Google Classroomとは? オンライン学習の使い方と親のサポート方法を知りたい!

オンライン授業を本格化する小学校が増えつつあります。学校側から「Google Classroom」を使って授業をすると聞かされ、戸惑う保護者も多いかもしれません。Google Classroomの特徴と、家庭でのサポート法を解説します。

今注目のGoogle Classroomとは?

「Google Classroom(グーグルクラスルーム)」は、オンライン授業の導入を進める教育現場で、今注目を集めているツールです。初めに、サービスの内容を簡単に紹介します。

Googleが提供する授業プラットフォーム

「Google Classroom」は検索エンジンで知られる「Google」が開発し、学校向けに提供しているウェブサービスです。

先生がインターネット上に「クラス」を作り、児童を登録すると、オンライン授業や教材の配布・宿題の提出・コミュニケーションなどができるようになります。

ネット上にある「もう一つの教室」で授業が行われている、と考えてもよいでしょう。

利用に必要なもの

Google Classroomの利用に必要なものは、以下の3点です。

・インターネットに接続できる環境
・スマホやタブレット、パソコンなどの端末
・学校が発行したGoogleアカウント

学校が用意した専用のタブレットを使う場合は、自宅の回線でインターネットに接続できるように設定しましょう。万が一配られたタブレットに不具合が生じた場合は、他の端末からもログインできます。

Google Classroomへのログインには、学校が児童用に発行したGoogleアカウントが必要です。個人のGoogleアカウントは使えないので注意しましょう。

Google Classroomでできること

子どもたちは、Google Classroomを通して授業を受けられる他、登校時と同じように宿題を出したり、先生に質問したりできます。授業以外の主な機能を紹介します。

宿題の提出

授業の最後に宿題が出て、次の授業で提出するといった、学校生活ではごく当たり前の光景も、Google Classroomならすべてオンラインで完結可能です。

プリントやノートを使わないため失くしたり、持って行くのを忘れたりする心配もありません。

もちろん、宿題の採点結果や先生からのコメントも、Google Classroom内でチェックできます。宿題だけでなく、テストや課題、家庭への連絡に使われることもあります。

質問をする

「オンライン授業では対面授業のように、分からないことを気軽に先生に質問できないのでは?」と、心配する保護者も少なくありません。

Google Classroomには、先生に質問できる「限定公開のコメント」機能があり、他の児童に見られることなくいつでも質問が可能です。

「ストリーム」と呼ばれる掲示板のような機能もあり、クラスメートとの交流もできます。ただし、コメントやストリームは、先生が状況に応じて設定する機能です。いつでも使えるとは限らないので注意しましょう。

参考:
生徒に投稿と共有の権限を設定する – パソコン – Classroom ヘルプ
クラス ストリームに投稿する – パソコン – Classroom ヘルプ

成績の確認

Google Classroomでは、テストや課題などの個別の採点結果だけでなく、クラス内での総合成績も閲覧可能です。

先生が共有している場合のみ、画面上に「総合成績」が表示されるので、タップすると確認できます。表示されないときは、個別に先生に問い合わせましょう。

なお、テストや課題などに付いている先生のコメントも画面上で閲覧できますが、ファイルの種類によってやり方が異なるケースがあります。

子どもには難しい操作もあるため、あらかじめ学校側の指示をよく読み、保護者も理解しておくことが大切です。

参考:クラスにおける総合成績を確認する – パソコン – Classroom ヘルプ

オンライン授業の定着で何が変わる?

オンライン授業は、大学や塾などでは既に授業形態の一つとして定着しています。

小中学校や高校でも、今後さらに利用が進む可能性があるでしょう。オンライン授業がもたらす、主な変化を紹介します。

学校外で授業が受けられる

オンライン授業の最大のメリットは、学校に行かなくても勉強ができることです。自然災害や感染症流行などの理由で休校になっても、自宅で授業を受けられれば、勉強が遅れずに済みます。

オンライン授業が定着すれば、病気療養中や不登校の子どもたちも、他の子どもと同じように勉強を続けられます。わざわざ通学する必要がないので、学校が遠い地域に暮らす家庭にもメリットが大きいでしょう。

交流の幅が広がる

オンライン授業には、学校やクラスの枠組みを越えた出会いを生み、子どもの社会性を養う効果が期待されています。オンライン授業はどこにいても参加できるため、学校同士の交流も簡単です。

例えば、過疎地や離島など、子どもの数が少ない地域では、同じ学年の友達がいなかったり、先生が1人しかいなかったりと、人との交流に限界がありました。

しかし、他校の児童と一緒に学べるオンライン授業を開催すれば、知り合いが増え、さまざまな価値観に触れることが可能です。

地域や国際的な交流はもちろん、大学生や社会人などとの異世代交流もできるため、子どもたちにはよい刺激になるでしょう。

より専門的な授業も可能に

オンライン授業が定着すると、専門的なことを学びやすくなります。小学校には近隣の博物館や工場などに出向いて、現地の人に教えてもらう「社会科見学」がありますが、行き先は限定的で回数も十分ではありません。

国会議事堂を見学させたいと思っても、関東以外の小学校では難しいでしょう。

インターネットを使えば、遠くの施設にも見学に行けます。画面越しとはいえ、録画の教材と違ってリアルタイムで映像を見られる上に、その場で質問ができるので、子どもたちが興味を感じやすいでしょう。

また、プログラミング授業のように教える先生が足りない場合も、オンライン授業を使えば1人の専門家が、一度に複数の学校に指導できます。他にも政治家・有名人との交流会や、企業による出張授業など、新しい学びのスタイルが続々と登場しています。

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オンライン授業が注目を集める背景

数年前までは、子どもが一斉にオンライン授業を受ける姿を想像する保護者は、ほとんどいなかったのではないでしょうか。タブレット教材を使う子どもはいましたが、あくまでも家庭での個人的な学習のためでした。

全国的にオンライン授業が注目され、広まった背景を見ていきましょう。

ウイルス感染症拡大の影響

2020年3月、新型コロナウイルス感染症拡大を防ぐため、政府は全国の学校に対して一斉休校を要請しました。休校は長期化し、再開後も分散登校や時短授業など、通常の授業ができない状況が続きます。

保護者からも子どもの勉強が遅れるとの不安の声が上がり、各自治体は学校授業のオンライン化へ向けて、急速に準備を進めました。

オンライン授業を実施するためには、家庭のネット環境整備はもちろん、子どもたちへの端末配布や学校側のシステム構築、先生への研修など、さまざまな課題をクリアしなくてはなりません。

自治体・学校・家庭それぞれが、子どもの学びを止めないために努力を重ね、オンライン授業の実現にこぎつけたといえるでしょう。

教育のICT化

新型コロナウイルス感染症が流行する前から、文部科学省では教育のICT化を進める方針を打ち出していました。学校に高速ネットワークを整備し、児童全員に専用の端末を配布して、黒板や教科書の代わりに活用する計画です。

ICT化にはオンライン授業による病児・不登校児への対策や過疎地対策、先生の負担軽減の目的も含まれています。オンライン授業を含む教育のICT化は、国の方針でもあるのです。

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家庭での対応は?

自分の子どもが通う学校でオンライン授業が始まったら、保護者はどのような点に注意すればよいのでしょうか。家庭での対策を三つ紹介します。

ネット環境を確認

オンライン授業では映像を使うため、大容量のデータを高速でやり取りできるネット環境が欠かせません。

もし、家庭のインターネット回線が、1カ月のデータ使用量に制限があるプランだった場合、容量が足りなくなる可能性があります。プロバイダーの料金プランを確認して、大容量や無制限のプランに変更しておくと安心です。

また、タブレットをネットにつなげるためには、Wi-Fi(無線LAN)が必要です。Wi-Fiを使っていない人は、「ルーター」と呼ばれる専用機器を購入しましょう。「モバイルWi-Fiルーター」を貸し出してくれる学校もあるので、購入が難しい場合は相談するとよいでしょう。

学習意欲を上げる工夫が必要

子どもが意欲的に授業に参加できるように、環境を整えるのも保護者の役目です。オンライン授業に戸惑っているのは、大人だけではありません。子どもたちも、1人で勉強することに大きな不安を感じているはずです。

始業を告げるチャイムもなければ、友達と話したり遊んだりする休み時間もないため、勉強のスイッチが入りにくく、集中力も下がります。また、学校の教室と違い、家にはテレビやおもちゃ、ゲームがあります。

一緒に時間割を確認したり、チャイムの代わりにアラームをセットしたりして、学校にいるときと同じリズムで授業を受けられるよう、工夫してみましょう。

ゲームやおもちゃが目に入らないように、部屋を片付けるのも有効です。小さな兄弟がいる家庭は、授業の邪魔をしないように注意してあげましょう。

セキュリティ面にも注意

インターネットは便利な一方で危険も多いため、それぞれの家庭でもセキュリティ対策を万全にする必要があります。

学校が配布する学習用タブレットには、あらかじめ対策が施されており、コンピュータウイルスに感染したり、有害サイトにアクセスしたりする心配はほぼありません。

ただし、OSやGoogle Classroomで使用するソフトウェアなどが古いままになっていると、外部から侵入されるリスクが高まります。子ども任せにせずに、ときどきメンテナンスしてあげるとよいでしょう。

Google Classroomのアカウントやパスワードを子どもが不用意に口にしてしまい、他人に乗っ取られてなりすましの被害に遭うケースもあります。パスワードの設定は保護者が一緒に行い、定期的に変更するとより安心です。

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オンライン授業に役立つGoogle Classroom

「Google Classroom」では、1人の先生と複数の児童でクラスが構成され、まるで本物の教室にいるかのように授業や宿題の提出ができます。今までのスタイルを大きく変えずに手軽に利用できる点が、Google Classroomが注目される要因です。

保護者も子どもを学校に送り出すのと同じ気持ちで、Google Classroomでのオンライン学習を見守ってあげましょう。

Classroom | Google for Education

文・構成/HugKum編集部

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