2023年の「体育の日」はいつ?「スポーツの日」に変わったのはなぜ?祝日の由来や変更後の日付をチェック

「体育の日」として親しまれていた祝日が、2020年から「スポーツの日」に変わりました。そこで当記事では、「体育の日」と「スポーツの日」とはどんな日なのか、また、それぞれの違いや祝日の由来、なぜ名称が変更になったのかをご紹介します。

2023年の「体育の日」はいつ?なくなった?

2023年10月9日(月)は、「体育の日」改め「スポーツの日」です。「体育の日」はなくなってしまったのでしょうか? これから説明していきましょう。

2020年から「体育の日」が「スポーツの日」に

毎年秋にあった「体育の日」は、小学校で運動会が開かれたり、地域のスポーツイベントが開催されるなど、長く人々に愛されてきた祝日です。そんな体育の日が、2020年より「スポーツの日」という新しい名前に変更となりました。なぜ体育の日が2020年からスポーツの日に変更されたのか、そもそも体育の日やスポーツの日とはどんな祝日なのか、順に詳しく解説していきます。

「体育の日」とは、日本の祝日のひとつ

体育の日は、50年以上続いている日本の祝日のひとつ。運動会や体育祭などのイベントや、学校や地域の行事が開催されることも多く、幼い頃から親しんでいた祝日のひとつではないでしょうか。そんな体育の日とは、そもそもどんな日なのかを解説します。

体育の日はいつ?

体育の日は、1966年に国民の祝日に制定され、毎年10月10日と決められていました。その後、週末とあわせて3連休にするため、一部の祝日を月曜日に移動させる改正祝日法が成立します。これが、いわゆる「ハッピーマンデー法」と呼ばれる制度です。そして、このハッピーマンデー制度が導入されたことで、2000年から体育の日は毎年「10月の第2月曜日」と決められたのです。

体育の日の由来

体育の日が制定された理由を紐解いてみると、1964年の東京オリンピックまで歴史をさかのぼることになります。この東京オリンピックは、日本で開催された初めての大会。日本は戦後の経済発展の最中にあり、この東京オリンピック開催に向けて、新幹線や高速道路の建設、ホテルや競技場の建設などが進みました。「オリンピック景気」と呼ばれる好景気に恵まれたことで、日本の経済発展は大きく後押しされたのです。

そして、当時の東京オリンピックの開会式が行われたのが、1964年10月10日。そこで、スポーツに親しみ、健康的な心身を培うことを目的に、東京オリンピック開会式の日付にちなんで体育の日が制定されることになったのです。

体育の日は「晴れる・晴れやすい」と思われていたのはなぜ?

ところで、体育の日は「晴れる日が多い」とか「晴れやすい」と耳にしたことはありませんか? これは、人々の経験にもとづいて言われているのかもしれませんし、体育の日のはつらつとしたイメージから「青空が似合う」と思われている場合もあるでしょうが、実際に10月10日は晴れになる日が多いのだとか。

雨が降りやすい・晴れやすいといった、特定の気候になる確率が高い日があり、それを「特異日」と呼びます。10月上旬頃までは梅雨前線が停滞し雨になりやすいのですが、10月10日頃になると晴れになりやすいのだそう。

ちなみに、1964年の東京オリンピックの開会式でも、前日までは雨だったのが当日になると青空が広がったそうです。そのようなことから、10月10日は「特異日」として伝わっているようです。しかし、実際に過去のデータを見た場合、「体育の日は晴れやすい」という根拠はないとされています。

スポーツの日とは?

2020年から新しく生まれた祝日がスポーツの日です。これは、まったく新しい祝日ができたのではなく、もともとあった体育の日の名称を変えたもの。「国民の祝日に関する法律」では、スポーツの日の意義について「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」と定められています。

では、なぜスポーツの日という新しい名前になったのでしょうか?

「体育の日」と「スポーツの日」の違い

古くからある体育の日をスポーツの日と改めたきっかけは、2020年に開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックです。「体育」というと学校の授業のイメージを持つ場合もあるかもしれません。そのため、東京オリンピックの開催を機に、体育の代わりに世界的に広く使われている「スポーツ」という言葉を使い、スポーツの価値や有効性を見直し、スポーツの素晴らしさを各国の人々と共有するために、体育の日はスポーツの日という名前に変わったといわれています。

「体育の日のままでいいやん」という歌まである

体育の日は、日本人にとってなじみのある祝日だったせいか、体育の日がスポーツの日に変わることがニュースになると、体育の日がなくなることを残念に思う人々も出てきたようです。「岡崎体育」の名前で活動するシンガーソングライターは、「体育の日のままでいいやん」という歌をツイッターに投稿。国が決めたことだから、どうしようもないし……と言いつつ、体育の日がなくなる悲しみをメロディに乗せて、話題となりました。

2023年「スポーツの日」に開催される都内のイベント

2022年「スポーツの日」に開催される都内のイベント
2023年「スポーツの日」に開催される都内のイベント

東京都内では、2023年10月9日(月祝)のスポーツの日に、さまざまなイベントが開催されます。

むさプラスポーツパーク

子どもから大人まで楽しめるスポーツの体験教室や走り方教室、施設の裏側を見られるアリーナツアーなどが開催されます。

開催場所

武蔵野の森総合スポーツプラザ

開催日時

10月9日(月)10時~15時半

URL

https://www.musamori-plaza.com/schedule/2022/1002_6183.php

スポーツフェスタ2023 in 東京体育館

子供から大人、障害者まで気軽に楽しめるスポーツ体験はもちろん、地元団体や商店街と協力する地域連携プログラムなども実施されます。

開催場所

東京体育館

開催日時

10月9日(月・祝)10時 ~17時

URL

https://www.musamori-plaza.com/schedule/2022/1002_6183.php

武道・スポーツフェスティバル2023

はじめての武道体験・柔道特別稽古のほか、デジタルチャンバラやブラインドラグビーなどのスポーツを体験できます。また、著名アスリートなどによるトークショーも開催。加えて、トレーニングルームは無料開放を行っています。

開催場所

東京武道館

開催日時

10月9日(月)9時から

URL

https://www.musamori-plaza.com/schedule/2022/1002_6183.ph

「スポーツの日」になっても運動を親しむ日

体育の日がスポーツの日になると、最初は呼び方に違和感を覚えるかもしれませんね。しかし、名前は変わっても、スポーツの日は、体を動かしたりスポーツを楽しんだりする日であることに変わりはないでしょう。スポーツの日は、家族と一緒に運動を楽しんではいかがでしょうか。

 

文・構成/HugKum編集部

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