Q:夕飯前に寝てしまいます。
共働きなので、息子は放課後、学童保育で過ごしています。夕方6時ごろに帰宅しますが、私が夕飯の支度をしている間に寝てしまうのです。起こして夕飯を食べさせますが、起きないこともあります。そんなときは、朝まで寝かせます。お風呂も入ったり入らなかったりしています。
こんな時は、このまま朝まで寝かせたほうがよいのか、それともちゃんとお風呂に入って、寝る時間まで寝ずに過ごしたほうがよいのか、いつも悩みます。(O・N さん)
A:帰宅後すぐに入浴させ、その間に夕飯の支度をしておきましょう。
学校から帰ってすぐに寝てしまう子どもは、小学一年生の前半なら、決してめずらしくはありません。新しい環境についていくのに精一杯で、疲れてしまうのだと思います。
また、午後にお昼寝の時間があった保育園時代と違い、小学校では午後も授業があります。放課後は体を動かして遊ぶでしょうから、睡眠不足に陥っている可能性も否めません。
一度や二度くらいはお風呂も夕飯もパスしてしまってもいいけれど、翌朝からは一定の時間に起こして、夜も一定の時間に寝られるように親御さんがサポートしましょう。
帰宅したらすぐにお風呂を沸かし、1人でお風呂に入れる子なら、子どもだけ先にお風呂に入れてしまいましょう。その間に親御さんは夕飯の支度をしておけば、お風呂も夕飯もクリアできますよね。
1人で入るのが難しい場合は親子で入浴しても構いません。お風呂に入ると体温が上がり、眠気がおさまるので、子どももしばらくは元気に過ごせるはずです。お風呂上がりに、子どもと会話をしながら夕飯の支度をするのも楽しいのではないでしょうか。
食後はすぐに歯磨きをしてしまえば、あとはいつ寝てしまっても安心。朝までぐっすり寝かせられますよね。
親御さんが笑顔でいられる方法で乗り切って
帰宅後の慌ただしさから夕飯の準備を負担に感じるのであれば、カレーライスや親子丼などワンプレートで完結するメニューでもいいのです。あるいは、帰宅途中でお惣菜を買ってくるのも一案です。手作りでがんばりたいのであれば、休日に野菜の下ごしらえをしておくだけで、毎日の支度がとても楽になりますよね。
大切なのは、お母さんやお父さんが笑顔でいられること。親の笑顔で子どもはホッと安心できるのです。子どもが成長して、さらに体力がついてきたら、疲れて寝てしまうようなこともなくなるでしょう。今だけと思って、親も子も心と体が楽になる方法で乗り切りましょう。
ただ、普段から食の細い子は基礎体力がないので、本当に疲れ切っていることも。子どもの状態を見て、疲れが翌日まで残っているようならほかに対策を講じる必要があります。学童を早めに切り上げたり、ファミリーサポートなど子育て支援制度を利用するといった方法も検討しましょう。
A:学校生活に慣れて体力がつけば解消されますよ
子どもが学校から帰って気づいたら寝ていた、なんてことは、1年生ならではのことです。学校の生活に慣れて、体力がついてくれば解消されます。今は確かに心配ですが、6年生になって卒業するときに「1年生のとき、こういうこともあったよね」と、いい思い出に変わったりするものなんですよね。
お風呂に入れなかったり、夕飯がとれていなかったりというのも気になると思いますが、翌朝決まった時間に起きてきて、朝ごはんをしっかり食べて、元気に学校へ行けるようなら、心配しなくてもいいかなと思います。
宿題ができない場合は、担任に相談しましょう。よくあることなので、きちんと対処してくれますよ。また、学童の指導員さんに宿題をやらせてもらうようにお願いしてもいいですよね。
困ったときは、1人で悩まずに手をあげて、周囲に相談しましょう。
私たちがお答えしました
1925年創刊の児童学習雑誌『小学一年生』。コンセプトは「未来をつくる“好き”を育む」。毎号、各界の第一線で活躍する有識者・クリエイターとともに、子ども達各々が自身の無限の可能性を伸ばす誌面作りを心掛けています。時代に即した上質な知育学習記事・付録を掲載し、HugKumの監修もつとめています。
『小学一年生』2022年5・6月号 別冊『HugKum』 イラスト/かまたいくよ 構成/天辰陽子