里で農薬を使わずに育てた米と、山からわき出た伏流水。「うま味が強く、濃厚な味わい」。https://www.iio-jozo.co.jp

伏木さんイチオシのみりんとしょうゆを使った卵焼きレシピ紹介!

『味覚とすこやかな体を育てる 子どもも喜ぶ10分出汁(だし)ごはん』(小学館)のなかから、10分出汁、みりん、しょうゆを使ったちょっと贅沢な卵焼きのレシピを紹介します。

◆材料(2人分)

・卵(できればLサイズ)・・・・4個
・鶏ももひき肉・・・・25グラム
・鶏むねひき肉・・・・25グラム(※なければどちらか一方だけを50グラムでもOK)
・10分出汁・・・・80ミリリットル
・みりん・・・・大さじ2
・しょうゆ(あれば淡口しょうゆ)・・・・大さじ1と3分の1
・塩・・・・ふたつまみ

◆作り方

1.ひき肉をフライパンに入れ、中火で炒める。ある程度火が入ったら、みりんとしょうゆを加え、水けがなくなるまで炒めて火を止める。

2.卵、10分出汁、塩をボウルに入れ、白身を切るようにしてよく溶く。

3.卵焼き器に多めの油(分量外)を入れて強火で熱し、2に1を入れて混ぜ合わせたものを5回に分けて流し入れて巻いていく。

基本の調味料こそ、こだわりを!

基本の調味料は毎日のように使うもの。だからこそこだわってほしいと伏木さんはいいます。最近は、通販で地方の蔵元から直接取り寄せる方法も可能なので、ぜひ試してみてください。

 

文・構成/小学館 出版局 生活編集室

著者

発酵料理人
伏木暢顕(ふしき・のぶあき)

1975年、東京生まれ。発酵教室の講師としても活動。豊富な知識とわかりやすい解説で話題を集め、NHKラジオ第1『すっぴん!』レギュラーや、NHK Eテレ『趣味どきっ!』などに出演。甘酒を調味料として使うレシピに定評がある。現在の「発酵食」「こうじ」人気を牽引した料理人のひとり。
最近はグルタミン酸が豊富な昆布出汁を使った和食を日本はもちろん、スペイン、フランス、イタリア、シンガポールなどの子どもたちにも提供する機会に恵まれ、その経験を通し「出汁」の力に注目。2019年8月、兵庫・姫路に和食料理店『発酵ふしき 潺々(せんせん)と』をオープン。著書に『こうじ甘酒レシピ 作りおき』(小学館)など。

 

伏木暢顕小学館 本体1300円+税
この本には、グルタミン酸とイノシン酸がちょうどよく入った出汁を10分で作る方法が載っています。レシピは、その「10分出汁」が味つけの決め手。幼いうちに出汁のうま味を日常的に摂取した舌は、一生モノ。手に入れれば、大人になってジャンクフードに親しんでも軌道修正ができます。だから、忙しいママでも、めんどくさがりママでも、小さなキッチンでも気負うことなく作れる“ちゃんとした”出汁を毎日食べてほしい--。「10分出汁」は、そんな著者の思いから生まれました。

編集部おすすめ

関連記事