あなたの子育てをラクにしてくれる「子育て支援」の今後の動きや、パパ、ママの疑問について、専門家の内藤知美先生にお答えいただきました!
地域に密着した子育て支援がもっと身近に!
保護者のニーズを吸い上げて、ますます便利になっていく!
子育て支援はこれまでは都道府県が担当していましたが、「子ども・子育て支援新制度」ができたのをきっかけに、市区町村が担当することになりました。担当する範囲がより狭くなることにより、それぞれ地域ごとに異なるニーズを吸い上げて、地域により密着したきめ細かな子育て支援が可能になっているのです。
こんなに豊富!地域の子育て支援の種類
「子育て支援施設」以外にも、さまざまな形の子育て支援があります。困ったとき、ひと休みしたいとき、子育て支援はいつでもあなたのそばにあります。子育てが辛いとき、ひとりで悩まずに、まずは気軽に利用してみましょう。
ファミリー・サポート・センター事業
地域の仲間で助け合う
子育ての手助けが欲しい人と、子育ての手助けをしたい人が会員になり、地域の中で助け合う相互援助活動。民間のベビーシッターや家事代行よりも安く利用できます。料金や登録方法は各自治体のホームページでチェックを!
一時預かり事業
目的を問わず利用できる地域も
急な用事やパートタイムのお仕事、そしてママのリフレッシュのために、一時的に子供を預かってくれる制度。保育園や幼稚園、支援施設などで行っています。短期間の宿泊や平日の夜間の一時保育を実施している自治体も。
病児保育事業
いざというときに助けてもらえる
病気や病後の子供を自宅でみることができないとき、病院や保育所などに付設されたスペースで預かる制度。保育中に具合が悪くなった子供を送迎して病児保育施設で保育する制度も2016年から新しく始まっています。
利用者支援事業
教育・保育施設や子育て支援事業の利用について相談できる
子育て支援をどう利用すればいいのかわからない人のために、自治体に必ず設置されている「地域子育て支援拠点」に駐在する支援専門員が、今現在の子育ての悩みやニーズに合わせた情報の提供や支援の紹介を行ってくれる制度。
フィンランド発祥の「ネウボラ」制度って?
自治体が妊娠・出産・育児を切れ目なくサポート!
フィンランド発祥の育児・家族支援制度「ネウボラ」を参考に、日本でも妊娠から出産、育児までを切れ目なくサポートする自治体が増えています。主に妊娠届け時や母子健康手帳交付時より、保健師や相談員が連携して母子の相談・支援を行い、育児の孤立化を防ぐことも目的としています。
子育て支援について、パパ、ママからの疑問にお答えします!
Q. ママだけではなくパパも利用できますか
A. もちろんOKです
最近ではパパの利用も増えており、土日や休日はママよりパパのほうが多いことも! 家にはないおもちゃでお子さんと思い切り遊ぶパパの姿が印象的です。普段あまり出会えない「パパ友づくり」の場にもなっていますよ。
Q. お友だちとトラブルが起きるのでは?と心配です
A. 職員になんでも相談を!
施設には必ず職員がいるので、何かトラブルがあったときは職員に相談すれば、間に入ってくれます。子供同士のけんかやママ同士のトラブルなど、気になることは相談を。
教えていただいたのは
内藤知美先生
田園調布学園大学子ども未来学部教授。子どもが幸福な生活を送ることができるための保育の方法や環境について研究している。
イラスト/いとうゆみ 取材・文/洪 愛舜 構成/童夢 ベビーブック 2018年7月号