「SDGsバッジ」を、見たことがあるでしょうか? 近年注目されているSDGsに関するバッジですが、これをつける人が増えてきています。SDGsバッジをつけることによるメリットや、購入方法について紹介しましょう。
SDGsとは?
SDGsバッジについて説明する前に、そもそも「SDGs」についてよく分からないという人がいるかもしれません。まずはSDGsの概要について解説します。
持続可能な開発目標のこと
「SDGs(エスディージーズ)」とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、2015年の国連サミットで採択されました。16~30年までの15年間で、持続可能でよりよい社会を作り上げるために定めた国際目標です。
地球上では貧困や人権問題、気候変動やエネルギー資源の枯渇など、数多くの問題が発生しています。SDGsにはこれらの問題を解決し、バランスを保ちながら人間と自然が共存していくことを目指すために、達成するべき目標が示されているのです。
参考:SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省
17のゴールと169のターゲット
SDGsではさまざまな観点から、達成するべき「17のゴール」が示されています。例えば「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」など、すべての人が平等な生活を送ることや、「働きがいも経済成長も」といった生活の豊かさなどに関する目標です。
その他にも「つくる責任つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」など、地球環境を守るための対策も含まれます。これらのゴールを達成するために、具体的にどのような行動をとればよいかを示したのが、「169のターゲット」です。
それぞれのゴールに対して、平均10個程度の達成目標が具体的な数値などで示されています。国や企業や個人は、これらのターゲットの達成を目指すことで、ゴールに近づいていくのです。
参考:SDGs17の目標 | SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)
SDGsバッジを着けるメリット
SDGsの17のゴールは、カラフルに色分けされています。この17色をドーナツ型に配置したものは「SDGsカラーホイール」と呼ばれており、それをバッジにしたものがSDGsバッジです。
このバッジをつけることによって、どのようなメリットがあるのでしょうか?
社員全体の意識が高まる
企業の取り組みの一環としてSDGsバッジを着けることは、社員のSDGsに対する意識を高める効果が期待できます。SDGsは一度行動したら終わりではなく、継続的に取り組む必要があるものだからです。
日常的にSDGsバッジを身に着けていれば、バッジを目にする機会も自然に多くなります。その都度SDGsを意識することができ、行動を起こすきっかけやモチベーションの維持になるかもしれません。
同じバッジを着けることで組織としての一体感も生まれ、よりSDGsに対する行動の効果が出やすくなる可能性もあります。
取り組みを社外へアピールできる
SDGsに取り組んでいる企業であることを、社外へアピールできるのもSDGsバッジをつけることのメリットです。社会問題や環境問題の解決に対して積極的に取り組むことは、取引先や顧客などにプラスのイメージを与えることができます。
また、SDGsバッジが目にとまることで、自社の取り組みの内容について説明するきっかけが生まれることもあるでしょう。同じような取り組みを行っている取引先であれば、そこから商談を進めやすくなるかもしれません。
SDGsバッジの購入方法と注意点
SDGsバッジは、どのように購入すればよいのでしょうか?基本的な購入方法と、購入の際の注意点について紹介します。
国連本部のオンラインショップで購入
SDGsバッジは、ニューヨークにある国連本部のオンラインショップで購入できます。残念ながら、日本国内に事務所のある国連関係機関では販売されていません。
購入ページは英語で表示されるため、ある程度の英語を理解した上で購入手続きをする必要があります。英語が苦手な人にとっては、少しハードルが高いかもしれません。
また、バッジは10個単位で販売されており、バッジの代金以外に送料もかかる点には注意しておきましょう。
購入:SET OF 10 SDG PINS | Shop.un.org : Official Source for United Nations Books and More
国連承認のない非正規品には要注意!
国連本部以外でも、オンラインショップなどでSDGsバッジを購入することは可能です。その際は、正規品かどうかに注意して選びましょう。
正規品かどうかの判断基準は、商品の販売ページに「国連のSDGsロゴガイドライン順守」「国連承認済み」などの文言があるかどうかです。SDGsに関連するロゴを使用するときには、国連が定めるガイドラインを順守しなければいけません。これを守っているものであれば、正規品と判断してよいでしょう。
参考:SDGs media
形や配色の主な禁止事項
SDGsロゴガイドラインには、SDGsカラーホイールを使用する際の禁止事項が示されています。カラーホイールは17色で構成されていますが、この色や配置を変更してはいけません。配色の大きさを変えたり、ホイールを変形させたりすることも禁止です。
影付けや背景の色付けの他、アイコンやロゴなどをカラーホイール内に配置することも許可されていません。他にもさまざまな禁止事項があり、これらを行うとガイドライン違反になります。
参考:国連グローバル・コミュニケーション局/SDG_Guidelines
SDGsバッジを着ける意味を考えよう
SDGsバッジは、オンラインショップなどで簡単に手に入ります。しかし、SDGsバッジは、SDGsへ取り組む姿勢の表明や、SDGsの普及という目的のために使用するものです。SDGsの意義やゴールなどをしっかり理解したうえで、バッジを活用しましょう。
文・構成/HugKum 編集部