【医師監修】新生児のしゃっくり、放置しても大丈夫?頻繁に出る原因や対処法、止め方の注意点を解説

初めての赤ちゃんのお世話でしゃっくりが出るとびっくりする人も多いですよね。そもそもしゃっくりとは、横隔膜(胸とおなかを分けている膜)が何らかの刺激を受けてけいれんし、それによって声帯が収縮することでしゃっくり特有の音が出ます。新生児のしゃっくりはよくあることなのか、対処法について、ママ・パパの体験談と合わせてご紹介します。

新生児のしゃっくりは多いもの?

新生児のしゃっくりはかなり多いようで、心配する人も多いよう。実際にしゃっくりが出たというママ・パパの体験談を聞いてみました。

新生児のしゃっくり【ママパパの体験談】

大人のしゃっくりは長く続くと苦しくなってくるけど、赤ちゃんは実はそうでもないよう。でも、なかなか止まらないので心配になったという人が多いですね。また、妊娠中にお腹の中でしゃっくりすることもあって、ママはびっくりしますよね。

「1度しゃっくりすると長い間止まらないので心配だった」(30代・新潟県・子ども2人)
「妊娠中からよくしゃっくりする子だったので生まれてからもよくしゃっくりしていた」(30代・岡山県・子ども1人)
「赤ちゃんのしゃっくりは大人が感じるようなしんどさはないと聞いたが、頻度が多く、本当にしんどくないのかと不安に思っていた」(30代・岡山県・子ども1人)
「中々止まらないので焦って助産師さんに相談しましたが、特に気にしなくて良いと言われた」(30代・福島県・子ども1人)

新生児のしゃっくりの原因

しゃっくりはもともと、横隔膜のけいれんが元に無意識的に起こるもの。せきやくしゃみと同様に、呼吸器系で起こる反射運動です。妊娠中に、羊水の中で「ヒクッ、ヒクッ」という音を感じたママもいらっしゃることでしょう。羊水の中でも、横隔膜のけいれんが起こり、しゃっくりの反射運動により、老廃物や異物が赤ちゃんの鼻や口に詰まらないようにしています。ではなぜ新生児のしゃっくりは横隔膜への刺激が多いのか、よく出るのか、原因をまとめてみました。

新生児のしゃっくりが多い理由

しゃっくりはもともと横隔膜のけいれんからくるものですが、赤ちゃんが母乳やミルクを飲むとき、消化を促すために胃や食道が活発に動き始めます。そしておなかがいっぱいになると、ミルクと同時に空気を飲み込んで、膨らんだ胃が横隔膜を圧迫して、しゃっくりが出ます。まだ脳や神経、内臓の作りが未熟だからこそ、横隔膜が刺激されるとすぐにしゃっくりが出やすいんですね。

母乳やミルクと空気を飲み込んでいる

実は母乳やミルクと一緒に空気も飲み込んでしまいます。飲み込んだ空気が横隔膜を圧迫して、しゃっくりが出ることもあります。哺乳瓶でミルクをあげるときには、哺乳瓶の角度を45度に傾けて、常に哺乳瓶の乳首がミルクで満たされている状態にすると、余分な空気を吸い込みにくくなります。また直母の場合は、口蓋という歯の内側の上壁に、赤ちゃんの舌が届く様な頭の角度を保ってあげると、空気の飲み込みが少なくなります。

身体が冷えている

生まれたばかりの赤ちゃんは体温調節がまだ未熟です。温度差のある屋外へ出た時や、汗などで肌着が濡れてしまったときに、身体が冷えることで横隔膜が収縮し、しゃっくりが出ることがあります。また、赤ちゃんがたっぷりおしっこをした後は、濡れたおむつがお尻から徐々に赤ちゃんの身体を冷やし、体温が奪われることでしゃっくりが始まります。最近の紙おむつは多少おしっこで濡れてもさらっとした感触のため、赤ちゃんは多量のおしっこをしてしっかり紙おむつが濡れないと、泣かない傾向があります。ですが紙おむつに使われているポリマーは濡れると実は冷えるので、気がついたときに早めにおむつ替えをしてあげましょう。

また自律神経の発達が未熟なあかちゃんは、大人に比べ外的環境温度に影響を受けやすいので、こまめに衣類による温度調節(特にお尻や、ふくらはぎ)をしてあげる必要があります。室内外や日内変動による気温差により、体が冷えたり、発汗あとに体温が奪われたりすることでしゃっくりが反射的にでることがあります。

しゃっくりがでた際は、あかちゃんの体に直接ふれて冷えていないかの確認をしてあげたり、衣類やおむつの温度調節が適切か、確認してあげましょう。

新生児のしゃっくりの対処法

しゃっくりが続くと心配になりますよね。どんな対処ができるのか、止める方法があるのかまとめてみました。

新生児のしゃっくりは基本的には放置してOK

赤ちゃんのしゃっくりはほとんどの場合、大人と同様に時間の経過とともに自然におさまります。また、よくしゃっくりをするからと、基本的には過度に心配する必要はありません。

ゲップをさせる

授乳の後に赤ちゃんがしゃっくりを始めたら、胃に空気がたまってしまったのかもしれません。そんなときは赤ちゃんを優しく縦抱きにして、背中をトントンしながらゲップをさせてみましょう。おなかに溜まった空気が抜ければ、自然にしゃっくりもおさまるはずです。

身体を温める

赤ちゃんは寒さで身体が縮こまった時にしゃっくりが出ることが多いので、母乳や温かいミルク、湯冷ましなどを与えて体温を上げてあげるとしゃっくりがおさまることもあります。飲ませ過ぎると逆効果にもなるので2、3口で十分です。また、お風呂に入れたり、お湯で硬く絞ったタオルなどでみぞおち周辺を温めるのも手です。赤ちゃんの背中や手足をそっとさすってあげるのも効果的です。おむつ替えの際に、お湯で温めたウエットティッシュやガーゼでお尻を拭いてから取り替えるのもひとつの方法です。

しゃっくりで寝ないときは授乳して

しゃっくりがヒクヒク止まらないと、それが刺激になって赤ちゃんが眠れないなんていうことも。そんな時にも体を温めるために授乳やおむつ換えが効果的なこともあります。

しゃっくりの止め方でしてはいけないこと

しゃっくりが止まらないと、あの手この手で止めてあげたくなってしまうもの。でも、気をつけなければいけないこと、やってはいけないこともあります。

うつぶせにする

うつぶせ寝は、赤ちゃんの突然死につながることはよく知られていますよね。仰向けでは苦しいのではと思ってしまうかもしれませんが、うつ伏せにするのは避けましょう。

驚かす

大人でよくやる方法が驚かすこと。でもこれは赤ちゃんにとってははNG。呼吸を一時的に止めてしまい、顔色が悪くなる、などの変化がみられる場合があります。命に関わるのでことなのでしてはいけません。

新生児のしゃっくりで受診した方がいいケース

新生児のしゃっくりはある程度時間が経てば収まりますが、気になる場合には受診をした方がいい場合もあります。

特にママが特定の食品を食べて、母乳(食べたものが流れる血液から赤い赤血球が除去されたもの)の後にしゃっくりが出る場合は、赤ちゃんの食品アレルギー反応かもしれないため、その場合はママが特定の食品を摂らないようにするか、ミルクに切り替えるなどの対応が必要となります。

同じように、薬を飲ませた後にだけ、しゃっくりがでる場合も、薬品アレルギーの可能性があるため、赤ちゃんがその後にぐったりしていたり、食欲がない場合は、医師の診察を受ける様にしましょう。その他に

・飲食、睡眠に支障がある
・発熱、お腹が張っているなどの症状がある
・1日以上続いている

こんな症状が出ている場合や、赤ちゃんが苦しそうな場合には、病院を受診するようにしましょう。

赤ちゃんのしゃっくりは対処可能なことがほとんど

赤ちゃんのしゃっくりは結構多いことや、対処できることがたくさんあることも分かりましたよね。新生児期の授乳回数は多く、ママもゆっくり休む時間がない時期です。しゃっくりが止まらないと心配になりますが、家事や育児の分担をしつつ、あまり頑張りすぎないようにして、できることをしてみた上で、様子を見てあげましょう。

記事監修

AYAウィメンズクリニック(https://aya-womens-clinic.com
産婦人科専門医 日本産婦人科学会所属
著書:愛と生命力を育む「さずかり体操」
佐々木 綾 院長
京都・大阪の市中病院にて、分娩・手術、救急治療を多数経験。一児の母。
2016年にAYAウィメンズクリニックを開院。
妊娠中・出産前後、手術前後の東洋医学的心身のケアや波動療法を西洋医学の診療にとり入れ始める。
早期からオンライン診療を取り入れ、隣接する歯科医院と連携し、全身トータルケアを提供している。
1人1人心身の調和のとれたハッピーバランスをモットーに、日頃頑張りすぎている女性達の駆け込み寺の様なクリニックとして、全国だけでなく、海外からの受診も継続的に増えている。

 

 

文・構成/HugKum編集部

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