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インフルエンザ予防接種を受ける?受けない?
まずは今年、インフルエンザを受けるか受けないか、ママ・パパに聞きました。
Q あなたは今年、インフルエンザの予防接種を受けたいと思いますか
今年、インフルエンザ予防接種を受けたい人は全体の69.0%(「とても受けたいと思う」39.9%、「受けたいと思う」29.1%の合計)と、約7割の人が接種を希望していることがわかりました。
また昨年受けていなくて、今年は受けたいと回答した人は41.3%と、4割以上の人が昨年より予防接種への意識が強くなっている傾向にあるようです。
インフルエンザの予防接種を受けたい理由は?
昨年より接種したい人が増えているインフルエンザの予防接種。受けたい理由も聞きました。
Q インフルエンザの予防接種を受けたいと思う理由をお答えください
トップ3はこちら!
1位 インフルエンザを発症したくないから(33.3%)
2位 子どもにうつしたくないから」(27.7%)
3位 新型コロナウイルスとの同時流行に備えたいから(13.9%)
また「子どもにうつしたくないから」という回答が、20代〜30代の女性で多い」ことがわかりました。
ママパパがインフルエンザにかかるとここが困る!
実際にママパパがインフルエンザにかかると、どんなことに困るのか、回答結果も見てみましょう。
Q あなたがインフルエンザに感染してしまうことへの不安や、困りごとをお答えください
▼困りごと&不安の回答結果はこちらです。
1位 新型コロナウイルスかインフルエンザかわからない(58.7%)
2位 重症化しないか(48.7%)
3位 家族にうつしてしまわないか(44.2%)
4位 すぐに治療できるのか(32.0%)
5位 病院に行き新型コロナウイルスに感染しないか(30.2%)
6位 新型コロナウイルスとインフルエンザの同時感染をしてしまわないか(29.7%)
7位 仕事を休まなければならない(29.1%)
8位 家事をどうするか(28.3%)
9位 育児をどうするか(27%)
世代別に見ると、20代〜30代女性の間では「育児をどうするか」困ると回答した人がとても多く、自分がインフルエンザにかかることに不安を感じるママが多い結果となりました。
また全体的には、新型コロナウイルスの流行で、インフルエンザの感染への不安も増大していることがわかりました。
年末年始はどう過ごす?
インフルエンザ対策も考慮して、年末年始の過ごし方についても聞きました。
Q あなたは今年の年末年始はどのように過ごしますか
最も多い回答は、「外出は控え、自宅で過ごす」(69.6%)。約7割の人が、自宅で過ごす予定ということでした。次いで「初詣(参拝)に行く」(22.5%)、「帰省する」(18.9%)、「忘年会・新年会へ参加する」(7.8%)という結果です。
先生教えて!子どももインフルエンザ予防接種は受けるべき?
インフルエンザの予防接種について、時田 章史先生(「クリニック ばんびぃに」院長)にお聞きしました。
今年はワクチン接種希望者が増加
当クリニックでも予防接種の予約受付を開始した9月中旬よりかつてないほどの速さで予約が埋まりました。また、昨年受けなかった人でも今年は受けたいという患者さんが多い印象です。
インフルエンザの感染により重症化するリスクが高いのが、小児と高齢者
小児では、インフルエンザによる合併症として脳症や脳炎、あるいは気管支炎から肺炎を発症することがあります。また高齢者においても、ウイルスが気管を損傷して肺炎を発症することがあり、いずれも命に関わる深刻な状態です。
ワクチンを接種する人を一人でも増やしてインフルエンザに対する集団免疫を高めることが大切です。流行の規模を抑えることができれば、インフルエンザの感染に起因する脳症や脳炎、肺炎の発生頻度も抑えることができます。
ワクチン接種の助成制度の利用を
調査では、インフルエンザを受けたくない理由として、実に三人に一人が「費用が高いから」と回答しています。ワクチンの費用は医療機関により異なりますが、小児で3,000~5,000円、大人で1回につき3,000~4,000円程度。毎年接種する必要があることを考えると、費用がネックになる方が多いのは当然です。
現在、自治体によってはワクチン接種に対する助成制度を設けているところもあるので、利用しない手はありません。ぜひ、家族みなさんの接種を検討していただきたいと願っています。
もし熱が出たら…
これからの時期、もし熱が出たら、かかりつけ医にまずお電話でご相談ください。かかりつけのない方は都道府県設置の相談センターにお電話していただくと、近隣で対応していただける医療機関をご紹介いただけます。また新型コロナに関しては引き続き保健所が相談に乗っていただけます。
今年は新型コロナウイルス感染のリスクを考慮し、医療機関においては慎重な対応が求められています。まずお電話で相談し、容態に大きな変化がなければ発熱から約24時間は自宅で様子を見てから受診されることをおすすめします。
教えてくれた先生
クリニック ばんびぃに院長
時田 章史先生
1984年順天堂大学医学部卒業後、同大学院に進学し研究に携わる。豪州ガーバン医学研究所留学を経て、順天堂大学医学部小児科講師(現非常勤)、2015年より港区白金台に「クリニックばんびいに」を開設、“プレイスタイル乳児健診”を展開中。日本小児科医会公衆衛生委員会委員、東京小児科医会理事、港区医師会理事、2017年より“VPDを知って、子どもを守ろうの会”の理事を務める。
調査データ協力/株式会社 明治「パパとママのインフルエンザ予防接種実施意向」に関する調査 (調査対象者は日本全国の18歳以下の子供を持ち、同居する20歳以上の男女1000人、性別、年代別による均等割付、調査時期は2020年9月10日(木)~2020年9月14日(月))
文・構成/HugKum編集部