毎日の食卓に並ぶごはん。ごはんがおいしいと、家族の笑顔も自然と増えますよね。炊飯器は使用頻度の高い家電だからこそ、家庭に合った良いものを選びたいもの。実は、最近の炊飯器は、子育て世代にうれしい機能も盛りだくさんなんですよ。この記事では、炊飯器の種類や選び方、編集部アンケートで140人が実際に選んだ人気メーカーのおすすめ炊飯器まで、一挙にご紹介します。実際に選んだママパパのコメント付きなので、ぜひ炊飯器選びの参考にしてくださいね!
炊飯器の選び方
はじめに、炊飯器を選ぶ際に押さえておきたいポイントをご紹介します。各メーカーからさまざまな機種が販売されているので、選ぶ際に何を重視するかをあらかじめ決めておきましょう。
加熱方式の違い
電気式の炊飯器は、加熱方法で大きく2つに分けられます。2人以上の家庭は、大釜でもおいしく炊けるIH式を選びましょう。
・IH式
近年主流となっているのがIH式。IH式炊飯器は電磁誘導によって内釜に電流を流し、内釜自体を発熱させてお米を炊きます。内釜全体が効率よく発熱するため、高火力なのが特徴。全体が均一に、ふっくらとおいしく炊きあがります。また、次に紹介するマイコン式に比べ短時間で炊飯が終わるので、忙しい家庭にもおすすめ。圧力をかけることで、更に高温で炊きあげる圧力IH式というタイプもあります。圧力IH式は、お米の芯まで熱が通るため、普通のIH式よりも更にうまみを引き出し、もっちりとした食感に炊きあがります。
・マイコン式
マイコン式は、釜底にあるヒーターで内釜を加熱してお米を炊きます。IH式に比べて価格が安いのが魅力です。内釜の上下で温度差が生じやすく、大きな釜では炊きあがりにムラができてしまうのが難点。3合炊きまでの小さな釜なら、ふんわり柔らかい炊きあがりになります。
内釜の素材から選ぶ
ごはんをおいしく炊きあげるには、内釜の中の熱を逃さないことがポイント。各メーカーが研究を重ね、さまざまな素材の内釜を使っています。また、毎日のお手入れのことを考えると、軽さなど取り扱いの良さも大切です。炊飯器の寿命は本体より内釜のほうが短いと言われるので、耐久性も重視したいところ。
・多層釜
IH炊飯器によく使われており、熱伝導率が高くなるよう、さまざまな材質を混ぜ合わせて作られています。使われる材質や層の数はメーカーによって異なります。内側や外側にコーティングをほどこし、各社独自の工夫がされているものも。
・鉄製釜
鉄はIHの発熱効率が高く、内釜の熱伝導性が良いのが特徴。かまどで炊いたときと似た炊きあがりになると言われています。反面、重量があるために取り回しが悪いのがデメリットです。
・土鍋釜
おいしいごはんが炊ける、土鍋。ゆっくりと温まるため、米が水を吸収するのに合わせて加熱し、ふっくらと炊きあげます。子どもが大好きなおこげができるのも特徴。割れる恐れがあることや、製造コストがかかって高価になるのが難点です。
・炭素製
炭素も鉄同様、IHの発熱効率が高い素材。冷めにくく、炊きたての状態をキープしやすいのが特徴です。製造コストがかかり高価になるのがデメリットです。簡単に欠けやすいため、取り扱いには注意が必要です。
家族構成と容量の選び方
一日に食べる量や、一度に炊きたい量によって必要な容量は変わってきますが、大まかな目安は以下のとおり。
1合で大人のお茶碗約2杯分なので、参考にしてくださいね。
2~3人家族なら、3.5合~5.5合
4人家族なら、5.5合~8合
6人家族以上なら、10合~
機能性から選ぶ
近年の炊飯器には、保温や早炊きといった基本的な機能に加えて、さまざまなうれしい機能が備わっています。各メーカーが特色を出している部分でもあるので、家族の好みや、家族構成に合わせて選ぶと良いでしょう。
・炊き分け機能
「かため」「ふつう」「やわらかめ」など、ご飯の硬さを炊き分ける機能です。高級モデルには更に「しゃっきり」「もちもち」など、食感を炊き分けるものも。ほかにも、銘柄に合わせて炊き分けたり、カレー用、丼もの用と献立に合わせて炊き分けられる機種もあります。
・蒸気セーブ機能
炊飯時にあがる蒸気の量を抑えます。小さな子どもやお年寄りのいる家庭や、炊飯器の設置場所を結露させたくない場合などにおすすめです。
・高性能な保温機能
重量センサーや温度センサーを使って、炊きたてのご飯のおいしさを保ったまま保温できます。スチームで水分をキープしたまま保温できるものも。食事時間がバラバラな家庭では、意識したいポイントです。
子育て家庭が重視したポイントは?
子育て世代が炊飯器を選ぶ際に重視したことを、アンケートに寄せられた声からご紹介します。
人気の炊飯器メーカー
それでは、人気の炊飯器メーカーと、各メーカーの強みや特徴をご紹介していきます。ママパパがメーカーを選んだ理由もチェックしていきましょう。
象印
「炊飯器といえば、象印」という人も多い、人気のメーカー、象印。圧力IH式モデルでは、他メーカーと比べて高圧力での炊飯にこだわっているのが特徴です。内釜はモデルごとに異なりますが、圧力IH式の上位モデルでは鉄の内釜を使用しており、高温での炊飯を可能にしています。上位機種にはかまど炊きからヒントを得た「炎舞炊き」を搭載。釜の中に対流を起こしてお米を舞い上げ、一粒一粒ふっくらと炊きあげます。毎回洗うのが内蓋と内釜の2点だけの機種は、お手入れも楽です。
★ママパパの口コミ
「厚釜でご飯がふっくらと炊きあがりそうだったため。」(40代・兵庫県・子ども1人)
パナソニック
パナソニックの炊飯器は、激しい対流でお米のおいしさを引き出す「おどり炊き」と、お米の中にうまみを閉じ込める高温スチームが特徴です。お米をおいしく炊きあげる機能が多数搭載されているのも、パナソニックならでは。上位機種はお米の鮮度を見極めたり、好みの食感を選べたり、銘柄を選んで炊き分けたりと、特に多機能です。内釜は熱効率に優れたダイヤモンド竈(かまど)釜を使用。軽さと強さを兼ね備えており、洗米時も傷つきにくく、長期間の使用にも耐える作りです。
★ママパパの口コミ
「おどり炊きが気に入った」(40代・神奈川県・子ども1人)
タイガー魔法瓶
タイガー魔法瓶の炊飯器は、土鍋や土鍋コーティング釜を採用しているのが特徴。いかに土鍋で炊いたご飯に近づけるかに、力を注いでいます。土鍋や土鍋コーティングの内釜は、遠赤外線効果や熱伝導性、蓄熱性が高いため、炊きたてだけでなく長時間に渡っておいしいごはんを楽しめます。その時食べたい分だけ食べられるよう、少量でもおいしく炊けることにもこだわりが。0.5合でもしっかりとうまみを閉じ込めて炊きあげます。
★ママパパの口コミ
「炊飯器の機能が圧釜で炊いたようなふっくらとした炊きあがりの機能が付いていたから。 信頼できるメーカーだから。」(30代・滋賀県・子ども1人)
日立
日立の炊飯器は高い圧力による火力と、スチームによる蒸らしでお米をおいしく炊きあげます。「外硬内軟」という炊きあがりを目指しています。蒸気セーブ機能を備えたモデルを多く出しており、家庭に合わせた好みの製品を見つけやすいのが魅力です。スチーム保温機能を備えた機種では、蒸気セーブ機能によって貯めた水分をスチーム化し、ごはんを24時間しっとり保つことができます。
★ママパパの口コミ
「おいしい状態で長く保温できるから」(40代・東京都・子ども2人)
三菱電機
三菱電機は他メーカーと異なり、圧力IH式を採用していません。圧力をかけない自然な炊飯で、お米を潰さず、粒感のある炊きあがりを実現しています。シャッキリとしたごはんが好みの方におすすめです。内釜は、炭素釜や備長炭コート釜を採用。炭の伝熱性や発泡力を生かしておいしくごはんを炊きあげます。最上位機種には銘柄炊き分けや、カレー、丼などに合わせた炊きあがりを選べる機能も搭載しています。
★ママパパの口コミ
「お釜の作りがこだわりがあってごはんがおいしく炊けそうなので」(40代・東京都・子ども2人)
アイリスオーヤマ
アイリスオーヤマの炊飯器は、なんといっても価格の安さが特徴です。しかしながら、必要な機能から便利な機能まで、多彩な機能を備えています。「計り炊き」は、お米の重量と銘柄に合わせて、適切な水量を教えてくれます。計量カップでお米をきちんと計らなくても、食べたい量だけ炊けるのは便利。また、釜からよそうだけでカロリーを表示してくれる機能も。ダイエットや、食事制限のある方の健康管理におすすめです。
★ママパパの口コミ
「安いけど銘柄だきがあり良かった」(30代・東京都・子ども2人)
2~4人家族向けおすすめ炊飯器
人気の炊飯器メーカーから、それぞれおすすめの機種をご紹介します。まずは、2~4人家族向け(3.5合~8合炊き)から。
象印 炎舞炊き NW-PS10
5.5合炊き、圧力IH式。かまどの激しい炎のゆらぎを再現し、複雑な対流を起こす「炎舞炊き」が、ムラを抑えて甘味成分を引き出します。好みの食感を学習し、81通りの炊き方ができます。毎日のお手入れは、内釜と内蓋の2点を洗うだけ。フラットで、お掃除がしやすいデザインです。
象印 STAN. NW-SA10
5.5合炊きのIH式。シンプルで日常になじむスタンダードなデザインが魅力のSTAN.シリーズの炊飯器。「かため」「ふつう」「やわらかめ」の炊き分けが可能です。30時間おいしく保温できる「うるつや保温」機能付き。
パナソニック Wおどり炊き SR-CVSX100
5.5合炊きの圧力&スチームIH式。パナソニックの最高級モデルです。58銘柄の炊き分け機能付きで、食感も自在に炊き分けます。IHと可変圧力の2種類の炊き技で対流を起こす「Wおどり炊き」を搭載し、甘みともちもち感のあるおいしいごはんが炊きあがります。
パナソニック 可変圧力おどり炊き SR-MPA100
5.5合炊きの圧力IH式。加圧して高温化、減圧時に激しい対流を起こしてお米を芯まで加熱。硬さも、食感も、好みに合わせて炊き分け可能。キッチン空間に溶け込み、調和する鋳物調デザインです。
タイガー魔法瓶 土鍋ご泡火炊き JPL-A100
5.5合炊きの圧力IH式。タイガーの最高級モデルで、土鍋の内釜を採用。土鍋ならではの炊き技で、うまみを極限まで引き出します。木製の「おひつ」のように、外気を取り込み蒸気を放出しつつ保温。ご飯の香りと弾力を保ちます。土鍋内釜には5年保証付きで安心。グッドデザイン賞も受賞しています。
日立 沸騰鉄釜 ふっくら御膳 RZ-V100DM
5.5合炊きの圧力&スチームIH式。日立独自の炊飯方式で、粒の輪郭と甘みが際立つ「外硬内軟」の炊きあがりを実現。鉄とアルミを合わせた多層内釜で、大火力と約790gという軽さを両立しています。暮らしに調和するシンプルなデザインは、グッドデザイン賞を受賞。
三菱電機 本炭釜 KAMADO NJ-AWB10
5.5合炊きのIH式。純度99.9%の炭素内釜は、本物の炭をぜいたくに削り出したもの。炭がまるごと発熱体となり、内釜全体が一気に発熱します。遠赤外線効果も加わって、お米の芯までしっかり火が通ります。三菱電機独自の連続沸騰で、かまどごはんの香ばしい味を再現。50銘柄炊き分け機能も搭載しています
大人数家庭におすすめの炊飯器
次に、大家族向けのおすすめ炊飯器(8合炊き~)をご紹介します。
象印 炎舞炊き NW-LA18
1升炊き、圧力IH式。象印の最高級モデル。かまどの激しい炎のゆらぎを再現し、複雑な対流を起こす「炎舞炊き」が、ムラを抑えて甘味成分を引き出します。好みの食感を学習し、121通りの炊き方ができます。毎日のお手入れは、内釜と内蓋の2点を洗うだけ。フラットで、お掃除がしやすいデザインです。
パナソニック Wおどり炊き SR-MPW180
1升炊きの圧力IH式。IHと可変圧力の2種類の炊き技で対流を起こす「Wおどり炊き」を搭載し、甘みともちもち感のあるおいしいごはんが炊きあがります。キッチン空間に溶け込み、調和する鋳物調デザインです。
パナソニック おどり炊き SR-MPA180
1升炊きの圧力IH式。加圧して高温化、減圧時に激しい対流を起こしてお米を芯まで加熱。硬さも、食感も、好みに合わせて炊き分け可能です。鋳物調のデザインで、キッチン空間によくなじみます。
コスパに優れたおすすめの炊飯器
最後に、1万円台前半で購入できて使い勝手も充分な、高コスパの炊飯器をご紹介します。
アイリスオーヤマ 銘柄炊き RC-PA50
5.5合炊きの圧力IH式。圧力IH式ながら、低価格を実現しています。31銘柄の炊き分けや、カレー、丼ものなど献立に合わせた炊き方もできるなど、便利な機能も多数搭載。「食物繊維モード」で、圧力・温度をコントロールしごはんの中の食物繊維成分を増加させる炊き方も。
家庭に合った炊飯器を選びましょう
子育て世代にうれしい炊飯器の機能や、おすすめの炊飯器をご紹介しました。気になる機能や機種は見つかりましたか?ぜひこの記事を参考にしつつ、ご家庭に合った、納得のいく炊飯器選びをしてくださいね。
文・構成/竹島千遥