【小学生夏休みのプール・補習】元教員が教えるメリットと注意点。成績には影響する?

1学期も終わりを迎え、いよいよ夏休み! 夏休み中ではありますが、学校のプールや補習を行う小学校もありますよね。実は子どもにとっては、普段の登下校とは異なるイレギュラーなことがいっぱいあるのです。

そこで今回は、夏休みのプールや補習のメリットや注意点を、元・小学校教員がご紹介します。

補習や夏休みプールは久々の実施。お子さんの学校では?

コロナ前は多くの小学校で行われていた夏休みのプールや補習。ここ数年は、感染対策のため、ほとんど行われていませんでした。

今年は今のところ(2022.7.16現在)、緊急事態宣言やまん延防止は出ておらず、感染防止策を講じながら実施する自治体が多いようです。しかし、今後の感染者数の動向によっては、夏休み中に急遽中止となる可能性があります。

補習のメリットは?成績に関係あるの?


「補習」は「サマースクール」と呼ばれることも。

学校によって呼び方は異なりますが、基本的には1学期の学習の復習をメインに学習します。

実施の仕方も学校によってバラバラです。希望制での参加・先生から呼ばれた子だけが参加の2パターンが主流といえます。
中には、教室や図書室を自習ルームとして開放しておくという自由なスタイルをとっているところもあります。

夏休み補習のメリットは?

・1学期の復習ができる。

通常授業よりも、個別で先生に見てもらえる

・担任の先生の教え方で教わることができる

特に低学年では、慣れていない先生の話をなかなか聞き取れないことがあります
単発で塾の夏期講習に行ってもなかなか効果が上がらないのは、ここに理由があるのかもしれません。学校の補習なら、いつもの先生にいつものやり方で教わることができるので、低学年のお子さんも安心して参加できます。

補習に出席したかどうかが評価の対象とはなりません

補習に出られなかったからといって、成績が落ちるようなことはありません。夏休み中ですから、ご家庭それぞれの予定があることを、先生たちも理解しています。

ただ、補習を受けて苦手なことを克服できると、授業中に自信をもって発言できたり、2学期のテストの点数が上がったりと、結果的には成績アップに好影響かもしれません。

夏休みプールは通常の水泳授業とどこが違うの?

夏休みプールのメリットとは?

1年生から3年生にとって、今年は学校のプール自体が初めて!
しかし、実際にプールに入れる回数は数える程度…。体育の授業だけだと、7月と9月で5回入れるかどうか、というくらいなのです。

 夏休みプールは、体育授業よりも実施回数を確保できていることが多いのが特徴です。あっという間に水に慣れて、泳力も向上していきますよ。

教えてくれるのは、学校の先生だけではないかも?

夏休みのプールは、もちろん学校の先生が指導してくれます。ただ、学校の先生以外のスタッフが加わる自治体もあります。例えば、普段はスイミングスクールのコーチをしているような水泳指導のプロが入ったり、学校の先生を目指している学生がアルバイトで加わったりしています。

外部スタッフだけで実施することはなく、必ず学校の先生が指導に入ることとしていますが、担任の先生は不在のこともあります。先生たちは個人面談や出張などがあり、毎日プールに来ているわけではないのです。
その場合は、隣のクラス・違う学年の先生が指導することもあります。

違うクラス・学年と一緒に泳ぐから、心の準備を

今年度は、感染対策を講じながらのプールです。通常授業では、1クラスごとに実施するなど、1度に入る人数を減らし、距離を保ちながら参加できるようにしています。

夏休みのプールは、自由参加がほとんどです。学校によっては、他のクラスや他の学年の子と一緒になることもあります。違うクラスのお友だちと一緒に参加するのは、子どもたちにとって大きなイレギュラー要素!
予想もしていなかった反応があるかもしれません。

・新たなお友だちができる

・違うクラスだけど仲良しの子と一緒に過ごせて嬉しい

・知らないお友だちがいると緊張する

・いつもの並び方じゃないと、どこに行っていいか分からない

子どもにとっても、見通しをもつのは大切なこと。
「夏休みのプールは、となりのクラスの子と一緒みたいだよ」と伝えておくだけで、お子さんも心の準備ができますよ。

いつもの登下校とは注意ポイントが違う! 夏休みの学校で気をつけることは?

暑い時間に登下校。熱中症対策は必須!

夏休みの補習やプールは、通常の登校よりも遅い時間になることが多い。そうすると、いつもより暑い時間帯にあたるので、熱中症対策が欠かせません。
水筒を持ち、帽子や冷却グッズも適宜準備をしましょう。

いつもの道がいつもとは違う! 交通安全に気をつけて

登下校の時間帯がいつもと違うので、交通量も違います。いつもの登校時間ならそんなに車が多くない道路でも、時間が変わると大きなトラックがたくさん通ることも!

また普段なら、学校近くの交差点に、旗を持ったスタッフが子どもたちの安全を見守ってくれていませんか。
夏休みだと、そのような交通安全の見守りスタッフもいませんので、お子さん自身が、いつも以上に交通安全に気をつけることが大切です。

「ちょっとくらいならいいかな」と思いがち。寄り道に注意!

通常の登下校とは違い、補習やプールが終わったあとは、時間のゆとりがあります。そのため「ちょっとおしゃべりしてから帰ろうかな」「お昼ごはんまでに帰ればいいよね…」と気がゆるみがちです。

 また、ランドセルを背負っていると“いつもの登下校感”があるのですが、リュックやプールバッグだと“ちょっとしたお出かけ感”を感じる子もいます。補習やプールが終わったら、真っ直ぐ帰宅することを、改めて確認しておきましょう

 夏休みの補習やプールはメリットいっぱい! いつもとの違いを把握して参加しよう

のんびりしていると、あっという間に過ぎてしまう夏休み! 学校の補習やプールなら、いつもの場所で安心して力をつけることができますし、早寝早起きをする理由にもなります。
親としては、送り迎えが必要なく、料金がかからないのも嬉しいですよね。

普段の学校生活と違うポイントを把握しておくと、「こんなの知らなかった!」「どうしたらいいの!?」という事態を防ぐことができます。親も、子どもも、見通しをもって参加できるといいですね。

あなたにはこちらもおすすめ

元教員が伝授【夏休みの宿題】今年はギリギリにしない!お子さんのタイプ別・計画的に進めるアイデアは?
お子さんのタイプによって、ぴったりな方法がある! 「夏休みの宿題を計画的にやらせたいけど、どうやったらいいの?」 毎年のように悩むけれど...

文・構成/yurinako

編集部おすすめ

関連記事