カーテンを洗濯機で洗うときのポイントや干し方を紹介。洗う頻度や日々のケアも

カーテンの汚れを放置すると、部屋の印象が悪くなるばかりかカビの温床になることもあります。定期的に洗濯して、美しさと清潔感を保ちましょう。面倒なカーテンの洗濯を簡単に終わらせるポイントと、汚れを寄せつけないお手入れ方法を解説します。

カーテンの汚れと洗濯の頻度

カーテンには知らないうちに、さまざまな汚れが付着しています。汚れは時間が経つほど落ちにくく、生地の劣化や変色、カビの原因になるのです。

カーテンに付く汚れの種類と、洗濯の頻度を見ていきましょう。

汚れの種類

カーテンに付く汚れは、大きく家の外から入ってくるものと、部屋の中に原因があるものとに分けられます。

窓を開ければ外から排気ガス・花粉・土ぼこりなどが入ってきて、カーテンの裏側に付きます。

部屋の中では、料理したときに発生する油を含んだ煙やタバコのヤニ・ペットの毛・カーテンの開閉時に付く手垢などが代表的です。子どもがいる家庭なら、家の中でかくれんぼなどをして遊んでいるときに、カーテンを触って汚すこともあるでしょう。

窓に付いた手垢やほこり、結露に触れて汚れてしまうケースも少なくありません。排気ガスや調理中の煙、手垢には油分が含まれており、放置すると雑菌が繁殖してイヤなニオイを発することもあります。

また、窓の結露でカーテンが濡れると、カビが生える可能性もあるため注意が必要です。

年に2・3回の洗濯がベスト

カーテンの洗濯頻度は、年に2~3回が目安です。厚手の製品なら、年に1回でも構いません。あまり頻繁に洗濯すると生地が傷んでしまうため、汚れが気になったら洗う程度でよいでしょう。

子どもが飲み物をこぼしたり、汚れた手で触ったりしたときなどは、汚れた部分だけ手洗いする方法もあります。

洗濯機で丸洗いするなら湿度が低く、よく晴れた日に行いましょう。洗濯の時期は大掃除シーズンや梅雨入り前、秋の始めなどがおすすめです。

洗濯前にしておくこと

カーテンに限らず、布製品は生地の素材や縫製方法、装飾の度合いによって洗濯方法が異なります。また、洗濯機で洗うだけでは落ちない汚れが、どこかに付いていることもあります。

洗濯機に入れる前に、洗濯方法やひどい汚れの有無を必ずチェックしましょう。それぞれについて具体的に解説します。

洗濯表示をチェック

カーテンにも、衣類と同じように「洗濯表示」のラベルが付いています。洗濯前にラベルをよく見て、正しい方法で洗うようにしましょう。

洗濯機のマークや手洗いマークが表示されていれば、家庭での水洗いが可能です。水流の強弱や漂白剤・アイロン・乾燥機の使用の可否についても、ラベルの表記に従うと失敗のリスクを減らせます。

「水洗い不可」や「ドライ」と表示されている場合は、家庭での洗濯はできません。ドライクリーニング業者を利用しましょう。

汚れがひどい場合は先に対処

カーテンにほこりやゴミが付いたまま洗濯すると、かえって汚れがひどくなることがあります。洗濯機に入れる前に、できるだけ取っておきましょう。

カーテン表面のほこりは、吊るしたまま上から順に、ブラシやはたきで払い落とします。

掃除機で吸い取るとラクですが、生地がノズルに吸い込まれて傷む可能性があります。狭い場所の掃除に使う専用ノズルに付け替え、吸引パワーを弱くして使いましょう。

床やサッシに触れる部分と、開閉のために手で触る部分は他の場所よりも汚れやすく、黒ずんでいることがあります。

気になるときは、おしゃれ着用洗剤または酸素系漂白剤を溶かしたぬるま湯に、1~2時間つけ置きしてから洗濯しましょう。

縫い目のほつれや生地の破れがある箇所は、洗濯前に補修しておきます。

カビを見つけたら

カーテンのカビは、状態によって対処方法が異なります。緑色の粉のような状態ならできたばかりのカビですから、ブラシなどで払えばすぐに落ちるでしょう。

払い落とす作業は室内にカビを広げないよう、庭やベランダなどの屋外で行います。繊維の中に多少胞子が残りますが、洗濯機で洗えば流れていきます。

黒いシミのようになってしまったカビは、ブラシで払っても洗濯機で洗っても除去できません。まずは古い歯ブラシや綿棒にカビに有効な洗剤を含ませて塗り、熱いお湯で濡らしたタオルで拭き取る作業を繰り返してみましょう。

使う洗剤は除菌用アルコールや水で薄めた酸素系漂白剤、重曹がおすすめです。それでも落ちないときは、同じ洗剤にしばらくつけ置きします。

カビの色が取れてきれいになったら、洗濯機で洗って使用を続けてもよいでしょう。ただし、カビはいなくなったように見えても、繊維の奥の方に根が残っていて、しばらく経つとまた表面に現れることがあります。何度もカビが出てくるようになら、諦めて新しいカーテンに買い替えましょう。

カビを放置するとどうなる?

カーテンのカビをそのままにしておくと、部屋の中に胞子が飛んで、天井や壁、家具などにカビが広がってしまいます。

人がカビの胞子を吸い込むと、さまざまなアレルギー症状を起こす可能性があります。抵抗力が弱い子どもや高齢者、アレルギー疾患を持っている人が家族にいる場合は特に注意が必要です。カーテンにカビを見つけたら、できるだけ早く対処しましょう。

ただ、カビはカーテンの裏(窓側)や裾に発生することが多く、毎日開閉していても意外に気づかないものです。カビを早く見つけるためにも、こまめにカーテンの様子をチェックする習慣をつけましょう。

洗濯機で洗う手順

ほこりやカビの除去が終わったら、いよいよ洗濯機の出番です。カーテンを洗濯機で洗う手順を解説します。

ジャバラ状に畳んでネットに入れる

大きなカーテンを適当に折り畳んで洗濯機に入れると、型崩れやシワ、洗いムラが起きてしまいます。カーテンはきちんと畳んで、洗濯ネットに入れてから洗いましょう。

最初は縦方向に、プリーツ(折りひだ)に沿ってジャバラ状に畳んでいきます。このとき、特に目立つ汚れがある場合はその部分が表になるように折ります。次にネットの幅に合わせて横方向に畳み、セットします。

ネットの中でカーテンが動かないように、幅を調整するのがポイントです。ネットがカーテンに対して大き過ぎる場合は、余ったスペースをゴムなどでとめるとカーテンのズレを防げます。

洗濯表示に合った洗剤やコースで洗う

洗濯機に入れたら、洗剤を入れコースを選んで洗濯を開始します。一般的な洗濯用洗剤には蛍光剤や漂白成分が入っているものもあるため、洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤がおすすめです。

蛍光剤は風合いを損なう可能性があるため、カーテンの洗濯には使わないほうが無難です。一般的な洗剤を使う際は、入っている成分をしっかりとチェックしましょう。

酸素系漂白剤や柔軟剤を使うときも、洗濯表示ラベルで問題がないかを確かめておくと安心です。

洗濯コースがよく分からないときは、「手洗い」や「ドライ」などの水流が弱いコースを選びます。水量は最大に設定し、ぬるま湯で洗いましょう。

脱水時間は短めにする

カーテンはシワになりやすいため、脱水時間は短めにします。レースや薄いカーテンは30秒、厚手のカーテンでも1分程度で十分です。

洗濯コースを選ぶときに脱水時間を変更するか、すすぎまで終わらせてから脱水だけ手動で設定するとよいでしょう。

なお、縮みやシワの原因となるため、乾燥機の使用は基本的にNGです。

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カーテンの干し方

脱水が終わったら、できるだけすぐに取り出してしっかりと乾かします。大きなカーテンもラクに干せる、干し方のコツを紹介します。

カーテンレールに吊るして干す

カーテンを干すときは、元々カーテンを吊るしてあったレールを活用しましょう。カーテン自身と水の重みでシワが伸びて、形も整います。

脱水したカーテンにフックを付けてレールに吊るし、閉じた状態で乾かします。短時間で乾燥させるために、窓を開けて風通しをよくしておきましょう。

窓を開けられないときは、エアコンで除湿したり扇風機の風を当てたりしてもよいでしょう。カーテンレールの強度に不安があるときは、無理をせず物干竿などを使って乾かします。

ある程度乾いて軽くなったらレールに戻し、シワを伸ばしましょう。

フックを付けたままで洗うとラク

カーテンのフックは洗濯の際に外すのが基本ですが、時間がないときや汚れがそれほどひどくないときは、付けたまま洗うのもアリです。

ただし、洗濯中にフックが外れると生地を傷めてしまうため、飛び出さないように固定する必要があります。フックが内側になるように畳み、カーテンの上部を輪ゴムやヘアゴムで固定してからネットに入れましょう。

また、フックを付けたまま洗うと、内側の汚れが落とせません。あくまでも応急処置ですので、次回の洗濯ではフックを外してから洗うようにしましょう。

コインランドリーでも洗えるの?

一度にたくさんのカーテンを洗うときや、家の洗濯機が小さくてカーテンが入りきらないときなどは、コインランドリーが便利です。カーテンをコインランドリーで洗う方法や、注意点を解説します。

コインランドリーで洗う方法

コインランドリーでも、カーテンをジャバラに折り畳み、洗濯ネットに入れるまでの手順は同じです。複数のカーテンを洗う場合は、1枚ずつネットに入れて持って行きましょう。

ネットを洗濯槽に入れたら所定の代金を投入して洗濯コースなどを設定し、洗濯を開始します。

カーテンを濡れたまま放置するとシワになってしまうので、洗濯中に買い物などに行く場合は、終了時間前に戻るようにしましょう。

洗えるカーテンのタイプ

コインランドリーで洗えるカーテンのタイプは、家庭で洗濯できるものと同じです。

生地の素材がポリエステルやアクリルなどで、特殊な加工や細かい装飾がなければ、ほとんどの製品が洗濯できます。洗濯表示ラベルをよく見て、利用するかどうかを判断しましょう。

ただし、何年も使用しているカーテンの場合、既に生地が弱っている可能性があります。生地が劣化したものや、傷みやほつれがあるものを洗濯機で洗うと、さらに傷みが激しくなるため注意が必要です。

洗う際の注意点

コインランドリーを選ぶ際は、洗濯機の容量や洗剤の投入方法に注目しましょう。

カーテンはかさばるので、家庭用の洗濯機が数台置いてあるだけの小規模なコインランドリーはおすすめできません。

また、洗剤が自動で投入されるタイプの場合、カーテンに適した洗剤を使えず、仕上がりが悪くなる可能性もあります。大型の洗濯機があり、自分の好きな洗剤を使える店を探すようにしましょう。

洗濯前には洗濯槽の中をよく見て、ゴミや前に使った人の忘れ物がないかをチェックします。

鍵やアクセサリーなど、固い物が落ちているのに気づかないまま洗濯すると、カーテンが破れる可能性があるので十分に注意しましょう。

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カーテンの洗濯中に掃除しておきたい場所

カーテンレールや窓が汚れたままでは、きれいになったカーテンに再び汚れが付いてしまいます。

カーテンを洗濯している間に、周辺の掃除を済ませておきましょう。掃除するべき場所と手順を簡単に解説します。

カーテンレール

カーテンレールはカーテンを吊るした状態では掃除しにくいため、ほこりがたまって汚れがちです。カーテンを外したついでに、掃除する習慣をつけるとよいでしょう。

レールの上は、ほこり取り用のハンディモップで拭くだけで十分です。

レールのすき間には、割り箸に濡らした布を巻いてゴムでとめたものを使うと、簡単に掃除できます。フックが汚れている場合は、ボウルに入れて水洗いするとさっぱりします。

窓周り

いつもはカーテンで隠れている窓の周辺も、カーテンの洗濯中は掃除のチャンスです。サッシ・窓ガラス・網戸・カーテン下の床もきれいに拭いておきましょう。

網戸は可能なら、表裏両面を水拭きします。窓ガラスはクリーナーなどで拭いた後、乾拭きで仕上げましょう。

サッシや床は、普段カーテンに隠れて見えにくい角の部分を中心に、汚れた箇所を水拭きします。

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カーテンを清潔に保つための日々のケア

毎日適切なお手入れを続ければ、カーテンに汚れが付きにくくなり、洗濯する際もラクです。日々の習慣にしたい、カーテンのお手入れ方法を見ていきましょう。

ブラシなどを使いほこりを落とす

床や家具のほこりは毎日のように掃除していても、カーテンのほこりには気づかず、見過ごしてしまう人も多いのではないでしょうか。

カーテンにほこりがたまると、くすんだようになって見栄えが悪くなるほか、窓の結露から湿気を吸収して、カビが生える原因にもなります。子どもが家の中で走り回ってカーテンのほこりを舞い上げ、吸い込んでアレルギー症状を起こすこともあります。

普段家の中を掃除するついでに、ハタキや洋服用のブラシなどを使って、カーテンのほこりもしっかり取り除きましょう。カーテンレール、カーテン上部、裾の順に払っていき、最後に床に掃除機をかけると効率的です。

カーテンを開閉する

カーテンを閉めたまま、または開けたまま動かさないでいると、ほこりがたまるのはもちろん、繊維が硬くなり劣化を早めてしまいます。

あまり使わない部屋のカーテンや、目隠しのために閉め切ったままのカーテンも、1日に1度は開閉してあげましょう。

毎日カーテンを動かしていれば、裏側や裾に付いた汚れ・カビにも気づきやすくなります。

換気や窓掃除も大切

カーテンをきれいに保つためには、一番近くにある窓をきれいにする必要があります。窓にカーテンが触れても汚れないよう、網戸や窓ガラスは定期的に掃除しておきましょう。

また、暖房や加湿器を多用する冬は、窓が結露してカーテンを濡らし、カビが生えやすくなります。結露防止アイテムを貼ったりこまめに拭いたりして、結露を減らす対策を取りましょう。

部屋を換気して、こもった湿気やニオイを追い出すのも有効です。

防カビスプレーを使う

防カビスプレーを使って、カーテンそのものにカビ予防機能を持たせる方法もあります。防カビスプレーには除菌・消臭効果も期待できるため、ニオイ予防にもなります。

防カビスプレーは市販品でもよいですが、エタノールや水で手作りも可能です。スプレーボトルに無水エタノールと精製水を6:4の割合で入れて混ぜるだけなので、子どもと一緒に作ってみてもよいでしょう。

無水エタノールが手に入らない場合は、消毒用エタノールと水を8:2の割合で混ぜます。精製水がなければ、水道水でも大丈夫です。

ただしカーテンの素材によっては、スプレーした部分にシミができることもあります。最初は目立たない場所に少量をスプレーして、シミができないことを確かめてから使いましょう。

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カーテンを洗って明るいお部屋に

一見きれいに見えるカーテンも、窓から入ってくる排気ガスやほこり、手垢などが付いて意外と汚れています。久しぶりに洗濯してみると、元の色が鮮やかによみがえって驚く人も少なくありません。

定期的にカーテンを外して洗濯することで、自然に窓や網戸の汚れにも目が向き、カーテン周り全体をきれいに保てるようになります。すっきり洗い上がったカーテンとクリアな窓ガラスがそろえば、部屋が一段と明るくなるでしょう。子どもが触る機会も多く汚れやすいカーテンは、正しく洗濯していつも清潔に保ちましょう。

構成・文/HugKum編集部

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