新生児のミルクの量はどれくらい?1日のトータル量や体重別の目安を解説【助産師監修】

母乳やミルクは新生児にとって大切な栄養源です。しかし、どのくらい与えればいいのかわからないというママも多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、新生児の母乳やミルクの量の目安や、体重による授乳量の目安の求め方について解説します。また、新生児にミルクを飲ませて困ったときの対処法や、生後3ヶ月・5ヶ月・7ヶ月の赤ちゃんのミルクのトータル量をご紹介していきます。

新生児の母乳・ミルクの量はどのくらい?

新生児のミルクの量、どれくらいあげればいいの?

赤ちゃんが生まれたらミルクを飲ませますが、意外と悩みどころなのがその量ではないでしょうか。そこで、新生児の母乳、ミルクの量の目安などをこれから解説していきます。

新生児の母乳の量の目安

新生児に与える母乳の量はどれくらいが目安なのでしょうか。

新生児の定義

そもそも「新生児」とは生後何日目までの赤ちゃんのことなのか、説明しておきましょう。WHO(世界保健機関)や母子保健法によると、生後28日未満の子どものことが「新生児」と定義されています。ちなみに、乳児は、それ以降1歳までのことを指します。

平均的な授乳量の目安

新生児期は、約3時間おきに授乳するのが基本です。ですが、母乳の場合は赤ちゃんが欲しがるようなら、欲しがるだけあげても問題ありません。

生後1日目から7日目の1回の授乳の量は、

生後日数×10ml(+10ml)

を目安にしてください。たとえば、1日目なら、「1(生後日数)×10ml(+10ml)=10(〜20ml」となります。

生後2~3週間目からの1回の授乳の量は、

赤ちゃんの体重1kgあたり20ml

を目安とします。たとえば体重が3kgならば、「3(赤ちゃんの体重・kg)×20ml=60ml」となります。

体重による授乳量の目安

体重による量の目安はどのくらいなのか、計算法とともに解説していきましょう。

体重から導く赤ちゃんの哺乳量の計算法

赤ちゃんの体重から哺乳量の目安を導き出すことができます。哺乳量は体格によっても異なりますが、だいたい体重1kgあたり平均150ml程度で計算します。
しかし、この計算式は赤ちゃんの個性や健康状態を加味していない単純な方法ですので、目安として考えてくださいね。

計算式は、
赤ちゃんの体重(kg)×150ml=1日の平均的な授乳量(ml)
となります。

平均的な授乳量の目安

上記計算法で授乳量の量の目安を算出してみましょう。

赤ちゃんの体重が2.7kgなら「2.7(kg)×150=405ml」です。
赤ちゃんの体重が3kgなら「3(kg)×150=450ml」です。
赤ちゃんの体重が4.3kgなら「4.3(kg)×150=645ml」となります。

母乳とミルク混合の場合の目安

母乳とミルクの混合とするケースもあることでしょう。その場合は、赤ちゃんの生後日数や体重など、様子を見ながら量を調整していきましょう。順調に赤ちゃんの体重が増えていれば問題ありません。それでも不安という場合には、かかりつけの医師や助産師さんに相談し、与える量を教えてもらうとよいでしょう。

赤ちゃんのミルクのトータル量は?

生後3ヶ月、5ヶ月、7ヶ月の赤ちゃんのミルクのトータル量をご紹介します。掲載するトータル量はあくまでも目安として考えてくださいね。

生後3ヶ月

生後3ヶ月の赤ちゃんの1回の母乳やミルクの量は、160~200ml程度です。ミルクは1日に5~6回与えるので、1日のトータル量を計算すると、800~1200mlほどになります。

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生後5ヶ月

生後5ヶ月になると、離乳食がスタートします。それに伴い、授乳回数は1日に5〜6回程度に。母乳やミルクの1回の量は200〜220ml程度ですから、1日のトータル量は1000〜1320mlくらいになります。

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生後7ヶ月

生後7ヶ月になると、母乳やミルクに加え、1日2回の離乳食も食べるようになっている時期です。この頃の赤ちゃんは、栄養を母乳やミルクから約60パーセント、離乳食から約40パーセントとっているといわれています。

離乳食を1日2回食べると想定した場合の生後7ヶ月の母乳やミルクの1回の量は200ml程度です。これを1日4〜5回あげるので、1日のトータル量は800〜1000mlくらいになります。

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新生児のミルク、困ったときの対処法

ミルクを赤ちゃんに与えるときには、飲みすぎたり、飲まなかったり、すぐに欲しがったりなど、困ったことが起こることもあります。その対処法をお教えします。

飲みすぎたり、飲まなかったり…新生児のミルクの困ったときの対処法を教えます!

すぐ欲しがる

赤ちゃんが授乳後すぐにミルクを欲しがる場合は、哺乳量が足りていない可能性があります。授乳のたびに十分な量を与えるようにしましょう。

また、欲しがるのに飲まないこともあります。それは、赤ちゃんが母乳やミルクをうまく飲めないことが原因かもしれません。母乳の場合は、赤ちゃんが吸いやすいように乳頭マッサージをして乳頭を柔らかくしてみたり、授乳体勢を整えたりしてみましょう。ミルクの場合は、哺乳瓶からミルクが出ているかどうか、乳首の向きが正しいか、違うメーカーのミルクに変えてみるなど、試してみてください。

飲みすぎる、量が多い

授乳後に、泣いたり、しゃっくりをしたり、吐き戻したりする場合は、ミルクや母乳の飲み過ぎの可能性があります。また、赤ちゃんが泣くととりあえずミルクや母乳を与えて、飲ませる回数をおのずと増やしていたり、栄養が足りていないのではと不安になって、母乳やミルクを与えすぎていることも原因かもしれません。

飲みすぎや量が多いのを避けるには、
・「泣いたらおっぱい」をやめ、ほかに泣いている原因がないか(おむつが濡れていないか、部屋の温度が適温かなど)を確認し、不快感を取り除いてあげる
・おしゃぶりを使ったり、抱っこしたりなど、いろいろな方法であやして対処してみましょう。

飲みすぎによって泣いている場合には縦抱きにしたり、態勢を変えてあげるのも良いでしょう。また、それでもぐずついてしまう場合には、他に苦しいところがないか、注意深く赤ちゃんの表情や様子を見てあげてください。

飲まない、量が少ない

赤ちゃんが母乳やミルクを飲む量が目安より少ないと心配になります。しかし、赤ちゃんが飲む母乳やミルクの量には個人差があるので、目安より少ないとしても、体重が順調に増えていて、変わった様子がないようであれば問題ありません。

ただし、鼻づまりや耳の痛みなど体調不良で飲まなかったり、量が少なくなるケースもあります。また、環境の変化によってストレスを受けたりすることでも飲まなくなることもあります。体調不良の場合は、小児科を受診し、原因となる症状を改善するようにしてください。ストレスが要因の場合は、スキンシップをたくさんとって、母子ともにリラックスした状態でミルクを与えてあげましょう。

飲んだり飲まなかったりする

飲んだり、飲まなかったりする原因は、お腹が空いているタイミングではなかったり、お腹がすでにいっぱいだったりすることが考えられます。無理して飲ませる必要はありませんので、少し時間を置いてからミルクや母乳を飲ませるようにしてみてください。

また、母乳の場合、赤ちゃんが一時的に飲まないこともあります。原因は様々ですが、ママのストレスにならないよう、3食をキチンと食べて栄養バランスの整った食生活をするように心がけ、できるだけリラックスした気持ちで過ごせるといいですね。

授乳のときに寝ている、起きない

授乳の時間になったのに、赤ちゃんが寝ていたり、起きなかったりすることもあります。その場合は、赤ちゃんを何度かつついて起こしてみましょう。それでも起きない場合は、無理に起こさなくても問題ありません。授乳間隔が乱れるかもしれませんが、赤ちゃんが起きたときに授乳してください。

ミルクが欲しくても泣かない

赤ちゃんはミルクが欲しいときに泣かないこともあります。泣いてお腹が空いたことを主張する子も入れば、泣かずに違う仕草で主張する子もいるのです。

たとえば、キョロキョロそわそわしていたり、唇をちゅっちゅっとしている仕草が「お腹が空いた」「ミルクが欲しい」という合図になっていることもあります。赤ちゃんの様子を見て、ミルクを与えましょう。

吐き戻す

赤ちゃんは母乳やミルクを飲むときにたくさん空気を飲み込んでいます。そのため、ゲップを出してあげないと、吐き戻してしまうことがあります。吐き戻しを防ぐには、授乳の途中か、授乳後にゲップを出してあげるようにしましょう。また、一気に多くの量を飲ませると吐き戻すこともあるので、授乳量を減らし、授乳回数を増やすなどで量を調整するとよいでしょう。

もし、勢いよく大量に吐き戻すようなことがあれば病気の可能性があるかもしれません。そのような場合は医師に相談してください。

赤ちゃんの様子を見ながら母乳やミルクの量の調整を

母乳やミルクを十分な量を飲ませているかどうか不安になったり、心配になったりすることがあるでしょう。母乳の場合は欲しがったら欲しがる分だけ与え、ミルクの場合は赤ちゃんの体重をベースに、計算して目安を算出しましょう。

ただし、母乳やミルクを飲む量は、赤ちゃんによって個人差があります。赤ちゃんの様子や健康状態、体重が順調に増えているかなどを確認しながら、調整してくださいね。心配な場合は、助産師に相談すると目安を教えてくれると思いますよ。

記事監修

Kawai
助産師・看護師
河井恵美

看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。

エミリオット助産院

文・構成/HugKum編集部

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