「トイレトレーニングを始めなければ」と親御さんが思うのはいつ頃?どんな悩みが多いの?雑誌『ベビーブック』の読者1000人にとったアンケート結果と、読者ママたちのリアルなお悩みに保健師の有澤順子先生がお答えします。中にはクスッと笑えるものも。トイレトレーニングは大変ですが、ママやパパも肩の力を抜きつつ、乗り切りたいですね。
目次
Q1~3歳ママにアンケート!トイレトレーニングはいつから始めていますか?
Qトイレトレーニングで悩んでいることは?
1位 自分から「したい」と伝えられない 29.4%
2位 トイレに行くのをいやがる 18.0%
3位 トイレに誘うタイミングがわからない 17.5%
4位 うんちができない 11.9%
5位 おしっこができない 9.3%
こんなときどうする? トイレトレーニングあるある
「怒ってはダメ」とわかっていても、つい怒りたくなるときもありますよね。ここで紹介する対処法を参考にしながら、乗り切っていきましょう !
トイレに誘っても「イヤ!」と断られた
トイレのチャンスは一日に何回もあるので、「まあ、いいか。また今度ね」と軽く受け流して、無理強いしないことが大切です。遊びが終わったときなど、行動が切り替わるタイミングで再び声かけを。
失敗して、おもらしの水たまりが……
今回の失敗を責めるのではなく、「次は大丈夫だよ」「また教えてね」と次に目を向けた励ましの言葉を。フローリングマットを敷くなどして掃除しやすい環境を整えておくと、負担を減らせます。
これまでできていたことができなくなった
下の子が生まれた場合などに後戻りしても、気持ちが落ち着けばまたできるようになるので心配いりません。トレーニングは一旦お休みし、スキンシップを増やして親子で楽しい時間を過ごしましょう。
パンツになってから伝えておきたいこと
ひとりでトイレができるようになると、「もう大丈夫」と思って目を離してしまいがち。でも、トイレを気持ちよく使い、日々を健康に過ごすために、今だからこそ伝えておきたいことがあります。
おしっこ・うんちの 大切さ
おしっこやうんちは「汚いもの」だというイメージを持ってしまうと、園や学校でトイレから出てきた子をからかったり、恥ずかしくてうんちを我慢したりすることがあります。「食べる」→「出す」という体のしくみを伝え、「元気なうんちが出てよかったね」と声をかけるなどして、おしっこやうんちは人間が生きるために大切な働きをしていることを教えましょう。
清潔にするために 心がけたいこと
・お風呂では
ボディーソープや石けんをよく泡立て、その泡で股の周辺をやさしく洗います。男の子のおちんちんは皮をかぶっているので、皮をむくようにして、先端の部分を出して洗いましょう。
・男の子なら
おしっこが周囲に飛び散るのを防ぐため、男女共用の便器で座っておしっこをするときは、おちんちんを下に向けてからするように教えます。慣れてきたら、洋式トイレの便座を上げてから立ってする方法も教えておきましょう。うんちの拭き方を教えるのも忘れずに。
・女の子なら
おしっことうんちでは拭くところが違うので注意が必要です。尿道や膣にバイ菌が入らないように、うんちを拭くときは必ず前から後ろに向けて拭くことを教え、練習してみましょう。
公共のトイレの 使い方
お出かけのときもパンツになり、公共のトイレを使うようになったら、「列に並んで順番を待つ」→「トイレをして流す(温水洗浄便座のボタンは押さない)」→「パンツをはく」→「手を洗って清潔なタオルやハンカチで拭く」といった一連の流れを教えましょう。男の子には、小便器で立ったままおしっこをする方法を大人の男性が教えてあげるといいですね。
こんなとき、どうする? パンツになってから あるある
おしっこはできても うんちができない
うんちが出やすいタイミングは子どもによって違います。一日のうち、どの時間帯にうんちが出ることが多いのかをよく観察して、そのタイミングでトイレに誘いましょう。補助便座の場合は、踏み台を用意するとお腹に力が入り、うんちがしやすくなります。
おちんちんを触りたがる
おうちの方がびっくりして「やめなさい!」と騒ぎ立てると、子供はその反応が楽しくて余計に触りたくなってしまうことも。「大事なところだから触らないようにしようね」と伝えたら、好きな遊びに誘うなどして気をそらしましょう。
おねしょが続いている
夜はおむつを使ってぐっすり眠れるようにして、トイレのために起こすのはやめましょう。おうちの方の不安が伝わると、それがおねしょの原因になることも。小学校に入る頃にはしなくなることがほとんどなので、「そのうちしなくなるから大丈夫」とおおらかに考えて。寝る前には水分を控え、生活リズムを整えることも大切です。
お話:有澤順子先生
保健師として、東京都世田谷区の「おでかけひろばSHIP」で10年間にわたり育児相談などを担当。2人の男の子を育てたママでもある。