免許更新に子連れで行く場合は、トラブルを回避するためにも事前に対策をとっておくことが大切です。手続きの内容や所要時間を把握し、講習中に子どもがぐずらないような工夫をしておくと、当日の免許更新がスムーズです。具体的な対策をいくつか解説します。
子連れでも免許更新はできる?
子どもが小さくてまだ1人で留守番ができないうちは、どこに行くにも親が連れていくことになります。免許の更新時期が近づいてきて、誰かに預けられるあてもなく、悩んでいるという人もいるのではないでしょうか。
子連れで免許更新ができるのかどうか、ここで確認しておきましょう。
子連れOKの会場は多い
免許の更新ができる「警察署」や「運転免許センター」では、免許更新の講習に子どもを連れていけるところが多くあります。
講習用ビデオを視聴するだけであれば、他の受講者と同じように参加できたり、場合によっては別部屋で個別に受講できたりというケースもあります。
ただし、子どもが騒いでしまうと他の受講生の妨げになるため、退出を促されることもあります。さらに、講習の内容によっては子連れが不可な場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
授乳室やキッズスペースの確認をしておこう
運転免許センターの中には、「授乳室」や「キッズスペース」を用意しているところもあります。事前に有無を確認しておけば、当日に慌てる心配もありません。自分の子どもの年齢に合わせて、必要な設備があるかどうかを確認しておきましょう。
設備についてはHPで確認できるものも多くありますが、より詳しく確実な情報が知りたいのであれば、電話での問い合わせがおすすめです。
「設備はいつでも使えるか」どうか「使用に際して条件はないか」といったことも確認しておくとよいでしょう。
免許更新の手続き方法
免許更新にはさまざまな手続きがあります。当日に会場で案内を受けられるものの、子連れならスムーズに手続きを終わらせるために、あらかじめ詳細を知っておきたいと思う人もいることでしょう。
更新方法や期間、持参するものはもちろんのこと、当日の流れと所要時間も確認しておくと安心です。
免許更新は待ち時間が長く、子どもにとっては退屈なものです。事前に手続きの内容を把握しておくことで、対策がとりやすくなるでしょう。
更新期間
まず注意しておきたい点は、免許の更新期間です。更新手続きが行えるのは「誕生日の前後1カ月」です。期限が切れてしまわないように注意しましょう。
免許証を初めて取得したときは、更新日から3年間、2回目以降は無事故無違反で5年間が有効期間となります。違反をした場合は、有効期間が3年となるため注意しましょう。
万が一、更新期間を過ぎてしまった場合や、期間中にやむを得ない理由で更新手続きが行えないという場合は、決められた手続きを行うことで更新ができます。
ただし、場合によっては免許を一から取得しなければならなくなるケースもあるため注意しましょう。
出典:日本在住で日本の運転免許証をお持ちの方|警察庁Webサイト
必要なもの
免許更新時には、現在所有している「運転免許証」と郵送された「更新はがき」が必要です。眼鏡や補聴器を使用している場合はこれらも忘れないように持参しましょう。
はがきについては、紛失したり引っ越し後で届いていなかったりして、手元にない場合でも更新可能です。引っ越しで住所が変わった人は、新住所が記載された住民票や健康保険証などが必要になります。
また、更新には手数料が必要です。優良ドライバー・一般・初回更新では金額が異なるため、事前にしっかりとチェックしておきましょう。
免許更新にかかる時間
免許更新の所要時間は人によって異なります。講習そのものは、優良ドライバーは約30分、一般は約1時間、初回更新者と違反運転者は約2時間が目安です。
これに加え、更新に必要な各手続きにも時間がかかります。受付を行ってからは「視力検査」や「写真撮影」を行い、受講番号順に新しい免許の発行を待たなければなりません。講習を除いた手続きで約1時間は必要です。
総合すると1時間半~3時間は見積もっておいた方が無難でしょう。時間には十分な余裕を持っておくことをおすすめします。
手続き当日の流れ
運転免許センターでも警察署でも、免許更新手続きはほぼ同じ流れです。まずは運転免許証とはがきを持って受付に向かい、渡される申請書に必要事項を記入します。
その後、自分のドライバー区分に応じた収入印紙を購入し、申請書に貼り付け、検査場に向かう流れです。
視力検査をはじめとする更新審査を行ったのち、写真撮影を行い、さらに免許証のICチップ用暗証番号を登録します。その後、講習を受けたら新しい免許証の受取をして完了です。
手続きする場所は?
免許を取ってから初めて手続きをする人の中には、どこで免許更新手続きをすればよいのか分からない人もいるのではないでしょうか?
運転免許の更新が可能な施設は1種類だけではありません。場所によっては混雑の度合いも所要時間も、施設の雰囲気も大きく異なります。小さな子どもを連れていく場合はなおさら事前に場所の確認をしておきましょう。
「運転免許試験場」か「運転免許センター」
運転免許更新手続きは、「運転免許試験場」か「運転免許センター」で行います。自分の住んでいる都道府県内にある試験場や免許センターなど、どこに行けばよいのかを事前に確認しておきましょう。
免許更新をはがきで案内されている場合には、試験場や免許センターの場所の記載があることがほとんどです。免許を更新する多くの人が利用する場所なので、日時によっては非常に混雑しているため注意しましょう。
出典:神奈川県警察/運転免許証の更新手続について(運転免許センターで更新する場合)
「警察署」でも手続きが可能
免許の更新は条件付きで「警察署」でも行えます。警察署で更新可能な人の条件は都道府県によって異なり、優良運転者のみとしているところもあれば、誰でも受入れ可能としているところもあるため、事前に確認した方が無難でしょう。
運転免許試験場や運転免許センターに比べて空いていることが多く、手続きが短時間で終わることが多い点がメリットです。ただし、平日のみの受付となっているほか、免許証は後日交付となることに注意しましょう。
出典:神奈川県警察/運転免許証の更新手続について(警察署で更新する場合)
講習中のぐずり対策4選
運転免許の講習は、子どもにとって退屈な時間です。講習を受けている間は親が積極的にかまってあげることもできないため、子どもの年齢や性格によってはぐずりだしてしまう可能性もあります。
周りに迷惑をかけることになれば、その日に講習を受けられなくなる、ということにもなりかねません。子どもが1人でも楽しく時間を過ごせるようなアイデアを知り、対策をしておきましょう。
ぬりえやパズルなどのおもちゃで遊ばせておく
講習中は、子どもが「自分1人で遊びに没頭できるようなおもちゃ」を持たせておきましょう。
ぬりえやパズルなどは子どもが集中して遊べる上、音が出ないため周りの受講者の邪魔になりにくいでしょう。万が一、子どもがおもちゃを落としても、大きな音を立てないように紐で吊るせるようにするなど、さらなる工夫を加えている人もいます。
スマホやタブレットで動画を見せておく
スマホやタブレットは、使い方によっては子守りの強力な味方です。スマホやタブレットに子どもが好きな動画をあらかじめダウンロードしておき、講習中に子どもに視聴させて暇つぶしをさせる方法もあります。
講習中は音声を出すわけにはいかないため、子ども用のイヤホンも持参しましょう。子どもが興奮して声をあげないように注意を促すことも大切です。
念のため機内モードに設定し、急に着信音が鳴らないように気を付けておきましょう。
昼寝の時間に合わせて受講する
子どもが昼寝をする時間に合わせて講習を受ける方法も有効です。子どもが寝ている間であれば、スムーズに講習を終えられるでしょう。
普段あまり昼寝をしない子どもや、講習途中で目を覚ましてぐずり始める心配がある子どもに対しては、講習時間の前に体を思いきり動かして遊ばせ、体力を使わせておきましょう。講習が始まるころにはぐっすりと眠ってくれるはずです。
お菓子をあげる
講習中に食べさせる用のおやつをいくつか準備しておくのも一つの方法です。
受講中は静かにする必要があるため、笛ラムネやバリバリと音の鳴るおせんべいなどは避けましょう。また、手がベタついたり、食べかすが床に落ちたりするお菓子は施設の迷惑になることもあるので避けた方が無難です。
一口サイズのボーロや、一度口にいれれば長く楽しめるアメなどが適しています。
どうしても子連れで行くのが不安なら
いろいろと対策を考えてみても、どうしても子連れで免許更新に行くことに不安を感じる場合は、子どもを預けてから免許更新に行くことも考えてみましょう。
免許更新の際に頼りたい預け先を紹介します。自分1人で悩まず、周りに相談することも大切です。
夫や両親に預ける
まずは一番身近な存在である家族に預けられないかを考えましょう。夫の仕事が休みの日を事前に確認しておき、免許更新の日時を決めるとスムーズです。
両親に預ける場合、自分の実母・実父であれば頼みやすいものですが、離れた場所に住んでいる場合にはなかなか難しいものです。義両親が近くにいる場合は、お願いして預かってもらうこともよいでしょう。
子どもを預ける場合は、たとえ家族であってもきちんと気遣い、感謝の気持ちを伝えることが大切です。
一時保育なども活用する
身近に子どもを預けられる人がいない場合、一時保育などの預かりサービスを利用することも検討してはいかがでしょうか。
育児のプロに任せられるという安心感はもちろんのこと、サービスに対して料金という形できちんと対価を支払うため、気兼ねなく子どもを預かってもらえるという点もメリットといえます。
しっかり準備してから出掛けよう
子どもにとっては、親の免許更新の時間は退屈で仕方がないものです。子どもがぐずってしまわないように、事前に対策をとっておくことが大切です。
免許更新の全体的な流れを把握しておけば、手続きをスムーズに終えられます。下調べと準備をしっかりと行い、安心して更新手続きができるように整えましょう。
文・構成/HugKum編集部