イカの冷凍保存方法|解凍後は刺身で食べても良い? さばき方からボイル後の冷凍方法まで

鼓動に合わせてキラキラと光る、鮮度の良いイカを見かけた時はチャンスです。ぜひ購入して、イカのおいしさを堪能してください。多めにあっても冷凍保存ができます。今回は、イカを上手に冷凍する方法と、注意点についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

イカは冷凍保存がおすすめ

イカは冷凍処理に向いている食材です。ご家庭でも生イカが手に入った時には簡単に冷凍保存することができ、さらに調理がしやすい冷凍方法を選ぶことができます。詳しくご紹介していきますので、まずはイカの種類と注意が必要な点からみていきましょう。

イカの基礎知識

スルメイカ、ケンサキイカ、ヤリイカ、そして小さなホタルイカまで、たくさんの種類が食用として流通します。

イカの栄養分には必須アミノ酸が多く含まれ、タンパク質も豊富です。消化にも良く、さらに内蔵は塩辛に、イカスミはパスタソースにと、隅々まで味わうことができ、優れた点は多面的です。

流通している多くのイカは冷凍管理されており、近海で獲れた生イカは多くありません。ですが、ご家庭での冷凍保存は、この生イカが手に入った時がおすすめです。冷凍イカを解凍後、再冷凍するのは食感の変化や衛生面で注意が必要になります。

アニサキスについて

アニサキスは、イカなどに寄生する1〜2cm程度の線虫です。食べると腹痛や吐き気、嘔吐を引き起こすことがあるので、注意が必要。寄生後3〜4日で弱り始め、7日程度で死滅、排泄されるため、気づかないことも少なくありません。イカの内臓に寄生しますが、イカの死後、温度が上がってくると身側へ移動してきます。ですから、新鮮なうちに内臓をはずすことが予防になります。鮮度が保たれた新鮮なイカなら心配ありません。

また、十分な冷凍と加熱があれば死滅します。生の刺身で食べる時は気をつけたいところです。ですが、アニサキスは目視することができる大きさです。気をつけてよく目を配ると予防になります。また、イカの身に細かい切れ目を入れる処理や、1センチより薄く切ることも良いですよ。イカソーメンは安全に食べるための知恵なのです。

イカのさばき方

生イカはピチピチの鮮度で店頭に並びます。ソッと触ると、触れたところから色が変化するくらい、新鮮なイカを見かけたときはぜひ購入してください。絶品イカ料理で楽しみましょう。イカはさばき方も簡単です。

中身を抜く

イカの胴体の中に指を差し込み、くっついている部分を引き剥がしていきます。内臓を破らないようにソッと、ほどよい力加減で剥がします。

透明なプラスチックのような軟甲が見えています。これを引き抜いてはずすと、作業がしやすくなります。

 

うまくはずれると、内臓の仕組みを観察できるので興味深く、高学年のお子さんなら観察実験もできます。

エンペラをはずし、皮をむく

胴体からエンペラを剥がします。包丁で切れ目を入れ、指で引き剝がしていきます。もし一緒に皮が剥がれるようなら、そのままむいてください。むけない時は、キッチンペーパーでこするときれいに剥がれます。

イカの薄皮には良質なコラーゲンが多く含まれているので、剥がさずに食べるのもおすすめです。少し歯ごたえが固くなりますが、皮付きでの調理もご参考にしてください。

胴体とエンペラはよく水洗いをした後、水気をよく拭き取っておいてください。

ゲソの処理

固いクチバシ(カラストンビ)が足の付け根に埋まっています。包丁やハサミで切り開くとクリーム色の丸い口で覆われているので、口とクチバシを一緒にはずしてください。

足の付け根を見ると、クチバシの先がのぞいています。これは固くて食べられません。

 

目の下に包丁を入れて、ゲソ部分と内臓を切り分けます。ゲソは塩でもむと、吸盤をこそげ落とすことができますよ。きれいになったら塩を洗い流し、水気をよく拭いてください。

これで下処理は終わりです。あとは、各部位を食べやすい大きさに切り分けるだけ。エンペラは細切りに、ゲソは長さを揃えます。

皮をむいた胴体(上)と、切り落としたエンペラとゲソ(下)に分けました。

 

イカは胴体に吸い込んだ水を噴射して泳ぐことから、筋肉が横向きに発達しているそうです。イカリングのように輪切りに切る場合と、繊維に沿って縦に切る場合とでは、歯ごたえに違いがあります。歯ごたえがあるのは輪切り。反対に柔らかいのは縦向きです。

刺身で食べたい時の冷凍方法

冷凍したあとのイカを、刺身で食べる時の方法をご紹介します。

冷凍方法

水気をよく拭き取り、ピッチリとラップで覆ってから、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。

刺身にしても、あまり味の劣化がないのがイカのすごいところ。

保存期間

3〜4週間の保存期限です。

解凍方法と食べ方

冷凍したイカは、ゆっくりと解凍することでおいしさを逃しません。食べる3時間ほど前に冷蔵庫に移しておくと柔らかくなるので、細切りにしていただきます。

ボイルしたイカの冷凍方法

次に、茹でてから冷凍する方法をご紹介します。

冷凍方法

お好きな切り方で。

 

下処理をしたイカは、食べやすい大きさに切ってから茹でておくと、冷凍後の調理に便利です。サッと茹であげ、粗熱をとってから水気をふき取ります。冷凍用保存袋に入れて冷凍庫に入れてください。

そのままでも、焼いても、煮ても食べられます。万能なボイルイカ。

保存期間

3~4週間の保存期限です。

解凍方法

ボイルしたイカは冷凍した後、解凍せずに加熱調理に使えます。または、流水解凍でも良いです。例えば、塩もみをしたきゅうりと解凍したイカを合わせれば、さっぱりと食べられる甘酢和えも簡単。

BBQにも! 煮物にするなら下味をつけて冷凍

イカに含まれるタウリンは、肝機能を高める働きがある栄養です。このタウリンは香辛料と合わせると効果的に摂ることができるそうです。お子さんに人気のカレー味はピッタリですね。

下味をつける方法をみていきましょう。

冷凍方法

煮物に便利な味付けをご紹介します。イカ2杯に対して、醤油大さじ2、酒大さじ1に漬けて冷凍します。冷凍用保存袋の中にイカと調味料を入れて、よく混ぜ合わせてください。空気を抜いて冷凍庫へ入れます。

しょうが汁を足すのもおすすめ。

 

炒め物なら塩こしょう、パスタソースならトマト缶。その他にも、マヨネーズと醤油で漬け込んだイカを解凍し、パン粉をつければイカリングの下ごしらえになります。

保存期間

1か月を目安に食べてください。

解凍方法

氷水に袋ごとつけて15分くらいすると解凍ができます。流水解凍なら5分程度です。イカリングのように、解凍してから調理したい場合はご参考にしてください。

煮物への使い方

煮物や炒め物には、解凍せずにそのまま加えてください。(下記の「里芋と冷凍イカの煮物」参照)

イカを長く煮込むと固くなってしまいますが、下味がついているので、短時間の加熱で十分です。固くなる心配がありません。

BBQへの使い方

下味がついているイカは、炭火なら焼くだけです。凍ったまま鉄板に乗せたり、網の上で焼いたりして楽しんでください。

イカのレシピご紹介

里芋とイカの煮物を作りながら、冷凍イカの調理方法をご紹介します。下味をつけて冷凍したイカは、煮物にピッタリなんです。

里芋と冷凍イカの煮物

この柔らかさは、冷凍イカを使うからこそ。しかも味が染みています。

◆材料

里芋 5個(冷凍里芋でも)

【煮汁用】
だし汁 300㏄
酒 大さじ1
醤油 小さじ1/2
塩 小さじ1/2

◆作り方

【1】里芋の下ゆでをします。皮をむいて洗った里芋を鍋に入れ、かぶるくらいの水を入れて火にかけます。煮立ってきたら弱火にして15分ほどたつと柔らかくなります。ざるにあげて水を切っておきます。
【2】だし汁に調味料を加えて温めます。【1】の里芋を入れ、落とし蓋をして弱火で10分ほど煮ます。里芋に味が染みてきたら、冷凍イカを解凍せずに入れて5分ほど弱火で煮れば完成です。

凍ったまま鍋に入れてください。

 

ここからは、冷凍イカを使って作れるレシピをご紹介します。お好みで下味をつけたイカを使うのも良いですね。

いか入りお好み焼き

弾力性のあるいかを小さく切って加えて。山芋が入ったふっくらした生地はキャベツもたっぷりで栄養いっぱい!

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
ゆでいか(または刺身用) 100g
キャベツ 1/8個(150g)
コーン(缶詰) 1/4カップ

【A】
小麦粉  150g
卵 1個
山いも(すりおろし) 50g
天かす 20g
だし汁 1カップ強

サラダ油 大さじ1/2
ソース・かつお節・青のり・マヨネーズ  各適量

◆作り方

【1】いかは8mm角に切り、キャベツは粗みじん切りにする。
【2】ボウルに【A】を合わせ、【1】とコーンを加えて混ぜる。
【3】フライパンにサラダ油1/3量を熱し、【2】の1/3量を流し入れて丸く形を整え、中~弱火でふたをして両面を焼く(約8分)。同様に3枚焼く。
【4】食べやすく切り、お好みでソースやマヨネーズをかけ、かつお節や青のりをのせる。

教えてくれたのは


阪下千恵さん

料理研究家、栄養士。家族 のために作り続けてきたおいしくて、栄養バランスのよいレシピが人気。二人の女の子のママ。

『ベビーブック』2015年9月号

いか団子とキャベツのやわらか煮

万能めんつゆだれを使用。薄味なのにしっかり味がついている。子どもが食べにくいいかも、細かく刻んでいるのでおいしく食べられます!

◆材料

(大人2人分+子ども2人分)
するめいか 1ぱい
めんつゆだれ 1/4量

【A】
長ねぎのみじん切り 1/4本分
しょうがのすりおろし 大さじ1/2

小麦粉 大さじ1
キャベツ 5~6枚(400g)
だし汁 1と1/2カップ

【B】
片栗粉 大さじ1
水 大さじ1

◆作り方

【1】いかはワタ、軟骨、目、口、吸盤を除き、たれに1時間以上漬ける。いかを取り出して輪切りから細かく叩き(またはフードプロセッサーにかけ)、【A】を加えて混ぜる(漬けだれは取っておく)。
【2】キャベツは芯を除いて4cm角に切る。
【3】鍋にだし汁、漬けだれ、【2】を入れて火にかけ、煮立ったら火を弱め、ふたをして5分煮る。【1】を一口大に丸めながら加えてふたをし、3~4分煮る。混ぜ合わせた【B】を加えてとろみをつける。
*いかは冷凍のロールいかを解凍して使っても。

◆ポイント

めんつゆだれは、トマト、はちみつ、ごま油で甘酸っぱさと風味をプラス。

(作りやすい分量)
めんつゆ(3倍希釈) 1/2カップ
トマト 1個
はちみつ 大さじ1
ごま油 大さじ1

【1】トマトはヘタを除いて粗みじん切りにする。
【2】すべての材料を混ぜる。
*冷蔵庫で10日ほど保存可能。

教えてくれたのは


夏梅美智子さん

身近な食材を使った、作りやすくておいしい家庭料理が人気。基本の料理からエスニックまで幅広いレパートリーがある。男の子のママでもある。

『めばえ』2015年2月

イカは冷凍保存が賢い

イカは天ぷらに炒めもの、煮物に刺身と、なんと多くの調理法ができる食材でしょうか。さらには冷凍方法も自由に選べるので、調理しやすい形での長期保存ができますね。イカの冷凍保存を活用して、ますます味わいの機会を増やしてくださいね。

 

構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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