こんにちは!離乳食インストラクターの中田馨です。今日の食材は「鶏ひき肉」。ひき肉は肉の中でも料理に取り入れやすく大人の料理にも重宝します。鶏ひき肉を離乳食に使う時のコツや注意点、離乳食レシピを紹介します。
鶏ひき肉は離乳食にいつからOK?
鶏ひき肉は、離乳食中期から食べることができます。ただし、鶏ひき肉と言っても鶏むねひき肉と、鶏ももひき肉種類がありますので、時期によって取り入れ方が違います。
「むね肉」と「もも肉」の違いはある?
鶏ひき肉には、一般的にむね肉ともも肉があります。稀にささみ肉のひき肉も販売されています。この3つの違いは「脂肪の多さ」です。脂肪の少なさでいうと、ささみが一番少なく、次にむね肉、一番多いのがもも肉です。取り入れるときの順番は、ささみ肉、むね肉、そしてもも肉です。
鶏ひき肉の基本の下処理と保存方法
では、離乳食に鶏ひき肉を取り入れる際の、基本の下処理を紹介します。
下処理方法
鶏ひき肉は、離乳食に使う際、むね肉ももも肉も脂肪分が気になります。ですので離乳食後期ごろまではお湯で湯がいて脂抜きをするとより安心して赤ちゃんに与えることができます。手順は、
1.小鍋に湯を沸かす。
2.鶏ひき肉を入れてサッとゆでる
3.湯切りする
この下処理を行ってから調理に取り入れましょう。
上手な作り置き方法
鶏ひき肉を作り置きするなら、下処理をしたものを1回分にして冷凍又は冷蔵保存しておくと出してすぐに離乳食調理に使うことができるので便利です。
冷凍保存の方法
鶏ひき肉は生の状態でも、茹でて下処理した状態でも冷蔵、冷凍保存できます。1食分を小分けにして密封容器やラップに包んで保存します。冷蔵保存は2日以内、冷凍保存は1週間以内で食べきりましょう。
冷凍、冷蔵保存することで、時間がない時の離乳食づくりに役立ちます。
時期別の鶏ひき肉の進め方
続いて、鶏ひき肉の時期別の種類や量の目安を紹介します。
鶏ひき肉は「ささみ肉」→「むね肉」→「もも肉」の順番で
鶏ささみのひき肉は、ささみが食べられるのであれば離乳食中期の前半からOKです。鶏むねひき肉は、離乳食中期の後半から食べられます。まずは鶏ささみ、鶏むね肉を食べ慣れてから鶏ももひき肉にチャレンジです。
離乳食後期になると鶏ももひき肉が食べられるようになります。まずは、鶏もも肉に食べ慣れてからチャレンジです。
各時期の量や進め方です。
離乳食中期
量の目安 5~10g
★ポイント
しっかりと加熱します。一粒一粒がパラパラに離れるように湯がきます。ツブツブ感が気になって飲み込みづらく感じるかもしれません。水分を多めにして、水溶き片栗粉などでとろみをつけてスープやあんかけにする食べやすくなります。
離乳食後期
量の目安 10~15g
★ポイント
しっかりと加熱します。5mm程度の小さいお団子状でも食べられるようになりますので、手づかみメニューとしても食べられます。お団子にする場合は、生のままお団子にして、湯がいて脂肪を取り除いてから離乳食の調理に取り入れましょう。水溶き片栗粉などでとろみをつけると食べやすくなります。
離乳食完了期
量の目安 15~20g
★ポイント
しっかりと加熱します。鶏むねひき肉から徐々に脂抜きを省略しても良いでしょう。スープや煮物に取り込んみ、そぼろ状に調理してももちろんいいですが、焼いてハンバーグやつくねにして手づかみメニューとしても大活躍します。
時期別鶏ひき肉を使ったおすすめメニュー
離乳食中期 鶏ひき肉とおろしにんじんのトロトロスープ
材料
鶏ひき肉(むね) 10g
にんじん 15g
大根 10g
かつお昆布だし 100ml
水溶き片栗粉 小さじ1/2
作り方
1.鶏ひき肉は湯通しする。にんじんと大根はおろし金ですりおろす。
2.かつお昆布だしで1をしっかりと煮る
3.水溶き片栗粉でとろみをつける
離乳食後期 鶏と里芋のおやき
材料
鶏ひき肉(もも) 10g
里芋 30g
ニラ 2g
作り方
1.鶏ひき肉はサッと湯通しする。里芋は皮をむいて茹でる。ニラは5㎜に切る。
2.里芋を細かくつぶし、鶏ひき肉、ニラと混ぜ合わせる。
3.小判型に形作り、フライパンで両面焼く。
離乳食完了期 鶏豆腐ハンバーグ
材料
鶏ひき肉(むね) 20g
木綿豆腐 20g
ひじき(水で戻す) 2g
にんじん 5g
片栗粉 小さじ1/2
作り方
1.ひじき、にんじんは1cmの千切り。
2.鶏ひき肉と木綿豆腐をしっかり混ぜ合わせ、他の食材を混ぜ合わせる。
3.形作り、フライパンで両面焼く。中に火がしっかり通るようにふたをして蒸し焼きする。
*鶏肉の脂で焼くので、脂は使いません。フライパンに引っ付き焦げるのが心配な場合は、オーブンシートを敷いて焼いてください
離乳食にも手軽に取り入れやすい鶏ひき肉も取り入れて、離乳食のメニューの幅を広げてくださいね!
記事執筆
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。