初午とは? いつ・何をする日? 由来や稲荷神社との関係、行事食を解説!

2月にある「初午(はつうま)」とは一体何を行う日のことで、どの日を指すのでしょうか? 当記事では、2022年から今後数年間の初午がいつになるかチェックしてみました。また、初午と稲荷にはどんな関係があるのかをはじめ、代表的な初午の食べ物や、初午が行われる有名な神社などをご紹介していきます。

初午とは

初午とは
初午とは

 

毎年2月に行われる行事「初午(はつうま)」。この初午にはどんな意味があり、いつから始まったもので、どんな言い伝えがあるのでしょうか?

初午の意味

初午は、稲の豊作にご利益のある神様「稲荷大神」とつながりがあります。この稲荷大神が京都・伏見稲荷大社の奥に広がる稲荷山に降り立ったことから、稲荷大神を祭る行事が行われるようになりました。

初午はいつから始まった?

稲荷大神が稲荷山に鎮座したのは、和銅4年(711年)の初午の日と言われています。そのため初午の日に初午祭を開くようになったのは、奈良時代のころからと考えられています。そして、それから1000年以上経った現代でも、同じ風習が全国各地で続けられているのです。

初午の言い伝え

初午には、稲荷大神のお使いといわれるキツネにまつわる言い伝えがあります。2匹の男キツネが1匹の女キツネをめぐって争いを繰り広げ、負けた男キツネが村に火をつけたというストーリーです。

そのため、初午の日には地域の消防団が火の用心を呼びかけているところもあるのだとか。さらに、初午の早い年は火事が多くなるとも言われています。初午の時期には、ぜひ火の取り扱いにも気を付けたいものです。

初午はどの日のこと?

初午とは、2月最初にある「午(うま)の日」を言います。初午の日の数え方について見てみましょう。

初午の日の数え方

日本では昔、日付を数えるのに、十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳 ・午・ 未・申 ・酉・ 戌・亥)を利用していました。1日は「子(ね)」、2日は「丑(うし)」、3日は「寅(とら)」と、順番に数えていき、12日が「亥(い)」となります。そして13日になると再び「子(ね)」に戻って数えます。この方法で日付を数えたときに、2月の最初の「午(うま)の日」を「初午」と呼ぶのです。

2022年の初午はいつ?

初午の数え方は、旧暦の正月にあたる2月の最初にやってくる午の日を指し、毎年日付が異なります。2022年の初午は、2月10日(木)になります。ちなみに現在では、新暦で数えることもあるようです。

去年・来年の初午はいつ?

2021年から今後の初午は、次の日付となります。

  • 2021年の初午 2月3日(水)
  • 今年、2022年の初午 2月10日(木)
  • 2023年の初午 2月5日(日)
  • 2024年の初午 2月12日(月)

 

このように、初午はその年によって日付がバラバラとなるため、3月3日のひな祭りや5月5日の端午の節句のように、日付が決まっている季節の行事に比べると、あまり馴染みがないのかもしれません。

「初午いなりの日」と初午は違う

初午とは別に「初午いなりの日」という日付があります。これは全日本いなり寿司協会が定めた日で、毎年2月11日を「初午いなりの日」と日本記念日協会に記念日登録を行ったもので、元来の「初午」とは異なります。

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初午と稲荷の関係

初午と稲荷の関係
初午と稲荷の関係

 

初午と深いつながりがあるのが、稲荷です。初午と稲荷には、どんな関係があるのでしょうか?

初午祭の発祥は?

初午の日に、稲荷大神が稲荷山に降り立ったことから、初午祭が行われるようになったとご紹介しました。そして現在では、初午の日に、全国各地にある稲荷神社で「初午祭」が行われています。

稲荷神社は、大きな神社から小さな神社まで、日本全国に3万社もあると言われています。赤い鳥居が並んでいる神社が多いのですが、朱色には魔除けの力があると信じられており、鳥居を通り抜けて願いごとが叶うと考えられているそうです。

初午祭は、旧暦で数えて初午の日に行う場合と、新暦で数えた初午の日に行う場合があります。また、2回目の午の日にあたる「二の午」、3回目の午の日である「三の午」に行うこともあります。

初午祭のご利益は?

初午祭は、稲荷大神を祭る行事です。そして稲荷大神は稲を象徴する農耕の神様であり、初午祭は五穀豊穣を祈るために行われてきました。しかし現代では、五穀豊穣のほかにも、商売繁盛や開運、病気治癒などの幅広い意味も込めて行われています。

代表的な初午の食べ物

初午には、いくつかの定番料理を食べる習慣があります。それが、いなり寿司、初午団子、しもつかれなどです。

いなり寿司

稲荷神社といえば、鳥居の両側や境内にキツネが鎮座しています。それは、キツネが稲荷大神のお使いだから。キツネは秋の収穫のころに里に下りてきて、収穫が終わるころに山に戻っていくことから、農耕を見守っている神聖な動物として考えられてきたのだとか。そして、そんなキツネの好物である油揚げを使った「いなり寿司」が、初午では定番の料理となったのです。

いなり寿司は俵型のものが一般的ですが、キツネの耳の形にちなんで三角型にしたタイプが西日本では主流で、初午の日のいなり寿司は「初午いなり」と呼びます。初午祭では、全国の稲荷神社で油揚げを奉納し、いなり寿司をお供えします。

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初午団子

初午の料理には、「初午団子(はつうまだんご)」もあります。初午団子は富山県の郷土料理で、餅粉を繭(まゆ)の形に似せて作った団子です。富山県では養蚕が盛んだったため、蚕がよく育ち、繭がたくさんできることを祈願して、この団子をお供えする習慣があったのだそう。

初午団子は、繭にシミがつかないように、という意味から、醤油をつけずに食べられていたました。現在では、団子を焼いて醤油などで味付けしたり、ぜんざいに入れたり、さまざまな方法で食べられています。

しもつかれ

栃木県の郷土料理である「しもつかれ」も、初午の定番料理です。しもつかれは、鮭の頭とおろしたダイコン、にんじん、油揚げ、野菜などを酒粕と一緒に煮込みます。しもつかれを食べると病気にならないと言われ、健康のために食べられています。

ちなみに、「しもつかれ」の名前の由来は、栃木県の昔の呼び名である「下野の国(しもつけのくに)」に由来する説と、大豆に酢をかけた料理「酢むつかり」が起源とする説などがあるそうです。

初午が行われる有名な神社

初午祭は全国各地の稲荷神社で行われているとご紹介しましたが、ここでは初午で有名な神社をご紹介しましょう。尚、新型コロナウイルスの感染拡大により、2021年の初午の行事の開催については、事前に各神社のウェブサイト等で確認することをおすすめします。

「伏見稲荷大社」(京都府京都市伏見区)

全国に3万社あるといわれる稲荷神社の総本宮となるのが、京都にある伏見稲荷大社です。毎年初午には「初午大祭(はつうまたいさい)」が行われ、2日前の辰の日に稲荷山の杉で作った「青山飾り」を飾ります。参拝者には「しるしの杉」が授与され、商売繁盛や家内安全のお守りのような役割があります。

伏見稲荷大社

「鹿児島神宮」(鹿児島県霧島市)

毎年10万人もの人出がある大型の初午祭が繰り広げられることで有名なのが、鹿児島県の鹿児島神宮です。馬の背中に飾りを、首に鈴をつけた「鈴かけ馬」をひきつれ、太鼓や三味線の歌などにあわせながら人々が踊り、参拝します。鹿児島県を代表する行事のひとつです。

鹿児島神宮

「玉造稲荷神社」(大阪県大阪市)

豊臣家の貴公子豊臣秀頼公ゆかりの神社として知られる、大阪の玉造稲荷神社。商売繁盛のご利益があると有名で、2月の初午祭でも商売繁盛を祈願する人々が参拝に訪れるそうです。

玉造稲荷神社

初午は、近くの稲荷神社にお参りへ

稲荷神社は全国各地にあり、きっと近所にもなじみのある稲荷神社があることでしょう。初午には、五穀豊穣、商売繁盛、開運、病気治癒などを祈願しに、お近くの稲荷神社にお参りに行ってはいかがでしょうか?  今年は新型コロナウイルスの感染予防のためにも、マスク着用や密を避けるなどの配慮は忘れずに行いましょう。

文・構成/HugKum編集部

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