「昔話」が4~5歳にぴったりな理由は?児童文学作家・坪田譲治の「日本むかしばなし」の世界

「昔話」は想像の世界を楽しむことができるようになる4~5歳に触れさせたい

テレビアニメ「まんが日本昔ばなし」が放映されていたママ世代なら、だれもが知っている昔話。

でも、今は絵本やお話会で触れる機会がない限り知らないで成長してしまう子ども達も多いのではないでしょうか

ひょっとしたら、話題のテレビCMから、「桃太郎」「浦島太郎」「金太郎」が一緒にでてくるお話があると思っている子ども達もいるかも?!

4歳以前は「子守話期」、それ以降が「昔話期」

読書への興味は子どもの発達に伴って変化します。4歳以前は、「子守話期」といわれ、子ども自身の生活経験が反映される絵本に興味を持ちますが、4,5歳になると、目の前にはない「むかしむかし あるところに」で始まる想像の世界を楽しむことができるようになるそう。それを「昔話期」と呼ぶのです。

そして、昔話には、先人が伝えようとした生きるための知恵や教訓が込められています。

児童文学作家の坪田譲治とは?

「坪田譲治文学賞」という大人も子どもも楽しめる優れた作品を選ぶ賞として、今もその名を残す、児童文学作家の坪田譲治(1890-1982)。

坪田は、子どもの頃に昔話に触れさせたい、と日本各地に残る昔話を集めて子どもにわかりやすい語り口で「日本むかしばなし集」としてまとめ、今も読み継がれています。

その坪田譲治の昔話の世界が、限定版の絵本になり、その絵本展「にっぽんむかしばなし」展が東京・恵比寿の「GALERIE Malle ギャラリーまぁる」で12月11日から開かれます。

今しか手に入らないspecialな「日本むかしばなし」の限定絵本も

絵本作りの企画は2011年から続いており、毎回異なる作家の作品をテーマに絵本作りをしています。今回は坪田譲治の「にっぽんむかしばなし」をとりあげました。

「むかしばなし」を親子で楽しむ秘訣は?

企画した「GALERIE Malle ギャラリーまぁる」の木川志津子さんにうかがいました。

「『にっぽんむかしばなし』という響きに懐かしく思われる方もいらっしゃるとおもいます。私もそのひとりです。子どもの頃母から聴いた「むかしばなし」を今でも良く覚えていて、ふとした時に思い出します。
母になった時に子どもに私も同じように「むかしばなし」を読んだり、聴かせたりしました。

母から子へと語り継いでほしいとの願いを込めて、坪田譲治さんの新潮文庫の『日本むかしばなし集(一)~(三)』を元に、切り絵、木口木版 絵の具などを使って挿絵を描き、ブックデザイナーが素敵な本「にっぽんむかしばなし」に仕上げています。

絵本のラインナップは人気作品ばかり

今回、10編が絵本になり、それぞれ少数限定本でしか味わえない仕上がりの本になりました。それぞれの原画と絵本を展示しますので、是非、親子でご覧いただきたいですね。絵本もご購入いただけます。」

10編のラインナップは、

「ネズミのすもう」「灰坊ものがたり」「タニシ長者」「わらしべ長者」「姉と弟」「ウグイスのほけきょう」「フクロウの染物屋」「キツネとクマのはなし」「一寸法師」「サル正宗」

     

   

本屋さんでは購入できないこの時期だけの限定本です。

ピュアな幼児期にこそ親しんで欲しい「昔話」。

ママも、知っていたつもりだけど改めて読んで見ると新しい発見があるかもしれません。お子さんと一緒に日本の昔話の新しい世界を見つけるきっかけにしてはどうでしょう。

坪田譲治 にっぽんむかしばなし 絵本展

2018年12月11日~23日 12時~19時(最終部は16時まで) 17日は休廊

東京・恵比寿「Galerie Malle ギャラリーまぁる」

https://galeriemalle.jp/archives/6861

構成/Hugkum編集部  写真/繁延あづさ

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