年の暮れが近づくと、年末の休みはいつから取れるのか気になり始めるものです。一般的に、年末年始と呼ばれる期間がどのあたりになるのかまとめました。業種による違いについても解説します。年末年始休暇のプランを立てる際に、参考にしてみてください。
年末年始はいつからいつまで？
息が白く色づき始めると、「年末」というワードをあちらこちらで耳にするようになります。ところで、具体的に年末の時期はいつから始まるのでしょうか？ まずは年末年始にあたる期間についておさらいしましょう。
そもそも年末とはいつから？
結論から述べると、年末が始まる時期に決まりはありません。家電量販店や衣料品店などの小売店では、12月早々から年末セールが始まり、年末ジャンボ宝くじは11月下旬あたりから販売が開始されます。
一般家庭では、「12月下旬あたりから」「クリスマスの後から」という人も多いでしょう。つまり、人によって年末だと感じる時期は異なっているのです。
歴史から見ると、「正月事始め」の日である12月13日を年末が始まる日とする考え方があります。江戸時代に江戸城の掃除を行い、年始に向けた準備を始める日として定着したのがルーツです。年末は新年の支度を始める日とされ、「すす払い」や「松迎え」などを行うのがならわしでした。
年始はいつまでを指すの？
年末と同様に、「年始」にも確かな決まりはありません。ただし、一般的な感覚として年始の範囲は年末ほど広くはないといえるでしょう。「三が日」までが年始であるとする人もいれば、「正月行事が終わるまで」と考える人もいるようです。
正月飾りを飾っている期間を「松の内」といい、この間を「大正月」として年始の期間とする考えもあります。なお、松の内は関東では7日、関西では15日と異なるため、地域によって年始の範囲は異なる可能性があるでしょう。
正月の行事は、1月15日の「どんど焼き（左義長）」で締めくくられます。松の内を過ぎて外した正月飾りを焼き、煙とともに年神様を送る行事です。15日は「小正月」と呼ばれ、この日を「正月事じまい」とする風習もあります。
一般的なお休みスケジュール
長期休暇は年に数回しかない貴重なお休みです。年末年始に、どのくらいの休暇が取れるのか解説します。
一般企業はいつからいつがお休み？
一般企業の多くは、12月28日に大掃除をして仕事納めとしています。基本的には「29～1月3日」の6日間を年末年始休暇と定めるケースが主流です。この連休が何日間になるかは、「土日がどこにくるか」によって大きく異なります。
たとえば、12月27日が土曜日であれば、1月4日の日曜日まで休暇が延びますね。並びがよければ、9連休！も取れます。
有給休暇をとって長めに休む人も
前述の9連休とは反対に、曜日の並びが悪いときっちり6日間しか休暇が取れません。その場合は、「有給休暇」を年末年始の休みに組み合わせて休暇を延ばしたり、というようなこともいいかもしれません。
12月28日が月曜日にあたる場合、翌年1月3日は日曜日となるため、きっちり6日間しか休めません。しかし、28日の月曜日を有給休暇とすると、直前の土日を含めて9連休にできるのです。
2019年4月より、働き方改革によって「有給休暇を5日消化すること」が義務化されました。もし、普段あまり有休が取れていないのであれば、年末年始に少し長めの休暇を取ってはいかがでしょうか？
年5日の年次有給休暇の確実な取得-厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署
役所などのお休み
役所など官公庁の休日は、「行政機関の休日に関する法律」に定められています。その法律によると、役所などの休日は次の通りです。
・土曜日と日曜日
・「国民の祝日に関する法律」に定められている休日
・12月29日～1月3日
先に解説した一般企業と同じく、12月28日を仕事納めとして1月3日までの6日間の休暇が保証されています。また、土日が前後に来れば、9連休になる点も変わりません。
気になるあのサービスのお休みは？
年末年始は多くの企業や機関が休暇に入るため、大切な用事は前もって済ませておく必要があります。直前になって焦ることのないよう、サービス別に休暇期間についてチェックしておきましょう。
銀行や郵便局のお休み
銀行の休みは、「銀行法」で定められています。この法律によると、銀行業務が休みとなるのは12月31日～1月3日です。なお、郵便局も同じ日程で貯金業務が休みとなるため注意しましょう。
年末年始休暇には「銀行」や「郵便局」も閉まります。生活費や旅行・帰省の資金はもちろんのこと、子どもと接する人にはお年玉といったイベントもあるため、必要な分はあらかじめ引き落としておく必要があります。年末ギリギリまで営業しているとはいえ、なるべく余裕を持って準備しておきたいところです。
セールを行うデパートのお休み
デパートなどの販売店にとって、年末年始は稼ぎ時でもあります。休みになる店もありますが、大みそかまで営業している店も多く見かけるのではないでしょうか？
年始も、1月2日から初売りする店もあれば、元旦からスタートする店もあります。福袋の販売やセールなども開催され、むしろ普段よりも活気があるといえるでしょう。年末年始の大特価での購入を狙っている品があれば、12月頭頃からチェックしておくのもいいですね！
病院もお休みはある？
国立・公立病院は、「官公庁」が定める年末年始の休日（12月31日～1月3日）に準じます。とはいえ、年末年始だからといってけがしたり病気になったりしないわけではありません。一般外来は「臨時休業」の形になりますが、救急外来は開いています。
私立病院や個人医院の場合は、特に官公庁の取り決めに従う必要はなく、よそと休暇の足並みをそろえる必要はありません。営業しているかどうかは個々のHPで調べるか、前もって問い合わせておくと安心です。
年末年始の救急外来は、お住まいの都道府県、市区町村のHPで確認しておくとよいでしょう。
旅行に行くならチケット予約はお早めに
「年末年始の長期休暇を利用して旅行に行こう」と計画する人も多いでしょう。旅行会社では、長期休暇に向けたプランを続々と売り出しています。割引サービスなども受けられるため、早めの予約がおすすめです。
飛行機なら早割などでお得に
飛行機は出発時間や到着時間によって大きく利用料金が異なります。なるべく安く済ませるために、夜中や早朝の便を選ぶ人も多いのではないでしょうか？
そこでおすすめなのが、数多くの航空会社で行っている「早割サービス」です。割引率は何日前に予約するかで決まります。早ければ早いほどお得に利用できるため、目的地が決まり次第、飛行機を押さえておくとよいでしょう。
新幹線なら早特で
飛行機ほど大きくはありませんが、新幹線も時期によって料金が変わります。閑散期には指定席特急料金が200円安くなり、繁忙期には200円高くなるのです。指定席なのか自由席なのか、パック旅行の商品によっても変わってくるでしょう。
予約が間に合わず満席になれば、列車によっては長時間立ったまま移動しなければなりません。旅先での体力温存のためにも、早めの予約が肝心です。
なお、各方面の新幹線にはそれぞれ「早特」サービスがあり、20～30％ほど代金が割安になるものもあります。利用する際にはチェックしておくとよいでしょう。
年末年始の予定は早めに立てて！
年末年始休暇は12月29日～1月3日の6日間とする職場が多いようです。家でのんびりとした時間を過ごすとしても生活費は必要なため、銀行や郵便局からの出金は早めに済ませておきましょう。
飛行機や新幹線には、早めに予約すると割引を受けられるサービスがありますし、早いうちから予定を立てて、楽しい年末年始が過ごせるといいですね。
文・構成／HugKum編集部