給食の好き嫌い、朝が遅い…。小学一年生の「あるある」お悩みに答えます|『小一』子育て相談室

学校生活のはじめの一歩をふみだした小学一年生。本人はもちろんパパ・ママたちも、小一ならではのお悩みを抱えがち。
今回は「給食」と「朝のしたく」についてのお悩みをとりあげます。

Q:食べものの好き嫌いが多く、給食を食べられるか心配です。

好き嫌いが多く、食べるのにも時間がかかります。最近は嫌いなニンジンやピーマンを細かく刻んで調理していますが、娘は小さいのを見つけては取り除いて食べています。先日、つい「給食ではこのようなことをしてはいけないよ」と言ってしまい、かえって、不安にさせてしまったようです。家庭ではもう少しがんばったほうがいいでしょうか。(M・S さん)

A:給食は一旦忘れましょう。苦手な食材を選ばせて、親子で一緒に作りましょう。

 この時期、子どもの偏食や小食で給食に不安を抱えるお悩みは多く見受けられます。でも、大丈夫ですよ!

1年生の給食は、入学式から2~3週間ほど後から始まります。ですからあせる必要はありません。まずは、給食とお子さんの偏食を切り離して考えましょう。

偏食の場合は、食材を選ぶところから始めてみてはどうでしょう。買い物に一緒に出かけ、苦手な食材を「どれがいい?」と子どもに選ばせるのです。調理も一緒に行いましょう。カレーに入れるニンジンなら、型抜きで花や星形にくりぬいてもいいですよね。また、苦手なものは、少しだけ濃い味付けにするのもおすすめです。

食べるときは、「○○ちゃんがつくった魔法のニンジン、おいしそうだよ」などと、子どもが嫌いなものに「魔法の」とつけて言ってみてください。子どもって、魔法が好きですからね。少しでも食べられたらたくさんほめてください。「○○ちゃん、食べたね。すごいね!」と。一番はお母さんの笑顔です。不安な気持ちはしまって、ニコニコ笑顔で接してくださいね。

それでも不安が残る場合は、担任の先生に相談しましょう。まだ1年生ですから、きちんと配慮してくれますよ。

Q: 毎朝「早く!」と言い続けて疲れます。

息子は朝の目覚めが悪く、なかなか起きてくれません。ようやく起きても、ボーッとしています。そんな息子に「早くして!」と何度も叫ぶのですが、慌てる様子もなく、のんびりと出かけていきます。私は朝からいつも疲れてしまいます。どうしたら、怒らずにすみますか。(A・K さん)

A:うれしいことや楽しみを1つ用意して耳元でささやいてみましょう。

「早くして」とわが子につい言ってしまうお母さんの気持ち、すごくわかります。まずは、朝のイライラを深呼吸で鎮めましょう。そして、寝ているわが子の耳元で、すぐに起きたくなるようなことをささやくのです。

例えば「今日、ご飯食べたらおいしいイチゴがあるよ」などと、うれしいことや楽しみを1つ用意するのです。そうすると、子どもはそれを励みに起きようとします。ただし、「早く起きなかったら、イチゴがなくなっちゃうよ」という脅し文句は使わないように気をつけましょう。

前日の買い物などで、朝のごほうびを子どもに選ばせてもいいですね。子どもも「じゃ、明日早く起きて絶対これ食べる」とモチベーションも上がるでしょう。プチごほうびを上手に使って、ニコニコ笑顔で支度ができるといいですね。

それでも、ときには「早く」と言ってしまうこともあるでしょう。でも落ち込む必要はありませんよ。どこの家庭でも同じようなものです。「早く」が0にはならないかもしれないけれど、その回数ができるだけ減るといいですね。

\私がお答えしました/

ぺたほめ医専アカデミー代表・日本心理学会認定心理士
藤田 敦子 先生

ほめて認める独自の「ぺたほめ®子育て術」を提唱し、テレビ出演・出版・講演などで大活躍の子育てアドバイザー。「ぺたほめ®子育て術」によって成長した二人の息子は、最難関大学・京都府立医科大学医学部医学科に現役合格。著書に『母親が変わればうまくいく 第一志望校に合格させた母親がやっている子育て39』(講談社)。藤田敦子オフィシャルブログ https://ameblo.jp/petahome/

1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。

『小学一年生』2021年5・6月号 別冊『HugKum』 イラスト/やまのうち直子 撮影/黒石あみ(小学館写真部) 構成/天辰陽子

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