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赤ちゃんが授乳中に泣くのはどうして?
授乳しているときに赤ちゃんが泣きだしてしまうことがあります。そんなときママなら、「おっぱいが足りていないのでは?」「眠いのかな?」などと、心配になってしまうものです。赤ちゃんにもママにとっても幸せを感じられる授乳タイムに、赤ちゃんが泣き出したり暴れ出してしまったりするのは、なんらかの原因があると言われています。
ママたちの体験談
HugKumでは、0~2歳のお子さんがいるママたちにアンケート調査。授乳中に赤ちゃんが泣いたり暴れたりして困った経験について体験談を教えていただきました。
授乳前に新生児が泣く・暴れる原因
赤ちゃんを抱っこして授乳しようとすると泣きだしてしまう原因として、次のようなことがあげられあります。
おっぱいを上手に口にくわえられない
母乳を吸うためには、おっぱいを口の奥までくわえなければなりません。でも、まだおっぱいに慣れていない赤ちゃんは、上手に乳首をくわえられずに泣いてしまうことがあります。乳首の先だけでなく、乳輪部が隠れるくらいまで大きくくわえられるようにしてあげましょう。
眠い
授乳しようとすると泣き出すのなら、赤ちゃんが眠いことも考えられます。授乳の時間だからと赤ちゃんを起こすと赤ちゃんの機嫌が優れず、ぐずる原因になりかねません。眠くて仕方ないとおっぱいもうまく飲めない…というストレスを赤ちゃんが感じているかもしれません。
集中できない
自宅ではなく、外出先など普段とは環境の異なる場所で授乳しようとすると、周囲の様子が気になって赤ちゃんが授乳に集中できないこともあります。赤ちゃんが安心しておっぱいに集中できる環境でないと、授乳を嫌がることもあります。
授乳中に赤ちゃんが泣く・口を離す・うなる原因
授乳の前ではなく、授乳を始めたのにその最中で赤ちゃんが泣きだす場合はどうでしょう? 急にギャン泣きし出したり、おっぱいから口を離したり、うなったり……。ママにとっては心配になるかもしれませんが、そんなときは次のような原因が考えられます。
お腹が空いていない
毎日決まった時間に授乳しようと思っても、赤ちゃんのお腹が空いていないときだってあるかもしれません。空腹ではないのにおっぱいを飲ませようとしたら、赤ちゃんは嫌がって泣き出すこともあります。生後4か月頃になれば、授乳のタイミングが自然と定まってくるようになるので、赤ちゃんも生活の中でおっぱいを飲む時間のリズムができるようになります。
離乳食の影響
生後5~6か月頃になると離乳食をスタートしますが、離乳食でお腹がいっぱいになっていると、おっぱいを拒否して泣き出すこともあるでしょう。離乳食をしっかり食べて満足しているのなら、おっぱいを無理に飲ませる必要はありません。
母乳が足りない
お腹が空いてたくさんおっぱいを飲みたいのに、それに見合った量を飲めないと、赤ちゃんが泣き出す原因になります。母乳の出があまりよくない場合、赤ちゃんが欲求不満を感じることもあるかもしれません。
授乳後に新生児が泣く・暴れる原因
「おっぱいを十分飲んだかな」と思ったのに、授乳した後に赤ちゃんが泣いたり暴れたりすることがあります。そんなときは、以下のようなことが理由かもしれません。
おっぱいが足りない
ママからすればもう十分飲んだと思っても、赤ちゃん「まだ飲みたい」という気持ちがあるなら、泣いてその不満を伝えます。特に生後2ヶ月くらいまでは、赤ちゃんはおっぱいを上手に口にくわえたり吸ったりすることができないため、十分な量を飲めるまで時間がかかることもあります。
お腹がいっぱい
授乳後に泣き出すのなら、おっぱいをたくさん飲んでお腹がいっぱいになっている可能性もあります。赤ちゃんはおっぱいを飲むときに空気も一緒に飲み込んでしまい、お腹がいっぱいになります。そのままだと赤ちゃんは不快な状態が続くので、げっぷを出してあげましょう。
おむつなど別に不快なことがある
このほか、おむつの汚れや、暑い・寒い、周囲の音がうるさい…といった、赤ちゃんに不快をもたらすことが原因となっている可能性もあります。赤ちゃんが泣き出してしまったら、赤ちゃんにとって嫌がることが起きていないかチェックしてみましょう。
正しい授乳の姿勢をチェック
赤ちゃんにとっておっぱいを飲みやすい体勢になっていないと、授乳中やその前後に赤ちゃんが泣き出すことにもつながりかねません。ママはぜひ正しい授乳の姿勢ができているか確認してみましょう。
正しい授乳姿勢は、赤ちゃんの頭と首、背骨を一直線上にして、ママの乳首が赤ちゃんの鼻と同じくらいの位置にくるようにしてあげましょう。乳首を赤ちゃんの唇にあてて、赤ちゃんが口を開けたら乳輪まで大きく口に含めるようにします。さらに、授乳中は赤ちゃんのあごをおっぱいに密着させて、赤ちゃんが鼻呼吸しながらおっぱを吸えるように確認しましょう。
授乳中や授乳前後に泣く赤ちゃんの対処法
もし、授乳中や授乳の前後に赤ちゃんが泣きだしてしまったときは、次のような対処法を行ってみましょう。
母乳をさらにあげる
おっぱいをまだたくさん飲みたいのに十分飲めていない場合、赤ちゃんにもう少しおっぱいをあげてみましょう。お腹が空いていることに対して赤ちゃんがもがいたり、泣き出したりしているなら、おっぱいを飲んで安心できるかもしれません、
寝かせる
赤ちゃんが授乳の前後などに泣き出したときは、眠くて寝たい気持ちがあるかもしれません。そんなときは授乳サイクルにこだわらず、赤ちゃんを寝かせてあげると泣き止むかもしれません。
げっぷさせる
母乳をたくさん飲んでお腹がいっぱいなら、げっぷを出してあげることも大切。お腹がいっぱいで苦しいときは、赤ちゃんはそれを泣いて訴えます。上手にげっぷを出して、楽にさせてあげましょう。
抱っこで安心させる
赤ちゃんが泣いたり暴れだしたりしたら、授乳は中断してママがやさしく抱っこしてあげてもいいでしょう。ママの胸の中で少しずつ安心できたら、赤ちゃんも落ち着いてくるかもしれません。
おむつなどのチェック
おっぱい以外のことが原因で赤ちゃんが泣いていることも考えられるため、おむつが汚れていないか、室内が快適な気温か、テレビなどの音がうるさくないか、などチェックしてみましょう。
授乳中に赤ちゃんが泣いたらよく観察してみて
まだ言葉を話せない赤ちゃんにとって、泣くという行為は不快なことを周囲に伝える方法です。授乳中やその前後に赤ちゃんが泣きだしてしまったら、ママは自分のおっぱいに原因があるのではないかと心配になるかもしれませんが、その原因が何なのか、まずは赤ちゃんをよく観察してみましょう。
また、ママ自身もイライラしたりストレスを感じていたりすると、そのイライラが赤ちゃんに伝わって緊張してしまうものです。泣くことは赤ちゃんの表現方法ですから、何に不満を感じているのか探って、上手に母子のコミュニケーションをとってみましょう。
記事監修
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。
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文・構成/HugKum編集部